ライター
Jyaiko カタール在住/約100ヵ国渡航

横浜生まれ中東育ち。現在はカタール在住。今まで住んだことのある国はエジプト、アメリカ、カタール。人生の約半分は海外暮らし。高所恐怖症で飛行機も苦手なのに、旅がしたくてなぜか客室乗務員として空の上で働いている。現在行ったことのある国は約100ヵ国。興味あることは国際協力とモアイとラーメン。

こんにちは。私は2017年1月にアフリカ最高峰の山、5,895mのキリマンジャロの登山に挑戦しました。しかし結果は登山3日目に生理痛と高山病と飲料水による原虫で腹下しに遭い、ボロボロな状態で泣く泣く4,165mから下山しました…。

本当は登頂した経験談をお伝えしたかったのですが、ちょっとお恥ずかしいですが失敗談と共に特に女性向けにアドバイスを赤裸々にお伝えしたいと思います!

登山ほぼ初心者のアラサー女子の挑戦

photo by Shoko_Jyaiko ガイド2名、コック1名、ポーター7名のチームで一緒に登山しました。

私がこの時期にキリマンジャロ登山に挑戦することを決めたのは、30歳の記念すべき誕生日をキリマンジャロで迎えたい!という思いがあったからでした。

しかし、結果として誕生日の前日に下山。誕生日は下山後も原虫にお腹をやられて嘔吐と下痢の連続で、現地の病院に駆け込む散々な1日となってしまいました。

photo by Shoko_Jyaiko 登山開始時のまだ元気だった頃の写真。2250mからスタートしました!

私自身登山経験がないわけではなく、20歳の頃にテニスシューズで富士山を登頂したのが今までで1番高い山に登った経験でした。その後はそこまで高い山ではありませんが、日本国内や海外でもハイキングやトレッキングなどを機会があれば楽しんで挑戦していました。

 

しかし富士山登山からちょうど10年。アラサーの私は体力の衰えを年々感じていました…。そこでキリマンジャロ登山に向けてジムやプールに通い、お酒やシーシャ(水タバコ)もやめ、近くの小山をトレッキングするなどできる限りの準備をしていたのです。

30歳の記念すべき誕生日にキリマンジャロを登って素晴らしい30代のスタートを切るのだ!アラサーの私でもきっと登れる!と意気込んでタンザニア入りしたのを覚えています。

 

登山予定日に生理になりそう…

しかし1つ不安要素がありました。それはキリマンジャロは通常5日〜7日ほどかけて登るのですが、その登山期間と生理の予定日がドンピシャで被っていること。

キリマンジャロで生理になったらこれは絶対登るの無理!と行く前から分かっていたので早速病院へ行き、生理を早まらせる薬をもらいました。医師に教えてもらったとおりに薬を飲めば出発前に生理がきて、登山を始める日には生理が終わっている予定でした。

 

これで大丈夫だろうと思い準備を進めていたのですが、しかし予定日になっても生理がこない…。日に日に出発日が近いてきて、登山中に生理が始まるのではないかという不安が高まるばかり。

結局原因は不明のまま薬は効かず、元々の予定日であった登山2日目の夕方にきちんと生理はやってきてしまいました…!どうして!?

photo by Shutterstock

生理になったとたん「登頂は無理かもしれない…」という不安が頭をよぎりました。生理痛か高山病か分からない頭痛や吐き気や下痢も始まり、一緒に登っていたチームも全員男性なのであまり共感してもらえず…。

夜は寒さと生理痛であまり寝つけず、突然襲ってくる下痢のせいでトイレに行くために、頻繁にテントの外に出ていました。

 

とりあえずバファリンを飲んで夜を明かしたのですが、翌日は食欲もなく体がすごく重く、無理やり朝食を食べさせられてもすぐ下痢をしてしまう…。いざ登山開始したものの、10歩歩いたらすぐしゃがみこんでしまう私を見て、ガイドさんが下山の判断を下しました。

この瞬間は悔しさと一緒に登ってくれた相方に申し訳ない気持で一杯になり、泣き崩れてしまいました。

photo by Shoko_Jyaiko 下山時にお世話になった救急車。

 

登山中のトイレ事情

photo by Shoko_Jyaiko 1日目のキャンプ。

キリマンジャロの登山道にはトイレはもちろんなく、登っている最中にトイレをしたくなったら藪や茂みに隠れてするしかありません。しかしキリマンジャロには複数のコースがあり、そのコースの所々にキャンプと呼ばれるエリアがあります。

ここはテントを張って夜を明かすエリアで、規模が大きなキャンプや高度が低いエリアのキャンプでは、管理事務所や水を貯めるタンクなどの設備が整っているところも。

photo by Shoko_Jyaiko 2日目のキャンプ。

私達が2日目到着した4,165mのキャンプは、簡易トイレだけあるような小さなキャンプサイトでした。簡易トイレはボットン便所になっています。ボットンでも簡易でも、こんな山の上にトイレがあることはとても有り難く感じました。

しかしどのトイレも木造の扉が壊れていたので、石を置いて中から扉を押さえていました。

photo by Shoko_Jyaiko この木造の小屋が簡易トイレです。

山の夜は大変冷え込みます。そして高山病にならないためにも一日中水を大量に飲むようにガイドさんにも言われます。そのためトイレに行く頻度が地上より高くなるのは必然的。

私達がテントを張った場所からこの簡易トイレまで意外と歩くため(といっても500mくらいでしたが当時はもっと遠く感じました)、男性は小の場合は近場の岩陰で用を足していました。

 

しかし女性の場合はそうもいきません。しかも生理になった私はこの辺りから下痢もしていたので、夜は寝袋から出て寒さに震えながらかなり頻繁に簡易トイレまで駆け込んでいました。この時ほど男性が羨ましいと思ったことはありません。

トイレが近い方や下痢をしてしまった方などは、ガイドさんに頼んで簡易トイレの近くにテントを張ってもらうように頼みましょう。

ライター
Jyaiko カタール在住/約100ヵ国渡航

横浜生まれ中東育ち。現在はカタール在住。今まで住んだことのある国はエジプト、アメリカ、カタール。人生の約半分は海外暮らし。高所恐怖症で飛行機も苦手なのに、旅がしたくてなぜか客室乗務員として空の上で働いている。現在行ったことのある国は約100ヵ国。興味あることは国際協力とモアイとラーメン。

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