世界一周に出発して半年過ぎくらいの出来事です。残りの3年間は直しながら、その靴を履き続けました。バックパックと共に、大切な旅の相棒ですね。
靴を仕事にすると決めた
帰国2ヶ月前に、帰国したらどうしようかと悩んでました。3年半ぶりに日本に戻ることを想像すると、何が何だかわからなくて。当時は、旅が日常になっていたので日本での生活が非日常でした。
その時に、ものすごく愛着が湧いていたオーダーメイドシューズが視界に飛び込んできました。同様の商品は日本にはないということも分かったので、靴作りを仕事にできるかまずは調べてみることにして旅を終えました。
仕事にするなら誰かに任せるのではなく僕が作れるようにならねば!という決意のもと、東京中の靴職人さんのところを訪ねて回って1年くらい修行しました。
靴屋以外の選択肢はありましたか?
何もありませんでした。靴屋がダメだったら、それからリクナビに登録して就職活動を始めようと思っていました。いつも先のことは考えていないですね。
Delinkaを開業していかがでしょうか。
8月にDelinkaをオープンして4ヶ月経ちましたが、まだまだこれからですね。あまりビジネスにガツガツしちゃうと僕が目指してきた生き方とも逸れてしまいますし、じっくり進めています。
オーダーメイドシューズを作りに来る方はどんな方ですか?
旅仲間や旅行好きの方はもちろんですが、靴のデザインや生地に共感して来店してくれる方が多いですね。先日、カップルがわざと別々の時間に来店されてデザインをパートナーに見せないまま、お互いのクリスマスプレゼントをオーダーメイドしてくれました。こんな使い方してくれるんだ!と驚きつつも、とても嬉しかったですね。
最後に読者にメッセージをお願いします
3年半の世界一周を経て、僕は自分の生き方を発見しました。それだけ旅には人生をガラっと変えてしまうようなきっかけがそこらじゅうに落ちています。行きたいと思ったら行かない理由はないです。旅なんて難しいことじゃありません。「ちょっとコンビニ行ってくるわ!」くらいのノリで行っちゃいましょう。
「それではみなさん、いってらっしゃい!」
Delinkaでの靴作りの様子はこちらの動画で
Delinka from CALORIA on Vimeo.
編集後記
いかがだったでしょうか。野地さんがインタビューにさらりと仰った「仕事が見つからなくても、バイトすれば食べていくことはできる」という言葉は、数多くの起業家や成功者と共通する考え方でした。
衣食住が足りているからこそ将来の夢や目標に悩むわけですが、一方で悩んでいる余裕が与えられているのも事実。実現することを悩んでいる時間があるなら、思い切って一歩踏み出してしまうのも一つの方法ではないでしょうか。