裸。砂漠。カオス。世界一周の初日、世界最大の奇祭「バーニングマン」に行ってみた。

Pocket はてブ

Text by 恩田倫孝

はじめに:
 
これは、僕が旅中で「理想郷」だと感じたお祭り「バーニングマン」の体験記です。たぶん、初めて聞く人も多いと思いますが、何かしら感じること、考えるきっかけになるイベントだと思います。

 
記事を読んで眺めるだけでもいいですし、もし興味をもったら実際に行ってもらえると嬉しいです。本当に印象に残る空間だったので。
 

それでは、進めていきますね。

 

「最近は、どんな旅をしたい?」

なんてことを突然聞かれた。

「どこだろう…。なんか少し変わった旅かなあ」

 

それは、社会人2年目の春だった。

少し仕事にも慣れてきて、やっと「社会人とはこんな感じなのか」という感覚を掴んできた。でも何だか少し退屈さも感じていて、もっともっと刺激がほしかった。そして、それはなんでもよくて、いつもと違う刺激が欲しかったのだ。

家に帰ってきて、お酒を飲みながら「旅・超刺激的とか、旅・カオス」みたいなキーワードで検索を始めた。適当にネットサーフィンをしていると、何かを発見した。

「世界最大奇祭・バーニングマン」

googleの画像検索をして見ると、なんだか世界の果てみたいな画像がたくさん出てくる。

発見したとき、「何なの、これ?やばくない?」と一人でふふっと笑っていた。聞いたこともない。もちろん、周りで行ったことのある人もいない。でも、僕は直感で「ああこれだ、求めたのは」なんて感じて、このバーニングマンに行くことを決めた。

なんか、想定しないことが起こりそうだと思って。なんか、こういう日々を求めていたんじゃんって。

そして、行きかたを少しずつ調べ始めた。

 

ただ、チケットを取るのが大変…

「バーニングマン」に参加するには、チケットが必要らしい。(主催者がいるんです)そして、チケットを取るのが大変。調べたのは、5月頃。開催が8月なのでこのとき既に3ヶ月前。サイトで調べると、全てのチケットがソールドアウトでした。(ってか人気なんだ、このお祭り…というのが正直な気持ち)

色々なタイプのチケットがあって、最初に販売されるチケット(1月頃から販売される)は1時間で売り切れるらしい。そして、サイトが全部英語なのであんまりよく分からず、少ししょげる。


2018年の日程は、8月26日(日)〜9月3日(日)

※チケットは大体400ドル位。

そして、藁にもすがる思いで、twitterに「バーニングマンのチケット欲しい」とつぶやきました。そしたら、奇跡的にリプライが来てバーニングマンに何度も行ってる方から色々と教えてもらい、僕は本当に偶然にもバーニングマンに行けることになった。(チケットを持ってる知り合いの人とつないでもらえたのです)

 

バーニングマンの日本人コミュニティに助けられた

日本で一番大きいバーニングマンのコミュニティ。こんなコミュニティがあるんです。

Burninja

この団体が日本でmeet up(バーニングマン好きな人達の交流会です)をよく開催してます。ここで、一緒に行くメンバーを探したり、情報を集めたりしました。そして、チケットを譲ってくれる人が現れたりします。(定価です)

是非、興味ある人はこちらのfacebookグループをチェックしてみて下さい!やはり、バーニングマンに行く人はちょっと変わっているのですが、みんな何かを楽しみたいという気持ちがいっぱいの気持ちいい人が多かったです。

英語が出来る方は、こちらを是非見て下さい。


※世界最大のバーニングマンコミュニティです。

そして、こちらがバーニングマンの公式サイト。毎年変わりますが、かっこいいですね。

僕のバーニングマンの旅の概要

こちらは、さらっと書きます。

-旅行時期:2013年:8月26日〜9月5日
-旅行日程:7泊8日
-誰と行ったか:友達と2人で
-移動手段:レンタカー※リノの街でレンタルしました

バーニングマンの開催時期は、8月第4週の月曜日から9月第1週の月曜日までと決まってます。場所は、ネバタ州の砂漠。(ほんとうにただの砂漠)

社会人の人も大丈夫。夏休みをとって、ギリギリいけるレベルだと思います。もし、どうしても全日程いけないなら後半の日程をおすすめします。

会場までの行き方は、サンフランシスコかロサンジェルスからレンタカーで移動する人が多いです。数時間程のリノという街に移動して、買出しをしてからバーニングマンの会場(砂漠)へと向かう訳です。

さて、もっと色々バーニングマンの事を紹介して行きますね。

 

バーニングマンの歴史は、西海岸から始まった

砂漠で行なわれるフェス、バーニングマンとは?

「バーニングマンって何?」ということを説明することはとても難しい。僕が理解・把握している範囲で書こうと思う。(もっと詳しいかた、色々教えてください)

1986年から開催され続けている音楽とアートの祭典。「フェス」と聞くと、「音楽がガンガン鳴り響いてるお祭り」というイメージですが、バーニングマンにとって音楽の要素はほんと一部だけ。みんなで作り上げる自由なお祭り。生活を楽しむお祭りと言った方が正しいような気がします。

元々は、アメリカの西海岸でヒッピーの方々が集まって作ったようです。1960年代の全盛期のヒッピー文化から20年後。価値あるのって、お金だけじゃないじゃん、もっと愛とか自由とかあるじゃんって。ヒッピーの歴史について興味のある方はこちらの本がおすすめ。

◎ザヒッピー

バーニングマンの期間は1週間。(結構ながい)会場はアメリカネバダ州の砂漠を「ブラックロックシティ」と名付けていますが、普段はただの砂漠です。本当にただの砂漠。何も無い。ときどき砂塵のようなものが現れて目の前が本当に何も見えなくなります。

そして、規模は参加者6万人超(2013年)※1986年の参加人数は100人程度で、毎年増加してます。2018年は7万人近くのようです。どんどん、規模が拡大されております。

人は多いですが、会場はめちゃくちゃ広いので混み合っている印象はありません。(ちなみに会場内での移動手段は、みんな自転車です)あまりイメージできないと思うのですが、1週間ものあいだを砂漠の中で生活をする事になります。そして、お金が一切使えないんです。「売買」という行為はこの一週間行われません。そう。このバーニングマンには、色々な特殊ルール/文化があるんです。

 

 

色々なルールの紹介。合い言葉は、NO SPECTATOR(傍観者であるな)

バーニングマンの合い言葉は、NO SPECTATOR(傍観者であるな)

お祭は、基本的に僕らは参加者として見ていることが一般的かと思います。音楽を聞く。トークを聞く。まず、この前提が違うんです。(何言ってるの?という感じですよね)

とにかく、自分達が全てやってなんぼ。全部自分でやりたい事やろうぜ!NO SPECTETER(傍観者であるな)という共通精神なんです。参加者自らが参加してバーニングマンを作り上げます。基本的にバーニングマンの中で何をしても良い。参加者総動員でお祭りをつくりあげるんです。

 

ただ、この与えられた完全な自由というのは、結構難しい。だって、何をやればいいのか分からないのですから。

自分でバーを出している人。リラックスエリアを作っている人。オブジェを作る人。
仮面を出している人。なんでも。

なので、バーニングマンに行く前にはこのお祭りでどんな事をしようと考えて、「表現」を何かしらすることになります。

 

GIVE&GIVE&GIVEの精神

バーニングマンはGIVE&GIVE&GIVEの精神

これは、僕がいいなあと感じたスピリットです。

バーニングマン精神で大切なことの1つ。それは、なんでも自分が与え続けること。見返りを求めない、give&takeを超えた、一方的な「相手に与えるだけ」という精神。何かを貰っても、「ありがとう!」これで行為は完結します。多くの「give」だけが行われてます。この会場内ではお金が使えません。そして、物々交換という考えでもありません。

 

見返りを求めずに、与え続けることって普段中々出来ないと思います。ただ、この空間にいる人はそれをみんな当たり前にやっている。だから、すっごい気持ちがいい。

みんなで作り上げる理想郷「バーニングマン」。お金も一切使わない。好きなことだけをやる。そんな場なのです。

自分も楽しみ、相手も楽しませる。素敵な世界じゃないですか?

「誰かのために」ってどんな価値観?ということに興味あるひとは、こちらのイスラームの本がおすすめ。利他とか、所有とかの考えについて踏み込まれてます。自分が所有するという考えではなくて、あくまでみんなのものという考え方。ノマドの方々って元々はそういう発想。

◎一神教と国家 イスラーム

基本的に会場では何をしているの?

これが一番気になりますよね。こんなお祭りで1週間もいて何してるのって。

もちろん、朝はちゃんと起きるし、夜も寝ます。朝から晩まで、基本的にあらゆる方向で色々なことをやっています。

砂漠で行なわれるフェス、バーニングマンとは?

そして、夜は巨大なクラブみたいな感じになります。光が飛び交い、音が飛び交います。2013の時は、まるで宇宙の様な感じ。(行ったことないけど)

バーニングマンの合い言葉は、NO SPECTATOR(傍観者であるな)

夜の音楽の音は尋常じゃありません。音の大きさでキャンピングカーが常に揺れている程に音が大蛇の様にうなっております。地鳴りです。

何をするのかをざっくり言うと、大きな会場をまわって、誰かが作った作品を見て、コンテンツを楽しんで、音楽を聞いて、飲んで、笑ってというような感じです。大きな街を探索して楽しむ1週間です。1週間、僕らは砂漠で生活をするのです。

写真で雰囲気だけでも

これからバーニングマンに行く方へアドバイス

写真だけ見ても何だかよく分からないですよね。(実際見ても分からないことだらけなんですが)そして、会場が大きすぎるので全てのものを見てまわる事は出来ないと思います。多分6割位しか見れていない気が…大きすぎて

動画もどうぞ!


@kzk_tdaさんから許諾を得ています。

 

最後にはマンとテンプルを燃やす儀式が行われる

マンとテンプルを燃やす儀式

バーニングマンとテンプルを燃やす儀式

All photo by michinori onda

1週間行われるバーニングマン。最終日と最終日前日にテンプルと呼ばれる建物とバーニングマンのメインシンボル「The Man」を燃やす。「The Man」を取り囲むようにして参加者の殆どがマンとテンプルを囲んで燃えていく様子を眺める。

 

今まで、みんなでお祭り騒ぎをしていた状態から一転、この最後の2日はもの凄い静かな感じになる。もし時間がなくてどこの日程で行こうか悩んでいる方は、確実にこの最後の2日はいれて欲しい。燃えている時に感じる会場の一体感は、どこか神秘的にすら感じる。そして、一緒にお祭りの終わりを感じるんです。

 

大きな会場のシンボルでもある「The Man」がどーんと崩れ落ちて、静かな終わりを感じるんです。お祭りの終わり。楽しい1週間という時間をたぶん静かに消化する最後の2日間。

 

最後に…

バーニングマンは、「ただの場」なのだと思う。1週間だけ存在する「理想郷」。

バーニングマンは年々変化していっているし、来る人も当然のように毎年違う。同じ年に行ったとしても感じることはみんなぜんぜん違う。他にもたくさんバーニングマンの体験記があるけれども、みんな視点は違う。今年は、いいものを作れたという人から、何か物足りなかったという人もいるかもしれない。

 

ただ「場」自体を否定しても何もうまれなくて、楽しくするのは自身の行動による。自分がたくさん表現して、たくさんgiveできた人はいい時間になるだろう。これは、僕らが作り上げるお祭りなのだ。自由を与えられ、自由が僕らに課題をかしている。

幸せを感じるには誰かのために動くことが大切だということを書いてる記事はこちらなので、興味ある人はみてください。
「幸せな人生を作るのは自分」加賀百万石の山頂から考えてみたウェルビーイング

 

多くのメッセージを発しているバーニングマンだけど、この存在って凄いと思う。お祭り自体を楽しむことはもちろん、その後も大切な精神について振り返ることになります。まさに、僕がこうして記事を書いてるように。

自分が考える「理想の世の中」ってなんなのだろう。1週間という限定的な時間であるからこそ成り立つ儚い理想郷なのかもしれないけれども。

ぜひ、会場に一度行って新しいバーニングマンを作ってみてほしい。

 

おまけ:バーニングマンを楽しむコツ「誰と行くのかが凄い重要!」

実は、僕2012年、2013年と2年連続でバーニングマンに行きました。2012年は、当時会社に勤めていて夏休み期間に行きました。最初は、1人で突撃しました。

そして2013年は、アメリカに留学していた友人に誘われて。この友人が、めっちゃ可愛くて英語もペラペラだったので、ひじょうに助けて貰いました。

 

一緒にいるメンバーがバーニングマンの充実度をかなり左右します。仲のいい友達か、この人と一緒にいたら、楽しそう!という人と行くことをオススメします。

ただ、もちろん周りにそんな狂った人がいないのも察します。なので、是非Burninjaをチェックして下さい。

大体、変な人が多いです。(いい意味で)こういうmeet upで行く人を探している人も多いので、是非行ってみて下さいね。

 

追記:その他行く事を本気で考えている方への情報:

レンタカーを借りていく方は、レンタカーサービスを使用しましょう。

そして、バーニングマンの砂漠の砂は細かく、車内に入ると絶望的に清掃が大変です。基本的に、車内にもカバーを全てしていきましょう。レンタカーによっては、バーニングマンへのレンタルを拒否している所もあります。

 

自転車を借りていこう

会場が絶望的に広いでの、自転車で移動をするのが非常に便利です。リノから会場までの間にあるレンタル自転車を予約していくと便利です。

水は多めに

砂漠地帯なので、物凄く喉が渇きます。是非多めの水を準備して行って下さい。ガロンという単位の水を初めて見て興奮します。

霧吹きを

水を入れた霧吹きがものすごく役に立ちます。水をかけても砂が落ちないので、霧吹きタイプのもので砂を落とすんです。是非!

ゴーグルは必須

砂漠の砂がめっちゃ細かくて、目に入ります。サングラスで行けばいいんじゃんという人は間違いなく後悔します。死海の中に目を開けてはいるようなものです。ゴーグルはアメリカのリノの街に売っているので、必ず買ってください。

後は自分たちが好きなものを

本当にあとは、好きなものを好きなだけ買ったり、作ったりして楽しみます。

その他バーニングマンに興味ある方に

バーニングマンを主催している方の動画もあるので、こちらも是非。

一度このコミュニティに足を踏み入れて見ると、感じる事、考える事があるのでオススメです!

 

他におすすめのバーニングマンの記事やアカウントこちら

◎バーニングマンに行ってきました(前編)/北端あおい | かみのたね
http://www.kaminotane.com/2017/12/19/1035/
文章がすごい好き!

◎超ワイルドな砂漠のイベント「バーニングマン」写真22点 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/photo/18/091300248/
ナショジオの綺麗な写真がたくさん載ってます

◎バーニングのインスタアカウント
Instagram

Twitterやってるので、ぜひフォローしてね!

Pocket はてブ

WRITER

恩田倫孝
東南アジア顔です。
1987年生まれ/新潟出身/慶応大卒業後、商社入社。社会人開始と同時に、シェアハウスを始める。2013年8月に世界一周へと出発。アメリカの砂漠での奇才フェス「バーニングマン」を旅のスタートに、90…

TABIPPO.NETで
旅の情報をチェックしよう!

Twitter、Facebook、Instagram、LINE@で 編集部が毎日厳選してお届けします。

SNSやメールマガジンもチェック!

EVENTイベント情報

TABIPPOでは、全国で毎週「旅」をテーマにしたイベントを主催していますので、ぜひお気軽に足を運んでみてくださいね ♪

旅大学のWEBサイトを見る

GOODS旅に出たくなる商品

TABIPPOのモノづくりブランドPAS-POLでは、あなたにオススメな「旅グッズ」をたくさんご用意していますので、 ぜひチェックしてみてくださいね♪

オススメの旅グッズを全て見る

RANKINGカテゴリーランキング

アメリカのおすすめ観光スポット・旅行情報一覧

FEATURED特集

特集一覧へ

EVENTイベント情報

GOODS旅に出たくなる商品