ライター
桃(Momo) フリーライター

書く人・エッセイスト。アメリカ・イギリスでの短期語学留学、ヨーロッパ鉄道周遊ひとり旅など経て、新卒でベンチャーの旅行会社に就職。現在は複数メディアにてフリーのライター兼編集者。趣味は英語で、映画は洋画を中心に年間150本を鑑賞。渡航国数は23ヶ国。

「正社員と旅を両立するって、ハードル高くない?憧れではあるけど」と悩んでいる方向けに、正社員としてバリバリ働き、有給や休暇を利用して旅に出ている11名の「リーマントラベラー」にこれまでの旅について聞いてきました!

質問:リーマントラベラーになって一番良かったことと、大変だったことを教えてください!

正社員で働いていたいけど、どうしても旅が諦められない…。フリーランスになって旅を続けようかなとも思っているけど、リーマントラベラーだから味わえる体験ってあるのかな?

そこで実際に、リーマントラベラーになってよかったこと、そして大変だったことを詳しく聞いてきました!

リーマントラベラー東松

リーマントラベラー東松

平日は激務の広告代理店に勤務するかたわら、週末で世界中を旅するサラリーマン。2016年、3か月で5大陸18か国を制覇し、「働きながら世界一周」を達成。地球の歩き方から旅のプロに選出される。現在、東洋経済オンライン、CLASSY.等で連載中。著書に『サラリーマン2.0 週末だけで世界一周』(河出書房新社)。

自分に自信が持てるようになりました。旅に出るまでは、会社のこと以外、全くやっていなかったんです。オンもオフもすべて「会社のため」と思い、働いたり、休んだりしていました。だからこそ、人に話せる話も会社の話以外ありませんでした。

こう見えて、実は人見知りだったんですよ。飲み会とかに行っても仕事の話くらいしかできない自分に、自信が持てずにいました。

 

しかし今は、旅行の話をすればみんな聞いてくれるので、人見知りもなおり、自分に自信がつきました。いいこと尽くしですね。もちろん、旅行に行くために残業時間を減らして効率を上げたりしましたが、すべて自分がやりたいこと(=旅行)のためなので、大変だと思ったことはありませんね。

あっこ

あっこ

1982年生まれ。福岡県出身&在住。アメリカの大学を卒業後、日本のテレビ局でAD、留学カウンセラー、派遣社員などを経験した後、1年間アメリカに再度留学。帰国後は、福岡の業務用家具メーカーで海外業務担当として勤務、現在に至る。初めての暦どおりの会社でうれしくて、3連休、ゴールデンウイーク、年末年始で旅に行きはじめ、はまりました。

一番良かったことは、世界のいろんな事についての知識や経験が増えたので、その知識や経験を社内外の方との雑談に活かせることです。また、私は海外出張に行ったことはないのに、出張に行く人に頼りにされて、海外での乗り継ぎの仕方や入国カードの書き方を教えたこともあります。

私の内面的変化も大きく、リーマントラベルを始める前よりも、明るくなったので、ムードメーカー的な人になってるみたいです。

 

逆に大変だった(である)ことは、場所と日程決めです。まだ入社3年目の私は有休が少ないですし、業務上、3日以上の有休は周りに迷惑をかけることもあるので、迷惑をかけないように、場所と日程を決めるのが一番大変です。

Shin Morita

Shin Morita

1988年、埼玉県生まれ。2011年9月、立教大学観光学部卒業。2012年4月、富士重工業(現・SUBARU)入社。当時、就職氷河期で、2011年3月卒業を見送り就職留年。2011年5月に就活を終了し、7月から(途中、卒業式と内定式のためのトランジットを経て)世界を1週していました。

良かったことは、趣味と言えるものを持てていることと継続できていることです。「趣味は海外旅行です」と言えると格好がつくと思っています。

実際に旅行をしていると、日本では経験できないことや、日常にはない非日常体験をすることができますので、自分の見識が広がると同時に、仕事やさまざまな場面で話のネタができて、思いもしないところで話が弾んだりします。

 

大変なことは出費がかさむことに尽きます。とは言え、会社でもそうですが、限られた予算の中で物事を運用していかなくれはいけないのがサラリーマンですので、旅行以外のところで原資を稼いでそれを旅行にまわすのが“できるリーマントラベラー”ではないでしょうか。

yoshi-

yoshi-

小学生時代の読書は時刻表。高校では自転車輪行で日本各地を回り、大学では列車・徒歩・ヒッチハイクで日本放浪。卒業後7年間、東北上越新幹線開発など鉄道関連システムの開発に従事。その後自動車会社に転職し、ナビや自動運転の研究や人型ロボットの研究、5年の海外駐在(アメリカ、ドイツ)を経て日本に戻り、現在は日本とアメリカ半々の生活。アメリカ駐在時は北米の自然を楽しみ、ドイツ駐在時は毎週末ヨーロッパ各地2泊旅行。日本に戻ってからは年に数回、プライベートで海外旅行へ。

 

ローマの混雑した地下鉄内で、ドア上の案内板を指差し駅を聞く男、前に抱えた私のバッグを開けようとする別の男が。当然2人はグルです。バッグのチャックを掴む手を抓って事なきを得ました。

同じくローマの裏道、おじさんが地図を片手に、道を聞いてきました。若い2人組が近づき「警察だ、パスポートを見せろ」と。この手口は地球の歩き方で紹介されていたので、即「I know your trick.」散れというポーズで、終わり。

 

他にも多々ありますが、典型的な手口を勉強できたおかげで、その後各旅では実質的な被害はなし。会いたくない機会ではありますが、そういう経験が出来たことが、一番良かったことかも知れません。大変ということはほとんどありません。

関東あかね

関東あかね

1983年生まれ。大学時代は徹ゲーをするようなインドア人間が就職し、月曜に家を出て金曜に帰ってくる生活を機に『人生は旅だ』と悟り国内旅行を開始。47都道府県制覇とほぼ同時に男に振られ、結婚をあきらめる代わりに好きなことをしようと海外旅行に精を出し、土日や三連休、まとまった休みはほぼ旅に出る生活。結果、世界は果てしなく広がり、ついでにモンゴルで出会った日本人と結婚もでき、めでたしめでたし。

テレビや本の中だけだった世界が私を取り巻く世界に加わったことです。

幼い頃から『世界ふしぎ発見』のミステリーハンターに憧れ、世界史の授業が何より楽しかった高校時代を経て、時間はかなり経ちました。しかし、教科書やテレビに出ていたものが現存して目の前に横たわっているのは本当に感動的で、ギチギチの日程でもここに来られて良かったと心から思います。

これもあれもと、どんどん欲が出てくるのも不思議と幸せです。

今年の年越しはイランにいたのですが、若者たちがデモを起こし、かなり近い距離で逃げ惑う人(私も逃げましたが)や悲鳴、スタンガンのバチバチという音を聞いた時は、さすがに怖かったです。

ペルーでは、一人歩きは危険だから暗くなる前に必ず戻れと言われていたのに、道に迷って日が暮れてしまい、半泣きで猛ダッシュしました。

ねもぱい

ねもぱい

名古屋生まれ名古屋育ち、2013年に転勤で大阪にやってきた広告会社勤務。関西地区の渋い居酒屋めぐりをライフワークにする一方で、関西空港に就航しているLCC各社の魅力にドハマりしており、格安航空券を見つけては週末を中心に国内・海外を飛び回っている「LCC激安トラベラー」として毎月国内外のどこかに出没中。

様々なソーシャルメディアの発展・普及によって、自宅からでも国内外の様々な場所や人のことを知ることができるようになりましたが、やはり現地に行ってでしか経験できないことがとても多いと思っています。

リーマントラベラーとして「気になった場所はとりあえず行ってみる」というマインドを手に入れることができたのが一番良かったと思っています。

 

大変だったことは特にないと思っていますが、行きたい旅行先が増えすぎてスケジュールのやりくりが大変になったことは特筆できます。もっとも、旅行のプランニングも趣味みたいなものなのでストレスにはなっていませんが…。

ライター
桃(Momo) フリーライター

書く人・エッセイスト。アメリカ・イギリスでの短期語学留学、ヨーロッパ鉄道周遊ひとり旅など経て、新卒でベンチャーの旅行会社に就職。現在は複数メディアにてフリーのライター兼編集者。趣味は英語で、映画は洋画を中心に年間150本を鑑賞。渡航国数は23ヶ国。

RELATED

関連記事