その他
樋口 佑樹 ディレクター

『周りを幸せにする誰かのやりたいを実現する』という個人理念を掲げて、クリエイティブとコーチングをテーマに活動中。2022年には現在は、原チャリで日本を縦断しながら、地域を盛り上げる人たちに出会う「ひぐの出会い旅」を敢行中。 旅中のトラブルなど、鉄板のエピソードトークがあることに憧れ続けて早7年。好きなものは珈琲と旅とカメラ。

世界自然遺産になっている知床を舞台に、6月4日(日)〜11日(日)に「シレトコノミライ2023」を実施しました。

1週間ににわたって行われた、知床の今と未来を考える3つのイベント・ツアー。

本企画を通して、いま知りたい知床の魅力を存分に味わうことができました。

知床は陸と海の豊かな生態系の宝庫!

知床半島,知床,オホーツク海
photo by Yuichi Yokota

今回のツアーの舞台となったのは、北海道東部にある知床。2005年、陸と海の豊かな生態系の繋がりが評価され、世界自然遺産に登録された自然豊かな場所です。

知床が面しているオホーツク海といえば、冬には幻想的な景色や流氷、クリオネなどが有名ですよね。

知床,オホーツク海,流氷
photo by yuki higuchi

しかし、知床の見所は海だけではありません。知床半島の中央部には標高1,000m以上の山々が連なり、海、森、川の生き物それぞれが互いに影響し合って生きています。

たとえば、知床の海は流氷の影響で栄養分が豊富。海と川を住処とする鮭や鱒は、大量のプランクトンを食べて大きくなり、それらを捕食する海獣のアザラシやシャチといった食物連鎖に繋がります。

また、森に住むヒグマ、オオワシやシマフクロウなどの絶滅危惧種を含む動物たちも、豊富な海の恵みによって生かされています。

若者が盛り上げる知床の今とは

シレトコノミライ2023,地域おこし協力隊
photo by yuki higuchi

そんな知床の魅力が、あまり知られていないのはもったいない。知床の魅力をもっと全国に発信していこうと、知床に移住した若者が発起人となって開催されたのが、「シレトコノミライ2023」です。

地域向け、観光者向け、地域おこし協力隊向けの異なる方に向けた3つのイベント。さまざまな角度から知床の魅力を発見していきました。

今回ツアーに参加した人や企画運営をした人が、知床でどのような体験をして何を学んできたかを、順次公開していきます。

①シレトコノミライ ミートアップ

シレトコノミライミートアップ
photo by yuki higuchi

知床では、若者の手によって新しい活動が次々と生まれています。知床に住む若者たちが町の未来や地域の未来について語り合う場として開催されたのが「シレトコノミライミートアップ」。

ゲストには、知床の自然を10年以上に渡って撮影してきた写真家の石川直樹さん、知床の自然を守ってきた知床財団の山本幸さんをお迎えしました。


photo by yuki higuchi

本イベントのレポート記事の執筆は、主催者でもある村上晴花さん。地域で暮らす方の視点が盛り込まれているので、知床で暮らす若者の視点にご興味のある方は必見です。

村上さんの記事を読む

②知床でクマ活シャチ活

知床,クマ活,草刈り,北こぶし知床ホテル&リゾート
photo by yuki higuchi
海と森と山があることで、豊かな生態系が育まれる知床ですが、野生動物と人との距離が近い環境である分、ヒグマが誤って民家に近づいてしまったり、家庭から出る生ゴミを食べてしまったりといった問題が深刻化しています。

知床,クマ活,草刈り,北こぶし知床ホテル&リゾート
photo by yuki higuchi
ヒトとクマとのお互いのテリトリーを侵さず、いかに共存できるかを考える目的で、知床の宿泊業などを運営する「北こぶし知床 ホテル&リゾート」が主導となり、2020年より始まったのが「クマ活」です。

そんなクマ活に参加しながら知床の魅力を体験する『知床でクマ活シャチ活ツアー』を昨年に引き続き、第2回目を開催しました。レポート記事はレポート記事は写真家の横田裕市さんとライターの谷部文香さん。旅人の視点から見た知床とは?

横田さんのレポート記事を見る
谷部さんのレポート記事を見る

③地域おこし協力隊サミット

地域おこし協力隊サミット
photo by yuki higuchi

6月9日(金)〜11日(日)には北海道をはじめ、遠方からは屋久島より「地域おこし協力隊」12名が知床に集結しました。

地域おこしサミット,高木唯,一般社団法人知床しゃり
photo by yuki higuchi

地域おこしサミット
photo by yuki higuchi

知床の活動や魅力に触れつつも、それぞれの地域での悩みやアイデアを共有する場となり、今後の活動のヒントを得られたようです。さらに、北海道で地域を盛り上げる活動を先駆的に行っている方もゲストに交え、学びを深めていきました。

本企画のレポート記事は企画運営のROYさん。ご自身も地域おこし協力隊として、安平町で活動しています。どのような思いでこの場をつくりあげたのか、思いの丈を綴っていただきました。

ROYさんの記事を見る

知床の今、どうなっている?(インタビュー)

数々の活動が生まれ、今アツい知床。実際、地域人ってどう思ってるの?というリアルなところを聞いてみました!

①高木 唯(一般社団法人知床しゃり/地域おこし協力隊)

高木唯,一般社団法人知床しゃり
photo by Yui Takagi

私は普段、一般社団法人知床しゃりの一員として、地産品の販売やPR、他にもガイドをしたり、海に潜ったりしています。

知床の魅力は圧倒的な自然。夕焼けと星空は世界一だと思っています。冬の夜の静けさの中に身を置くと、町の中にいても世界って広いんだな、ほとんどのことは取るに足らないことだなと感じます。

知床は、自然と戦いながら生きてきた人たちがつくってきた場所。今もこの先も自然と共に暮らしていくために、町の人たちは試行錯誤しています。

観光で訪れた方には楽しんでもらいたいですし、気持ち良く過ごしてほしいので、そのためにもマナーは守っていただけたら嬉しいです。

②佐脇星(TRAPOL合同会社/元羅臼町地域おこし協力隊)

佐脇星,TRAPOL合同会社
photo by Hikari Sawaki

以前は地域おこし協力隊として、知床の羅臼町役場で公式SNSを活用した情報発信や移住支援などを主に行なっていました。今も羅臼の発信活動を、個人でもしています。

そんな知床の大きな魅力は、人とありのままの自然。

なかでも私のイチ推しは人の手が入っていない、原生の自然とそこで暮らす野生動物です。

自然はもちろん恵みをもたらしてくれる時もあれば牙を向く時もある。そんな環境の中でも長年の知恵と人同士のつながりで、逞しく生きる人々も魅力だと思っています。

自然が相手なので、観光船が出ない、吹雪で外に出られないといったこともありますが、そんな環境も受け入れて、自然の持つパワーを楽しんでくれる人に来てもらいたいです。

知床までのアクセス

知床photo by 北海道エアポート株式会社
北海道の東の果て、知床に行くには「女満別空港」の利用が便利。とはいえ、せっかく知床に行くなら、色んな場所を巡ってほしい!

広大な大自然広がる道東は北海道の約半分を占める広大なエリアで、5つの空港があるという珍しい場所なんです。

その中でも特にオススメなのが帯広市の「とかち帯広空港」、釧路にある「たんちょう釧路空港」、オホーツクエリアの玄関口となる「女満別空港」と、エリアごとに空港があるので、空の旅を楽しみながら、地域ごとの大自然やご当地グルメを満喫してみてください。

女満別空港はLCC(季節便※詳しくは航空会社のHPをご確認ください)も就航していますし、羽田空港からの就航便も出ているので、都心からのアクセスも良好です。空から道東の大自然を眺めるのも、旅の楽しみ方のひとつ。ぜひ訪れてみてくださいね。

参考:https://gate-to-hokkaido.jp/ja/travel_assistant/airport/

この夏は知床へ行こう!

知床
photo by yuki higuchi

新しい取り組みが生まれている知床には、たくさんの気づきや学びのタネがあります。大自然に触れ、そこに暮らす方々と関わることではじめて分かることもきっとたくさんあるでしょう。

盛り上がっている今だからこそ、この夏は知床をはじめ、人生で一度は訪れたい道東エリアに足を運んでみてはいかがでしょうか?

速報|道東トラベルウィークが帰ってくる?

この冬、大盛況のうちに幕を閉じた『道東トラベルウィーク2023冬』が季節を変えて帰ってくる?
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ミライにつなぐ知床のイマ

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樋口 佑樹 ディレクター

『周りを幸せにする誰かのやりたいを実現する』という個人理念を掲げて、クリエイティブとコーチングをテーマに活動中。2022年には現在は、原チャリで日本を縦断しながら、地域を盛り上げる人たちに出会う「ひぐの出会い旅」を敢行中。 旅中のトラブルなど、鉄板のエピソードトークがあることに憧れ続けて早7年。好きなものは珈琲と旅とカメラ。

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