編集部
Asuna 元小学校教諭▶︎ライター・編集者

千葉県出身(血は関西)食欲・旅欲ともに旺盛、天真爛漫な元小学校教師。「子どもも仕事も好きだけど、新しいことにチャレンジしたい」そんな心の声に応えて退職を選んだ5年目の3月。高校で勉強した西洋建築に魅せられてひとり旅にどハマりする。好きな国はクロアチアとチェコ、それからポルトガルのオビドス。休日はカメラマンの夫と西へ東へ旅三昧な自由な日々。鱈の白子が大好物。

旅好き・TABIPPO.NETを読んでくれている人なら、一度は乗ってみたいと憧れる、数々の受賞歴を誇るアジアを代表する香港の航空会社「キャセイパシフィック航空」。

キャセイパシフィック航空は、イギリスのスカイトラックス社による「ワールド・エアライン・アワード」で過去通算4回の「エアライン・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた、香港を拠点に置く5つ星エアライン。さらには、「ワールド ベスト ビジネスクラス」賞や「ベストキャビンアテンダント」賞にも輝いた経歴を持っています。

そのキャセイパシフィック航空を擁するキャセイグループが、2021年5月に「2050年までに、温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする」目標を設定したことを発表しました。

2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする方針を決定|キャセイパシフィック航空

これは、カーボンニュートラルの実現に向けた具体的なスケジュールを明示した、アジア圏内初の航空会社の1つとなったことを意味します。

また、2021年11月には、期間限定の割引運賃航空券の販売という独自の方法でサステイナブルな航空産業の発展への貢献を目指す「グリーンフライデー」キャンペーンも実施。


期間限定の割引運賃の設定で二酸化炭素排出減少に貢献「グリーンフライデー」キャンペーンを実施|キャセイパシフィック航空

このように、ほかの航空会社に先駆け、環境問題に積極的に向き合う判断をし続けている理由は、未来の世代が「空の旅」の恩恵を引き続き享受できる「持続可能な航空業界」を築くためだそう。

サステイナブルな世界の実現に向けて、何かしたいと思っているTABIPPO.NET読者は多いはず。飛行機に乗ることで何かアクションができるとしたら、こんなに嬉しいことはありませんよね。

そこで、キャセイパシフィック航空が環境問題に取り組む背景や現状の成果、乗客となる私たちができることについて詳しくインタビューして教えてもらってきました!サステイナブルに関心がある方、ぜひご一読を!

(インタビュー:TABIPPO編集部、インタビュイー:キャセイパシフィック航空・サステナビリティ&コーポレートレスポンシビリティ グループ統括責任者)

未来の世代が、今と同じように「空の旅」の恩恵を受け続けるために

TABIPPO編集部

直球の質問になりますが、どうして今、サステナビリティを重視し、グループとして取り組んでいるのでしょうか?その理由をお聞かせください。

キャセイパシフィック航空

航空業界は、経済発展、人や物の移動、文化の交流、体験の向上など、今や人々の生活に欠かすことのできない存在と言えます。キャセイパシフィック航空は、未来の世代が今と同じように「空の旅」の恩恵を受けること、そして航空業界を持続可能なものにすることができるよう取り組む必要があると考えています。

中でも、航空業界が取り組むべき、最も重要なサステナビリティ関連の問題として取り上げられているのが、気候変動についての問題です。

キャセイパシフィック航空は、2021年10月の国際航空運送協会(IATA)の加盟航空会社として、2050年までに、事業活動によるCO2排出量を正味ゼロにすると約束する決議を行いました。

この目標を達成するために、具体策として5つの柱【機材更新および燃費向上・オペレーションの改善・カーボンオフセット・新技術の取り入れ・SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)の使用】を考えています。

カーボン・オフセットの取り組み「Fly Greener」が次世代エネルギーをつくる

TABIPPO編集部

今挙げていただいたうち、「カーボン・オフセット」という言葉は最近よく聞きますが、具体的にはどのようなものなのでしょうか?

キャセイパシフィック航空

まず、カーボン・オフセットの基本的な考え方は、以下です。
・日常生活や経済活動において避けることができないCO2等の温室効果ガスの排出について、まずできるだけ排出量が減るよう削減努力を行い、どうしても排出される温室効果ガスについて、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資すること等により、排出される温室効果ガスを埋め合わせること(参照:環境省公式ホームページ「カーボン・オフセット」

キャセイパシフィック航空

そして、キャセイパシフィック航空は、14年前にアジアの航空会社として初めてユニークなカーボンオフセット・プログラム「Fly Greener」を立ち上げました。

TABIPPO編集部

ユニークという所以は、航空会社が独自でカーボン・オフセットのプログラムを立ち上げる例が、当時とても珍しかったからですよね。

キャセイパシフィック航空

はい。近年、航空業界全体でサステイナブルな取り組みは進んでいますが、「Fly Greener」は世界の航空会社の中でも先進的な取り組みである、と言えると思います。なんといっても、このプログラムの開始以来、当プログラムを通じて30万トン(3億キログラム)以上のCO2をオフセットしています。これは、23,000人以上の英国人の年間CO2排出量に相当する量です。

TABIPPO編集部

それはすごい……!

キャセイパシフィック航空

「Fly Greener」では、フライトの飛行距離や、使用機材などをベースに計算されるCO2排出量に基づき、現金やマイレージを使うことで、航空業界由来のCO2オフセットを推奨する第三者機関認証プロジェクトへの寄付が行われます。取り組みを通して得られた寄付金は、インドのプロジェクトに提供。これにより、家畜の糞尿や農業廃棄物を完全分解して、水やバイオガスに変換する設備「バイオダイジェスター」の各地への設置費用として使用されました。

バイオダイジェスターのはたらきは、調理用ガスや熱、電気の生産も可能になるので、弊社の取り組みが次世代エネルギーにつながっていると考えると、嬉しくなりますね。

TABIPPO編集部

オフセットをするだけではなくて、次世代につながるアクションになっている……!キャセイパシフィック航空に乗ることで、そんな活動に参画できるようになる、と知るとなんだかどんどん飛行機に乗りたくなってきます(笑)

キャセイパシフィック航空の機内ブランケットは、再生ペットボトル由来

TABIPPO編集部

飛行機に乗るといえば、キャセイパシフィック航空の機内でも、サステイナブルな取り組みの例に触れられるそうですね。

キャセイパシフィック航空

はい。現在、生産されるプラスチック製品の大半は、埋め立て地や海に廃棄され、生態系に大きな影響を与えています。ニュースでもよく報道されていますよね。キャセイパシフィック航空はこの問題を真摯に受け止め、使い捨てペットボトルが環境に与える影響を少しでも減らすことができるよう、「2022年末には使い捨てペットボトルの使用料を半減させる」ことを2019年に宣言しました。

この目標を達成するために、ファーストクラスとビジネスクラスでは、枕カバーと布団カバーを再利用可能な袋に入れて提供し始めたり、エコノミークラスのブランケットを、再生ペットボトルから作られるものに変更したりしています。

TABIPPO編集部

乗客が機内で触れられるサステイナブルな事例は嬉しいですね。再生ペットボトル由来のブランケット、今度使ってみたいと思います。

持続可能な航空燃料の採用や、グリーンフライデーキャンペーン実施など、次々と新しい施策を導入


またキャセイパシフィック航空は、早くから「SAF(Sustainable Aviation Fuel:持続可能な航空燃料)」に取り組んできた数少ない大手航空会社のひとつであることも、ぜひ知っていただきたいポイントです。

「SAF」とは、CO2の排出量が少なく、持続可能な供給源から製造されるジェット燃料のこと。これまで使用されてきたエネルギーに比べ、地球環境にやさしいといわれています。

今後、「2030年までに燃料の10%をSAFに使用する」という目標を達成するために、同目標を掲げる組織と協力しながら、徐々に拡大していることができるようなプラットフォーム作りにも取り組んでいきたいと考えています。

最新の取り組みとしては、冒頭でご紹介いただいた「グリーンフライデー」キャンペーンも該当します。

「グリーンフライデー」キャンペーンは、2021年11月にキャセイパシフィック航空が行なったサステイナブルなキャンペーン。

具体的には、2021年11月19日〜29日までの期間中に、キャンペーン該当都市への航空券を割引コード入りでご購入いただくことで、まずは価格が10%割引となり、さらには期間中に購入された航空券がカーボン・オフセットプログラム「Fly Greener」に自動的に無料で適用となる、という内容でした。

TABIPPO編集部

たくさんの先進的なサステイナブルな取り組みを駆使しながら、航空会社としてできる環境維持対策を行なっているのですね。とても勉強になりました。

【インタビュー後記】持続可能な空の旅・航空業界をつくるために、利用者ができること

近年、すべての新型航空機は、前世代モデルと比較して、少なくとも20〜25%の燃料効率の向上を念頭に設計されているそうです。

そのため、現在の航空機は、過去対比はるかに燃料効率がよくなっていますが、とはいえ、航空機の動力源として化石燃料が唯一の有効な手段であることに変わりはありません。

日本は島国。基本的には、海を越えて外国を旅行するためには、飛行機に乗る必要があります。同じ飛行機に乗るのであれば、サステナビリティを考慮した取り組みを重視する航空会社を選択して、「持続可能な航空業界」ひいては「持続可能な未来」を築くために貢献できたらいいのではないか、とTABIPPO編集部は思います。

その積み重ねはきっと、未来の世代が「空の旅」の恩恵を引き続き受けることができる、そんな未来を作っていく大切な1歩になるのではないでしょうか。

・キャセイパシフィック航空の詳しい情報は、コチラから!

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Asuna 元小学校教諭▶︎ライター・編集者

千葉県出身(血は関西)食欲・旅欲ともに旺盛、天真爛漫な元小学校教師。「子どもも仕事も好きだけど、新しいことにチャレンジしたい」そんな心の声に応えて退職を選んだ5年目の3月。高校で勉強した西洋建築に魅せられてひとり旅にどハマりする。好きな国はクロアチアとチェコ、それからポルトガルのオビドス。休日はカメラマンの夫と西へ東へ旅三昧な自由な日々。鱈の白子が大好物。

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