ライター
Asuna 元小学校教諭▶︎フリーライター

千葉県出身(血は関西)食欲・旅欲ともに旺盛、天真爛漫な元小学校教師。「子どもも仕事も好きだけど、新しいことにチャレンジしたい」そんな心の声に応えて退職を選んだ5年目の3月。高校で勉強した西洋建築に魅せられてひとり旅にどハマりする。好きな国はクロアチアとチェコ、それからポルトガルのオビドス。休日はカメラマンの夫と西へ東へ旅三昧な自由な日々。鱈の白子が大好物。

言語の壁を越えた、カナダでの出会い


photo by Keisuke Matsumura
カナダで暮らし始めて1週間が過ぎ、宿のチェックインをするのにも一苦労だった彼は、やっとアパルトメントの契約に成功しました。それからは、近所のカフェを散策しながら仕事探しに必死。1年間契約のワーホリ生を雇ってくれる場所を見つけるのは困難で、途方に暮れていました。


photo by Keisuke Matsumura
「毎日通って顔を覚えてもらえたらなにか変わるかも?」そう考えてから毎日、自分が一番働きたいカフェに通う日々が始まりました。そしてついに、カナダに来て2週間、彼の根気と情熱が通じてそのカフェで働くことができるようになったのです。


photo by Keisuke Matsumura
日中はカフェの仕事、夜はレストランの皿洗いの仕事をして生活費を稼ぎながら、とにかく英語を話す機会を増やそうとしました。そうこうしているうちに、あっという間に1年間のワーホリ期間が終了しようとしていました。

職場の仲間たちと英語で話しながら仕事ができるようになったころ、職場の上司の知り合いから、あの憧れのメルボルンで店を開くことになったと連絡が入りました。そこで声をかけてもらえたのが、彼、松村さんでした。

バリスタの原点、カフェの本場メルボルンにて修行の毎日

photo by Keisuke Matsumura
努力とご縁と行動力により、憧れのメルボルン行きのチケットを手にした彼が次に働き始めたのは、メルボルンでも有名で、毎日長蛇の列ができるクロワッサンカフェ、Lune Croissanterie。その店のバリスタを任されることになったのです。


photo by Keisuke Matsumura
日本とも、カナダとも違うコーヒーの淹れ方に最初は戸惑い、ミルクの温度ひとつで厳しく指導されたときもあったのだそう。「毎日長蛇の列を作るほどのカフェでの仕事は目まぐるしくて、あっという間に1日が過ぎてたよ」そう彼は当時の思い出を語ってくれました。

それでもひたむきに努力し続け、店の一員として働く彼の姿勢は、高校球児の時ときっと変わらず、むしろパワーアップしていたのだと思います。

コーヒーで受けた恩恵を、コーヒーそのものに還元したい

photo by Asuna Igari
日本に帰国後、松村さんは実際に現地のコーヒーファームへ訪問することに。グアテマラ共和国では100種類以上ものコーヒーを1日でカッピング(さまざまな種類を比べて風味を評価すること)して、数多くのコーヒーにふれたのだそう。


photo by Keisuke Matsumura
コーヒーファームに実際に足を運んで気がついたことは、コーヒーを売買する人にはお金が入っていくのに、農園の人やコーヒー農園そのものに還元されている割合が少ないということ。そして、コーヒーを通した貧富の差や奴隷制度の歴史の影響がまだまだ残っていることでした。


photo by Asuna Igari
そして「お客さんに気軽にコーヒーを飲んでもらいたい!」という想いでバリスタを目指し始めた彼ですが、徐々に、コーヒーと向き合う理由が少しずつ変化してきたのです。

それは、コーヒー界のサードウェーブ渦中の代名詞ともいえる「ブルーボトルコーヒー」に出会ったからでした。2000年初期、音楽家でコーヒー愛好家であったジェームス・フリーマンは、【お客様ひとりひとりのために作る】というタイトルを掲げ、2005年にサンフランシスコのベイエリア、ヘイズバレーに「Blue bottle coffee」をオープンさせました。

その後、地域に根ざした取り組みや、鮮度と味へのこだわりが人気を呼び、カフェは地域の人々やコーヒー愛好家たちが集う場となったのだそう。大量生産でコーヒー豆を焙煎する過程では、どうしてもよくない豆が紛れ込んでしまったり、雑味が残るコーヒーになってしまう危険性がある。


photo by Keisuke Matsumura
でも、コーヒー豆の収穫からすべてを農園と直接契約すれば、質の良い豆を手に入れることができて、さらにダイレクトに農園に収入が入り、コーヒー農園やコーヒーそのものに還元される。このようにコーヒーに恩返しができるようなこの仕組みをもっと広めたい。松村さんは、そう夢を語ってくれました。

今後は、コーヒー豆を挽くときの出涸らしを使った畑の肥料作りなどを通して、環境保全への取り組みも進めていきたいのだそう。

【コーヒーを通じて地図のように、繋がり、広がっていく】

photo by Asuna Igari

この言葉は、2人がカフェをオープンするときから一番大切にしているテーマです。帰国した後、松村さんは店をオープンするために、まゆさんを相方として店のオープンにむけて準備を進めます。ですが、この新型コロナウイルスの影響もあって、望んでいた場所でのオープンは難しいことがわかりました。

photo by Tatsuya Igari
そんなとき、ご縁あって声をかけてくれた今のコンテナハウスにて、「ROUTEMAP COFFEE ROASTERS」をオープンすることができたのです。松村さんとまゆさんが作るカフェは、店舗内デザインやパッケージデザインを相方のまゆさん、コーヒーの品質管理を松村さんが担当し、コーヒーは2人で淹れているのだそう。

photo by Tatsuya Igari
仲の良い2人は、仕事中も息ぴったり!2人のお写真を撮る際、松村さんの表情がかたくて、相方のまゆさんもわたしたちも大爆笑!なんとも楽しい取材でした。

販売しているコーヒー豆を入れているパッケージのデザインは、なんと、まゆさんの手描きのものもあるんだそう。お店のロゴをモチーフにしたステッカーやレターセットなども店内にて販売しています。

photo by Tatsuya Igari
ちなみに、お店のロゴは、わたしとも仲の良い、高校の友人がデザインしたとのこと。みんなに愛されてオープンしたカフェなのだと、改めて実感しました。

ちなみに、ROUTREMAP COFFEE ROASTERSは、千葉県にある【Cube千葉】だけでなく、東京都杉並区にある【Cube蜃気楼】でも毎週水曜日に出張営業しています。今後は都内での出店も増やし、いずれは地元成田で大きくお店を構えることが目標だと語ってくれました。

photo by Asuna Igari

「ひとつの場所からいろいろな道筋を辿り、行き着く先々でまた繋がり広がる。それぞれが歩む道の起点となる場所は、居心地の良い時間を過ごせる空間であり、ふらりと立ち寄りたくなるご近所であり、心動かされ、何かが始まるきっかけでもある」

彼らが描き守る、コーヒーを通じた“繋がり”が、また誰かの“旅路”の出発点となり、帰る場所となること。そんなことを、わたしも取材を通して感じさせていただきました。

■詳細情報
・名称:ROUTEMAP COFFEE ROASTRES
・住所:千葉県千葉市稲毛区宮野木町2125-3
・地図:
・営業時間
●Cube千葉:土・日(9:00~18:00)・月・火(8:00~18:00)
※2021年〜 Cube千葉では、月・火・金(10:00~18:00)営業になります
●Cube蜃気楼(東京都杉並区):毎週水曜(10:00~18:00)
・定休日:木曜日
・アクセス:
●車の場合…国道16号線「長沼」交差点より約1.8km「千葉市立緑が丘中学校」目の前
●電車の場合…JR稲毛駅より「宮野木小学校線稲12/草野車庫行」乗車→「宮の杜カエデ通り」下車徒歩2分
・電話番号:080-6890-3767
・公式サイトURL:https://linktr.ee/routemapcoffeeroasters
・公式link tree:https://linktr.ee/routemapcoffeeroasters
・公式Instagram:https://www.instagram.com/routemapcoffeeroasters
・公式Facebook:https://www.facebook.com/routemapcoffeeroasters

地元のカフェを探してみよう!

photo by Asuna Igari
千葉県にはまだまだ魅力的なカフェや、お店がいっぱい。きっとみなさんが住む地域にも、まだまだ知らない魅力的なお店が存在しているのだと思います。

こんな時代だからこそ、地域をもっと愛して、さらなる発展に繋がっていくといいなと思います。みなさんもぜひ、お住まいのエリアで隠れカフェを探してみてはいかがですか?

ライター
Asuna 元小学校教諭▶︎フリーライター

千葉県出身(血は関西)食欲・旅欲ともに旺盛、天真爛漫な元小学校教師。「子どもも仕事も好きだけど、新しいことにチャレンジしたい」そんな心の声に応えて退職を選んだ5年目の3月。高校で勉強した西洋建築に魅せられてひとり旅にどハマりする。好きな国はクロアチアとチェコ、それからポルトガルのオビドス。休日はカメラマンの夫と西へ東へ旅三昧な自由な日々。鱈の白子が大好物。

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