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yui ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。

こんにちは、ライターの西嶋です。以前は出版社で本の制作に携わっていました。

そう言うと、「いつか旅本を出版したいからいろいろ教えて!」と言われることがあります。具体的に、「出版社で働いている人から見て、私のブログってどう?」「ちょっと文章を校正してくれない?」なんて言われることも。

出版業界は右肩下がりなんて言われますが、やっぱり本を出したい人は多いものです。なぜなら、「本の著者である」ということがひとつのステータスになっているから。

今回は、出版についてよく聞かれる質問にお答えしてみます! いつか旅本を出版したいと考えている方、参考にしていただければうれしいです。

 

「出版ってお金がかかるの?」

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ひとくちに「出版」といっても、その形態はさまざま。大きく分けて、商業出版と自費出版の2種類があります。

商業出版とは、一般的にイメージされる「出版」のこと。出版社が費用を出して制作します。制作した制作物(以下、本)は書店に並び、あなたのことを知らないたくさんの読者が手に取ってくれます。出版社サイドから著者候補に対して「本を書きませんか?」とオファーするのが一般的。

一方、自費出版とは、著者が制作費用を負担する出版形態のこと。出版社によってさまざまですが、書店で販売するネットワークを持っている会社もあれば、値段をつけない、配布用の本を制作する会社もあります。

後者はイメージしづらいかもしれませんが、終活の一環として制作する「自分史」などがその例です。こちらは、著者サイドから出版社に企画を持ちこみ、費用を払って制作を依頼します。

 

「持ち込みってどうやってやるの?」

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「持ち込み」って聞いたことありますか? 出版したい人が企画書や原稿を出版社に持ちこみ、「うちからは出せません!他をあたってください!」って断られてるシーン、ドラマか何かできっと見たことがありますよね。

実は商業出版では、「持ち込み」を受けている会社はそう多くありません。なぜなら残念ながら、持ち込まれた企画から売れる本を作れる確率が高くないから。売れる本を書ける著者には、出版社がもっと早く目をつけているはずですからね。それでもWebサイトに「持ち込みはこちら」と案内している会社もあります。

持ち込みは、直接出版社に持参する方法と郵送する方法があります。企画書だけを持ちこんだり、すでに書き進めている原稿があれば原稿を編集者に見てもらったりすることもあります。

 

「本を出せるのってどんな人?」

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では、本を出せる人、出版社から商業出版のお声がかかる人ってどんな人なのでしょうか。

当然ですが、一言でいえば「売れる本が書ける人」。売れるコンテンツを持っている人ですね。その人の経歴が珍しかったり、読者の心をつかむ文章を書けたりする人です。オンラインサロンを運営していたり、人気ブロガーだったりと、すでにネットワークを構築している(=多くのファンがいる)人も強いです。

 

「本ってどうやって作るの?」

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本は、ざっくりと企画→取材→原稿執筆→原稿修正→製本の流れで作っていきます。

それぞれのステップを簡単に紹介します。

企画

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どんな本を作るのかを決めます。ここでは、作ろうとしている本と似ているテーマの本(類書といいます)の売れ行きも調査します。類書の作りや売れ行きを見て、よりよい企画を練ります。主に編集者が担当。仮のタイトルなども、ここで編集者が決めます。企画をもとに著者候補を探すこともあれば、著者ありきで企画を立てることも。

取材

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企画をもとに、原稿を書くためのネタ集めをします。どこかに行ったり、関係者にインタビューしたり。編集者と著者、場合によってはライターやカメラマンが同席します。企画によっては、取材がないことも。たとえば著者の日常をつづったエッセイなら、新たに情報収集する必要はほとんどないですよね。

原稿執筆

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テキストを書いていきます。著者が書くケースのほか、場合によってはブックライターを起用することもあります。実は著者ではなくブックライターが書いている本、一般の人が想像しているよりもずっと多いのです。本1冊分のテキストを書くのは大変ですし、たとえば専門家が一般向けの本を出す場合、一般目線のライターが書いたほうがわかりやすくなるからです。

原稿修正

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書いた原稿をブラッシュアップしていきます。著者がチェックした原稿を編集者がチェックし、赤字を入れて著者に戻して再度チェック……というのが、お互いに納得するまで(もしくは印刷所の締め切りぎりぎりまで)続きます。間に校閲が入り、正しい日本語になっているか、誤った情報を載せていないかをチェックしています。

最後に原稿やタイトルを確定させ、印刷します。

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こう見ると、編集者の役割が大きいことに気付くと思います。編集者が担当するのは、本の企画と著者さがし、取材のセッティング、取材同行とファシリテーション、ライターや著者への執筆指示、原稿のブラッシュアップ、校閲会社や印刷会社とのやり取り、ブックデザイナーさがしとデザイン決め、などなど。著者と併走し、1冊の本を作り上げます。

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出版社出身のライター・編集者。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。

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