関東圏や関西圏よりは幾分涼しい東北の夏。東北には自然が豊かで、都会の喧騒を忘れさせてくれる素晴らしいスポットがたくさん存在します。
夏だからこそ行きたい東北の観光スポットを、今回は38ヶ所に厳選してご紹介します。
*編集部追記
2016年6月公開の記事に、新たに3スポットを追加しました。(2018/1/20)
2018年1月公開の記事に、新たに3スポットを追加しました。(2018/8/11)
執筆時点での情報なので、実際に訪れた方で古い情報を見つけた方はmedia@tabippo.netまでご連絡ください。
夏の東北に行ってみての感想
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冬が厳しい東北地方は、夏に観光するのにぴったりの場所です。東日本や西日本に比べて気温が低いので過ごしやすく、特に山や滝などの自然スポットは、夏に観光するととても気持ち良いです。
私は出身が東北地方なので、夏になるとよく他県へと出かけていましたが、夏の東北は自然が非常に美しく、車で観光するのも楽でかなりおすすめです。冬は雪が多く降るので車の運転にも気をつけなければいけませんが、夏ならその心配はありません。
冬には雪で道が閉ざされ立ち入り禁止となってしまう場所も、夏なら行ける場合が多いです。
私は以前一度、7月頃に世界遺産として有名な白神山地を訪れましたが、夏には散歩感覚でトレッキングツアーが楽しめ、また人気の青池やうっそうと茂る生き生きとした木々も鑑賞できたので、非常におすすめです。
おすすめのベストスポット
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私がおすすめするベストスポットは、山形県にある羽黒山です。2446の石段を上り、頂上を目指す羽黒山。
歩いているとだんだんキツくなってきますが、参道中には天然記念物に選定された羽黒山杉並木や、須賀の滝、樹齢1000年にもなる爺杉が鑑賞できたりと、見どころ満載なので苦になりません。
静謐とした雰囲気が漂う羽黒山では、ホラ貝を吹いた山伏の姿を見ることもでき、パワースポットとしても有名なのでおすすめです。
白神山地
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東北の自然を代表するスポットが、この白神山地です。青森県から秋田県まで広がる山林には、人の手がほとんど入っていないブナ林をはじめとした自然の営みが溢れています。
木々に囲まれた山地は夏でも涼しく、涼を感じながら散策することが出来ます。青池や暗門滝など、自然の神秘に驚愕するポイントも多数存在しています。
山形県の魅力・特産物・グルメ
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豊かな自然や温泉、歴史遺産など、山形県は観光資源に恵まれた場所です。春は桜の名所、夏はさくらんぼ狩りや夏祭り、秋は芋煮会や収穫祭、冬はスキーや温泉など、四季を通して様々なアクティビティーやイベントが楽しめ、また最近ではみちのおくの芸術祭などアート関連でも注目されています。
海・山・川と三拍子揃った山形はグルメも豊富で、海側では新鮮な魚介類、また山側ではきれいな水から生まれた蕎麦などがいただけます。さらに山形県はラーメン消費量が全国有数で、海側にある酒田市はなんと1人当たりのラーメン消費量が日本一とのこと。
また全国的に有名なさくらんぼや梨、ぶどうなど、果物がおいしいことでも有名なので、山形に行ったならぜひ色々なグルメに挑戦してみてくださいね。
ベスト観光スポット
山居倉庫
私がおすすめするベストスポットは、酒田市のシンボルとして知られている山居倉庫です。白壁、土蔵づくり9棟からなる倉庫の米の収容能力は10,800トン(18万俵)とも言われており、現在も現役で利用されています。酒田市の観光名所として、庄内米歴史資料館やおみやげ屋さん、レストランなども整備されており、休日にもなると家族連れで賑わいます。おいしいソフトクリームなども販売していますので、ぜひ足を運んでみてください。
続いてオススメの観光スポットをご紹介します。
銀山温泉
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大正ロマンの湯の町「銀山温泉」。ガス灯が灯る木造多層の宿が並ぶ町並みは、一生に一度は訪れたい温泉街です。古い建物の落ち着いた風情に癒されながら、ゆっくりと温泉に浸かって楽しみましょう。
羽黒山
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山形県にある羽黒山は、月山、湯殿山と共に出羽三山の一角を成す山です。山内には出羽山地の山岳信仰の中心地である出羽神社や、国宝にも指定されている全高29メートルの羽黒山五重塔などがあり、スピリチュアルな雰囲気を味わうことが出来る山だといえますね。
山道はそれほど険しいわけではないので、体力に自信のない方でも無理なく散策できます。
岩手県の魅力・特産物・グルメ
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世界遺産・平泉やリアス式三陸海岸など、全国的にも有名な見どころがたくさんある岩手県。太平洋に面した三陸海岸は、全国的にも珍しいリアス式海岸で、多くのグルメスポットがあります。
また、内陸部は北から南へと盆地が続いており、それぞれの地区に自慢の名物がありますが、盛岡に訪れた際にぜひ挑戦していただきたいのは、やはりわんこそばです!わんこそばはもともと、宴席でそばを振る舞うときに一度に大勢の客に茹でたてのそばを出すことができないため、少しずつ椀にもって出したのが始まりと言われています。食べ方は、給仕さんが椀に投げ込むそばをツルリと食べるだけ。食べ終えると証明書もいただけるお店もあり、思い出づくりにもおすすめです。
岩手山
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岩手山は、標高2,038mを誇る岩手県の最高峰です。西岩手・東岩手の2つの成層火山から成りたっており、西岩手の山頂部には小規模なカルデラ地形が存在しています。四季折々違う表情を見せる岩手山は、夏山シーズンには全国から多くの登山者が訪れる場所なので、登山がお好きな方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょう?
・名称:岩手山
・住所:岩手県八幡平市
猊鼻渓(けいびけい)
猊鼻渓は、岩手県一関市の人気観光スポットで、日本百景の一つに数えられる絶景が鑑賞できます。約2キロにわたって砂鉄川が石灰岩を侵食してできた渓谷が続いており、川岸には高さ100メートルを超す断崖絶壁がそびえています。ここは舟下りがあることでも有名で、冬にはなんとも珍しいこたつ舟が運行します。
浄土ヶ浜
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岩手県宮古市にある浄土ヶ浜は、古くから東北随一の景勝地として有名だった絶景スポットです。波の穏やかな入り江には、巨大な岩塊が浮かんでいて迫力満点。
少し離れた位置にある御台場展望台からは、広大な太平洋の大パノラマや、浄土ヶ浜の岩塊のバックで沈みゆく夕日などを眺めることが出来ます。
・名称:浄土ヶ浜(じょうどがはま)
・アクセス:JR盛岡駅からバスで約2時間
・公式サイトURL:http://www.city.miyako.iwate.jp/kanko/jyoudogahama.html
秋保大滝
仙台市街からほど近い場所にある秋保大滝は、日本三名瀑に数えられるほどの迫力ある滝として有名です。秋保大滝は幅6メートル、落差なんと55メートルもの巨大な滝であり、滝つぼの近くでは水しぶきが絶えず起き続けています。
秋保大滝の近くには有名な秋保温泉もありますので、旅の疲れを癒すことも出来ますよ。
・名称:秋保大滝(あきうおおたき)
・アクセス:JR仙台駅からバスで約1時間半
・公式サイトURL:http://www.city.sendai.jp/kensetsu/ryokka/midori100/guide/077/077.html
龍泉洞
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岩手県にある龍泉洞は、東北を代表する鍾乳洞です。総全長は約1,200メートル。巨大な鍾乳洞は、ちょっとした探検気分を味わうのにもピッタリです。神秘的な青く輝く地底湖の水は世界有数の透明度を誇っており、美しさに思わず見とれてしまいます。
内部は夏でも10度前後の気温なので、夏の暑さをしのぐにもピッタリなスポットだといえますね。
平泉中尊寺
平泉中尊寺は、平和な理想郷を目指す浄土思想が反映された仏教寺院です。また岩手県平泉は、毛越寺など「極楽浄土」をイメージした浄土庭園、周囲の自然と一帯となった町づくりが評価され、2011年世界文化遺産に登録されました。
青森県の魅力・特産物・グルメ
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冬の寒さは厳しいながらも、白神山地や十和田湖といった美しい自然風景や、東北を代表するねぶた祭り、全国的に有名なリンゴなど、魅力の多い青森県。自然が豊かなため特産物も多く、リンゴはもちろんのこと、陸奥湾で獲れるおいしい魚介類や新鮮な魚肉、またせんべいを具材にしたユニークなせんべい汁など、グルメのバラエティーも豊富です。
また青森県立美術館には、青森県出身の画家、彫刻家である奈良美智の作品「あおもり犬」があります。高さ8.5mの巨大な彫刻は、インスタ映えするスポットとしても有名!気になる方は、ぜひ「#あおもり犬」で検索してみてくださいね♪
ベスト観光スポット
白神山地
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私がおすすめするベストスポットは、神秘的な魅力がある白神山地です。ここは、屋久島とならんで日本で初めてのユネスコ世界遺産(自然遺産)に登録された場所です。
白神山地の魅力は、なんといっても人の影響をほとんど受けていない世界最大級の原生的なブナ林!16,971ヘクタールという広大なブナ林を見ることができるのは、日本でここだけです。そのほか、天然記念物クマゲラやイヌワシなど貴重な動植物にも注目です。
浅虫水族館
東北地方で最も大きく、本州で最も北に位置する浅虫水族館。2015年にリニューアルして作った海底トンネルは、豊かな海を再現したもので、まるで海中散歩を楽しんでいるかのような感覚になります。青森県だけでなく、世界の珍しい生き物たちが約500種類以上展示されています。
恐山
高野山・比叡山と並び日本三大霊山に数えられる恐山は、火山岩に覆われた「地獄」と呼ばれる風景と、美しい宇曽利湖の「極楽浜」の景色から、死後の世界に通じる場所として有名です。毎年夏と秋には恐山大祭も行われ、亡くなった者の供養と、イタコの口寄せを聞きに全国から多くの人がここを訪れます。
仏ヶ浦
青森県が誇る日本有数の絶景「仏ヶ浦」。海岸線沿いには、約2kmに渡り、仏像を思わせる白緑色の奇岩が連なっています。巨大で神秘的な場所として知られており、仏ヶ浦は恐山とともに下北半島のパワースポットとしても有名です。
宮城県の魅力・特産物・グルメ
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政令都市に指定されている仙台市、景勝地として有名な松島、伊達政宗像がシンボルとして飾られている仙台城跡など、都会の洗練された雰囲気と自然、そして文化が融合する宮城県。温泉地なども多く、ゆっくりと観光するのにもピッタリの場所です。
また仙台グルメとして有名な牛タン、ずんだ餅、萩の月など全国的に有名なグルメやお土産品もたくさんあるので、宮城県を訪れたならぜひともいろいろなグルメに挑戦したいところ!特に牛タンは有名店が多く、観光客のみならず地元民からも大きな支持を得ています。私がおすすめするお店は、言わずと知れた牛タンの人気店「利休」。肉厚な牛タンは、一度食べると病みつきになる程おいしいですよ♪
ベスト観光スポット
秋保大滝
私がおすすめするベスト観光スポットは、秋保大滝です。ここは日本の滝百選、そして国の名勝地にも指定されており、轟音をたてて流れ落ちる水は非常に豪快!
また秋保大滝は、平安時代初期、慈覚大師が山形県の立石寺へ向かう途中にこの地に留まり、不動明王を安置したと言われています。新緑や秋の紅葉も素晴らしいですが、厳冬の時期には滝と雪の荘厳なコラボレーションが楽しめるので、興味のある方はぜひこの季節に足を運んでみてください。
松島
宮城県の代表的な観光名所といえば、やはり松島は外せません。ここは日本三景の一つにも選ばれており、かの有名な俳諧師・松尾芭蕉が訪れた地としても有名です。大小260あまりの島々が集まる松島は、美しい景観が魅力の風情豊かな場所です。
伊豆沼
伊豆沼は、ラムサール条約に登録されている沼地で、渡り鳥の飛来地として知られています。飛来する鳥類はハクチョウとマガンが代表的で、マガンは日本に飛来する鳥の約8割がここへ渡るため、四季を通して様々な動植物を観察することができます。また夏にはピンク色の美しいハスの花が沼一面を埋め尽くす、素晴らしい絶景が鑑賞できます。
最後に
いかがでしたか。東北には自然の涼があふれていて、暑い夏を涼しく過ごさせてくれるポイントがたくさん存在します。人ごみに紛れることなく、落ち着いて散策することが出来るスポットが多いのも良いですね。
今年の夏は、ぜひ東北まで出かけてみましょう。