ライター
Asuna 元小学校教諭▶︎フリーライター

千葉県出身(血は関西)食欲・旅欲ともに旺盛、天真爛漫な元小学校教師。「子どもも仕事も好きだけど、新しいことにチャレンジしたい」そんな心の声に応えて退職を選んだ5年目の3月。高校で勉強した西洋建築に魅せられてひとり旅にどハマりする。好きな国はクロアチアとチェコ、それからポルトガルのオビドス。休日はカメラマンの夫と西へ東へ旅三昧な自由な日々。鱈の白子が大好物。

みなさんこんにちは、とうとうフィルム沼にハマってしまったAsunaです。みなさんは「フィルム沼」という言葉をご存じでしょうか?

これは、フィルムカメラの魅力に取りつかれてしまい、本機にレンズに、フィルムに現像代にと、お金を惜しまないほど大好きになってしまった状態のことをいいます。

今回は、まんまと「フィルム沼」にどっぷり浸かってしまったわたしが、【フィルムカメラを旅のおともにしたい理由】をご紹介していきたいと思います。

フィルムカメラってどんなカメラ?

最近「フィルムカメラとデジタルカメラとの違いは何ですか?」と質問されることが多いのですが、まず一番に言えることが「作り」です。

◎フィルムカメラ
・レンズから入った光によるフィルムの化学変化によって画像ができる
・取り直しやその場での写真の確認、消去ができない
・「フィルム」を別途購入して、カメラ内に装着して撮影する
・フィルムの枚数分撮り終わったら、カメラ屋さんで「現像」をしてもらうか、自分で現像作業をする必要がある
・フィルム代や現像代などでコスパは△
◎デジタルカメラ
・撮影した写真を、その場で確認、消去、取り直しできる
・SDカードを挿入して画像データを保存する
・スマホへのデータ送信は簡単に行うことができ、コスパ◎

わたしが愛用しているフィルムカメラは、全部で4台。Nikonのフィルムカメラの中でも名機と呼ばれ、今もまだ愛好家の間で親しまれている「NikonF」。その後続機にあたる「NikonF3」と「NikonF4」。そして私がフィルムカメラを始めるきっかけとなった父からの譲りもの「Minolta a507si」です。


この4台の中でも一番よく持ち歩いているのが「NikonF」。フォルムや見た目が可愛いのはもちろんですが、手巻きでフィルムを準備する点や、シャッターを切ったときの「ガシャン」という音が癖になります。

最近では「エモい写真が撮れる」とSNSを中心に話題のフィルムカメラですが、「フィルムカメラ風」と「フィルムカメラで撮った写真」では、愛着の湧き方がまったく違うんです。それは、【一度撮ったら、カメラ屋さんから現像が戻ってくるまで、その日のその瞬間を見ることができない】という点にポイントが。


スマートフォンやデジタルカメラでは、今撮った写真をすぐに確認することができて、失敗していたら消去や撮り直しもすぐに可能。だからこその利点ももちろんたくさんありますし、私自身、デジタル一眼レフも大いに使用しています。


でも、【あの日撮ったあの瞬間を思い出すことができるのが少しあとのことになる】って、なんだか自分で後の楽しみを作っているようで、心がホクホクしませんか?

「あの写真どんな風に撮れてたかなー」と楽しみにする時間が、とてつもなく愛おしく感じるんです。

街歩きにぴったり!その瞬間を切り取ろう


私が旅行で一番好きな時間である「街歩き」の際にもフィルムカメラは大活躍します。古き良き時代の面影を残す街を歩いていると、立ち止まっては撮影、また歩き出しては立ち止まり……の繰り返し。

シンプルに「好きな景色」を切り取ることができるのは、フィルムカメラでもデジタルカメラやスマートフォンのカメラでも同じですが、先ほどもご紹介したように、“旅の後、しばらく経ってから写真で見返す景色”は、その場で見た景色よりもっと魅力的に感じたりします。


それはきっと「愛おしさ・懐かしさ・儚さ」などの感情を、写真そのものが人の心のやわらかい部分に深く届けてくれるからだと思います。最近流行しているの「エモい」という一言では魅力を表しきれないほど、わたしたち人間が“何か”を大切に思うときの気持ちを。


そう感じさせてくれる理由は、おそらく写真の「色味」。フィルム独特の少しノスタルジーな雰囲気が、“もう戻らない日々”を表現していて、その写真を見るだけで温かい気持ちになったり、儚さゆえに愛しくなったりするのでしょう。


クリームソーダや固めのプリンで若者の人気を得ている「純喫茶」や、古書店が立ち並ぶ神保町付近、今もなお歴史を刻み続ける京都などでの街歩きにも、フィルムカメラはぴったり。懐かしい雰囲気のあるものや景色をフィルムカメラで撮影すると、さらにレトロ感が増します。


フィルムカメラにこれから挑戦したい方やフィルムカメラでの撮影を始めたばかりの方は、ぜひ街歩きのおともにフィルムカメラを連れて行ってみてはいかがですか?

フィルムカメラは日常使いにもぴったり


一瞬一瞬を見返すことができないのは、【日々の暮らし】そのもの。もう戻らない日々の「お気に入り」の瞬間や、「ずっと続けばいいのに」と思う瞬間をフィルムカメラで切りとることができます。


たとえば、このように母娘の向き合った一瞬。友人親子と出かけた際に撮影した一枚です。あっという間に成長していく子どもとの温かい日々を切り取れます。

そして、その写真も少し後になってから、現像データを見返して「こんな時あったなぁ、こんな小さかったんだ、大きくなったんだね」こんな風に思い返すこともできます。


他には、結婚式にも。これはわたし自身の結婚式の写真です。披露宴会場にある各テーブルすべててに「写ルンです」を置いて、【好きなようにたくさん撮って使い切ってください】とアナウンスしてもらいました。その結果、親族や友人が愛おしい一瞬をたくさん切り取ってくれたんです。

他にも、ふとした瞬間にフィルムカメラで写真を撮ることが多いわたし。庭園に置かれた椅子の影が可愛かったから……とか、今朝の朝ごはんがお洒落に並べられたから……など、撮る理由は本当になんでもないこと。


でも、何気ない瞬間を切り取った一枚が、案外お気に入りになったりするんです。そんな気持ちを紐解いていくと、フィルムカメラは【何気ない日々にこそ、大切なものは隠れている】ことを気づかせてくれます。

手軽に現像、データ化してスマホに転送


フィルムの装着方法は、購入したフィルムカメラによって異なるので、フィルムカメラを購入した中古カメラ屋さんの店員さんに使い方を聞いたり、Youtubeで検索して動画で見て学んだりすることをおすすめします。


自分で現像するのは少し大変。暗室や専用の液など、用意するものが多いので、お店にお願いするのをおすすめします。身近なお店でいえば「カメラのキタムラ」や「コイデカメラ」などといった大手カメラショップでの現像も可能ですが、個人経営でフィルム現像をしてくれるカメラ屋さんは数多くあるので、自分の好きな色味を出してくれるカメラ屋さんを見つけるのも楽しいですよ。


ちなみにわたしは、山口県にある「山本写真機店」さんに、毎回フィルムを郵送して現像してもらっています。青色をとても美しく現像してくれる、大変丁寧で大好きなカメラ屋さんです。

“旅の思い出が色づく”フィルムの魅力


オートで簡単に撮ることができるスマホや、デジタルカメラももちろん旅にはぴったり。カメラが一台あるだけで、旅の思い出をとても鮮やかに見返すことができます。

でも旅に「フィルムカメラ」を連れていくだけで、その瞬間の思い出を、旅が終わったその後に、より愛おしく思い返すことができるんです。

もう戻らない日々の一瞬を、旅で出会ったお気に入りを、フィルムカメラで切り取ってみてはいかがですか?

All photos by Asuna Igari

ライター
Asuna 元小学校教諭▶︎フリーライター

千葉県出身(血は関西)食欲・旅欲ともに旺盛、天真爛漫な元小学校教師。「子どもも仕事も好きだけど、新しいことにチャレンジしたい」そんな心の声に応えて退職を選んだ5年目の3月。高校で勉強した西洋建築に魅せられてひとり旅にどハマりする。好きな国はクロアチアとチェコ、それからポルトガルのオビドス。休日はカメラマンの夫と西へ東へ旅三昧な自由な日々。鱈の白子が大好物。

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