常に死と隣り合わせの「ケーブダイビング」。美しすぎる別世界は恐怖を乗り越えたご褒美

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プロダイバーとして世界を周っていますYauichiです。

突然ですが、あなたはケーブダイビングと言うスポーツをご存知ですか?多くの人には馴染みが無いと思いますが、僕の住むメキシコでは非常に人気のアクティビティ。

ケーブダイビングは通常のダイビング以上に、ダイバーを全くの別世界へ連れて行ってくれます。僕自身もケーブダイバーですが、水中洞窟の奥で見る世界は信じられないくらい素晴らしい世界そんなケーブダイビングについて簡単にご紹介します。

 

ケーブダイビングとは?

photo by shutterstock

ケーブダイビングはその名の通り、水中洞窟でのダイビングです。水中洞窟の中でも、1時間から5時間くらいかけて潜る本格的な洞窟でのダイビングの事を指します。

別世界に連れて行ってくれる感覚を味わえるため楽しい反面、物凄く危険なスポーツです。水で満たされた洞窟内でのダイビングなので、海でのダイビングと違い、何か問題があっても簡単に水面に浮上することができません。

 

例えば洞窟の奥に1時間進んだ場所で問題が発生したら、1時間かけて入り口に戻らないと水面に出ることができません。この様な常に死と隣り合わせな状況である事から、最も難しいダイビングのスタイルであるとされています。

水の中にある洞窟(通称:水中洞窟)は短いシンプルなものから、長く複雑な迷路の様な洞窟まで様々。今回ご紹介するケーブダイビングは、短いシンプルなものを泳ぐカバーンダイビングではなく、長く複雑なフルケーブダイビングです。

 

カバーンダイビング

短いシンプルな洞窟へのダイビングを指す言葉。通常のダイビングライセンス(オープンウォーターと呼ばれる、一般的な初心者向きダイビングライセンス)でも行う事ができますし、器材も通常のダイビングと同じでタンクも1つ、背中に背負うだけです。

 

フルケーブダイビング

フルケーブダイビングは、専用の資格が必要。資格を発行している団体がいくつかあり、各団体により正式名称が異なりますが、フルケーブダイバーライセンスと一般的に呼ばれています。通常のダイビングより危険度が増すため、専用の機材を使用する必要があり、タンクも2つ以上持っていく必要があります。

 

ケーブダイビングは危険だけど、命も救う

2018年7月にニュースを騒がせた、タイで子供13人が洞窟に閉じ込められた事件をご存知の方は多いのではないでしょうか?タイ北部のタムルアン洞窟内で洞窟探検を楽しんでいた子供達が、大雨による洞窟内の水位上昇により閉じ込められてしまったという事件でした。

 

当初は救出までに数ヶ月を要すると言われていたのですが、子供達も全員洞窟内をダイビングして脱出するという方法で、予想より何倍も早く全員無事助かった、と言う事で日本でもニュースになりました。その時活躍したのがケーブダイビングを専門とするダイバー達でした。

タイ国内からも海軍や警察など多くの人員が動員されましたが、水中洞窟での活動ではケーブダイバーの右に出る人はいません。特殊なスキルですが、この事件のケースの様に人の命を救う事さえあります。

 

大地の裏側に広がる宇宙が魅力

photo by shutterstock

ケーブダイビングの魅力は様々ありますが、洞窟の奥でしか見られない別世界は全ケーブダイバーにとって間違いなく魅力の一つです。

光が全くない完全な暗黒の世界、無重力、周りには空気がゼロ、そして今まで見た事もない景色が360°広がっています。まさに宇宙の様な世界です。

 

特にメキシコのセノーテと呼ばれる洞窟の奥は、上記の写真の様に鍾乳石がびっしり。鍾乳石の間をくぐっていく瞬間は、まさに冒険そのものです。

photo by shutterstock

また洞窟の奥では、ハロクラインと呼ばれる美しい光景を目の当たりにする事ができます。

ハロクラインとは淡水と海水の層が接する境界線のこと。メキシコのセノーテ等の洞窟は海まで繋がっており、海水がある一定深度から洞窟内に流入しています。海水の方が淡水より重いため、水中で下に溜まる形になっています。その光景は、水中にもう一つ水面が見える様な不思議な光景。

photo by Yauichi

上記の写真、真ん中に不思議な線が入っているのがわかりますか?写真では中々撮影できないのですが、実際に見ると水中に川が流れているかのようなとっても不思議な光景が見れます。

カバーンダイビングでも見る事ができますが、洞窟の奥では比べ物にならないほどダイナミックなハロクラインが広がっています。

 

洞窟の奥に住む生物は少ないですが、非常に奇妙な生物が生息しています。代表的な生物がブラインドフィッシュ。洞窟の奥に生息し、日の光を浴びないため体は真っ白で、特徴的なのが目がない事です。暗闇に適応した進化を遂げた結果、目を必要としなくなったと言われています。まさに深海魚の様な魚ですね。

photo by Yauichi

また大昔まだ洞窟内に水がなかった時代に迷い込んでしまった動物の骨や、当時の人間の骨を発見する事もあります。上記の写真は、僕と友人が洞窟の奥深くで見た哺乳類の骨。「マストドン」と言う、約4000万年前に生息していたと言われる哺乳類の化石と言われています。

photo by shutterstock

このような化石を博物館で見ることはあっても、天然の状態で見れるのはケーブダイビングくらいです。

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WRITER

やういち
メキシコ在住プロダイバー
メキシコ在住ブロガー/タオ島産プロダイバー/元キーエンス営業/上智卒/元カリフォルニア在住 「好きな場所で好きな事をしながら生きる」人を増やす為のブログを書いています。旅行と海と筋トレが好き。現在…

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