旅に衝撃的なハプニングはつきものですが、国境を旅するなら尚更。
西アフリカを愛する私が実際に、“秘境エリア”をたっぷりと歩き回り経験した、「衝撃度380%」の国境をご紹介します!
【警告】実際に、西アフリカ旅行を敢行する場合には、ご自身の判断で行なって下さい。西アフリカでは国境が犯罪の通り道となることも少なくありません。(参考情報:Deadly borders of West Africa)
1. モーリタニア〜西サハラ間/灼熱の砂漠の上で4時間待機
◆現場:モーリタニア〜西サハラ国境
- 身の危険度:★★★★☆
- 突破難易度:★★★☆☆
- 必要言語力:★★☆☆☆
- 必要精神力:★★★★☆
必要な素質:忍耐、体温調節能力、暇つぶし力
「西サハラ」という場所をご存知ですか?西サハラは、様々な国や人々の思惑がぶつかる地域です。
モーリタニア、モロッコが領有権を主張する歴史を持ち…さらには、サハラ・アラブ民主共和国という名の「事実上独立した地域」まで、この中に存在しているのです。
この国境を越える時に求められるのが、驚異的な忍耐力。実質モロッコにより管理された国境で入国審査を行なうのですが、その手続きを待つことで、サハラ砂漠での3〜4時間待ちになることも。
私は、乗り合いタクシーでこの場所を越えたのですが、同乗したセネガル人が“謎の木彫り人形”を持ち込もうとしたことで一悶着あり、一緒に4時間待つ羽目になりました…。
もちろん屋外です!夜になると、今度は、急激に冷え込みます。もう、自然相手では、どうしようもないですね。
2.セネガル〜モーリタニア間/屈強両替ギャングと高額カヌー!
◆現場:セネガル〜モーリタニア国境
- 身の危険度:★★★★☆
- 突破難易度:★★★★★
- 必要言語力:★★★☆☆
- 必要精神力:★★★★☆
必要な素質:大声、交渉力
セネガルからモーリタニアへの国境「ロッソ」の評判の悪さは折り紙付きです。
まずは両替所です。モーリタニア側に移動した時に現地のお金ウギアが必要になるので、両替を行なうのですが、その場所がいかにも、ギャングのたまり場なのです。
薄暗いほったて小屋の中で、お札を受け取る時に、6〜7人程のがっしりとした男たちに囲まれました。
数えるのを助けるフリをし、ちょっとづつ紙幣を抜き取っていきます。(やり方がせこい…?)あまりにもうるさく話しかけてくるので、大声を出して怒りました。
国境手間には巨大な川があります。カヌーのようなものに乗らなければならないのですが、船頭のおじさんが、通常の10倍の料金を要求してきます。(他の現地の人に値段を確認したことで判明!)
しっかりと、交渉しなければなりませんね。
3.コートジボワール〜リベリア間/ジャングルの中をトラックの荷台で駆け抜けた挙句パスポートを盗られる
◆現場:コートジボワール〜リベリア国境
- 身の危険度:★★★☆☆
- 突破難易度:★★★☆☆
- 必要言語力:★★★★☆
- 必要精神力:★★★★☆
必要な素質:反射神経、会話力、演技力
国境へはトラックの荷台で向かいます。上の写真にあるように立ち乗り状態です。
なんと、これで森の中を進むので、木の枝が次から次へと頭めがけて、襲いかかってきます!ボクササイズのようなものです。
「座ればいいのに」と思いますか?座ったら、あまりの揺れに、おしりがあざだらけになってしまいますよ!
そしてコートジボワールからリベリアの国境を越える時、道の脇に座る男が私を呼び止めました…。パスポートを取り合げ、「返して欲しければお金を払え!」と言われたのです。
テーブルの上に置かれた自分のパスポート目がけて手を伸ばすのですが、あと数ミリ足りず。最終手段として、オフィスの中に押し入り、中に居た偉そうな役人のおじさんに事情を説明しました。
可哀想な日本人を演じたことで(その人が日本車好きであることも作用)、その人が例の男を叱りつけ、無事愛するパスポートが帰ってきました!
アフリカの日本車熱はすごいですね。