ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

モスクワといえばロシアの首都であると同時に、人口1,200万人を抱える大都市です。それにも関わらず、「モスクワの観光名所」と聞くと「赤の広場」や「聖ワシリイ大聖堂」しか出てこないような気がします。

今回は定番以外のモスクワにある観光名所を紹介します。

赤の広場にできた新名所、ザリャジエ公園

Photo by Nitta Hiroshi

赤の広場はモスクワを訪れた旅行者なら必ずと言っていいほど訪れる観光名所です。赤の広場からクレムリンや百貨店グムに行きがちですが、もう少しモスクワ川に向かって歩いてみましょう。すると、新名所であるザリャジエ公園に着きます。

ザリャジエ公園ができる前は世界一の規模を誇ったホテル「ロシア」がありました。2006年に営業を終了し、その後は広大な空き地が残ることに。

そのような状況を見かねたのか、ロシアのプーチン大統領のアイディアにより公園として整備され、2017年9月にオープンしました。

Photo by Nitta Hiroshi

こちらが園内の全体地図です。広大な公園の中には展望台やメディアセンター、円形劇場といった各種施設があります。また、芝生ではのんびりと横になることも可能です。

Photo by Nitta Hiroshi

ところが、私が訪れたのは4月の中旬!まだまだ芝生や青々とした木々を楽しむには少々早すぎました。「これは楽しめないかなあ」と思いきや、興味深いシーンを発見しました。

Photo by Nitta Hiroshi

こちらが円形劇場です。ボランティアスタッフが体操していましたが、音楽はロシアらしくクラブ音楽。体操自体も意外とハードでした。円形劇場の向こう側に見えるのが芝生です。おそらく、5月ぐらいから芝生上でのんびりできることでしょう。

Photo by Nitta Hiroshi

そして、ザリャジエ公園の目玉がこちらの展望台です。日本では考えられない大胆な設計をしています。もちろん、先端まで歩けますよ。

Photo by Nitta Hiroshi

展望台から見たクレムリンです。このように見ると、また異なった印象を受けますね。

■詳細情報
・名称:ザリャジエ公園
・住所:Varvarka, 6/1, Moscow 109012, Russia
・地図:
・アクセス:赤の広場から徒歩すぐ
・営業時間:24時間
・定休日:年中無休
・電話番号: +7 495 531-05-00
・料金:無料
・所要時間:1時間
・オススメの時期:冬以外
・公式サイトURL:https://www.zaryadyepark.ru

今時のロシアの美術館はおもしろい?モスクワ現代美術館「ガレージ」

Photo by Nitta Hiroshi

モスクワにある美術館といえばトレチャコフ美術館が有名ですが、2008年にオープンしたモスクワ現代美術館「ガレージ」も忘れてはいけません。この美術館ではロシアの現代美術を気軽に楽しめます。

Photo by:Nitta Hiroshi

館内はソビエト風のビルディングを現代風にアレンジした感じ。現代美術館らしく開放感があります。「ガレージ」はオランダ生まれの建築家が担当しました。西側文化とロシア文化がうまく融合したような印象を受けました。

Photo by Nitta Hiroshi

私が訪れたときはロシアを代表するアーティスト、パヴェル・ペッパースタイン(pavel pepperstein)の企画展が行われていました。何とこの企画展は「R-18」指定!政治・歴史をアイロニーを交えて表現していました。

こちらは作品「アメリカ 2005」です。ロシアから見たアメリカ……ということで様々なことを連想できるのは私だけでしょうか。

Photo by Nitta Hiroshi

「アメリカ 2005」の前にはサミットを模した作品がありました。日本では政治的な芸術作品にお目にかからないせいか、とても新鮮な印象を受けました。ぜひ「ガレージ」を訪れて、ロシアの「今」を感じ取ってみましょう。

Photo by Nitta Hiroshi

ところで「ガレージ」はゴーリキー公園の敷地内にあります。おそらく、5月頃になると木々も芽生え、いい雰囲気になることでしょう。

■詳細情報
・名称:モスクワ現代美術館「ガレージ」
・住所:Krymsky Val, 9 строение 32, Moskva, ロシア 119049
・地図:
・アクセス:地下鉄1号線「パーク・クリトゥールィ」駅から徒歩約15分
・営業時間:11:00~22:00
・定休日:無休
・電話番号:7 495 645-05-20
・料金:大人500ルーブル、学生250ルーブル
・所要時間:90分
・オススメの時期:いつでも
・公式サイトURL:https://garagemca.org/en

トレチャコフ美術館には新館がある?

Photo by Nitta Hiroshi

一般的にトレチャコフ美術館といえば地下鉄トレチャコフスカヤ駅の近くにある本館を指します。しかし、トレチャコフ美術館には新館もあります!新館は地下鉄オクチャーブリスカヤ駅周辺にあり、ソビエト風の建築物です。

Photo by Nitta Hiroshi

新館には20世紀以降の作品が並んでいます。有名作品ですとマレービッチの「黒の正方形」やカンディンスキーの「コンポジション VII」が挙げられます。

Photo by Nitta Hiroshi

また、迫力満点の社会主義リアリズムも見逃せないところ。このようにスターリンを描いた巨大な絵画にも出会えます。新館も意外と広く、すべての展示物を見るのに2時間程度はかかります。なお、展示室には椅子が置いてあるので、足が疲れることはありません。

■詳細情報
・名称:トレチャコフ美術館新館
・住所:улица Крымский Вал, 10, Moskva, ロシア 119049
・地図:
・アクセス:地下鉄5号線オクチャーブリスカヤ駅下車
・営業時間:10:00~18:00(木曜日~土曜日は21:00まで)
・定休日:月曜日
・電話番号: +7 495 957-07-27
・料金:大人500ルーブル
・所要時間:90分
・オススメの時期:いつでも
・公式サイトURL:https://www.tretyakovgallery.ru/en/for-visitors/museums/novaya-tretyakovka
ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

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