編集部

こんにちは、旅を広める会社である株式会社TABIPPOが運営をしている「旅」の総合WEBメディアです。世界一周のひとり旅を経験した旅好きなメンバーが、世界中を旅する魅力を伝えたいという想いで設立しました。旅人たちが実際に旅した体験をベースに1つずつ記事を配信して、これからの時代の多様な旅を提案します。

携帯電話、WiFi、Bluetooth…どれも、現代人の生活には欠かせないものではないでしょうか?私たちの身の回りには、多くの電子機器があふれています。ですがもし、それらの電子機器によって、頭痛や吐き気などの体調不良が起こるとしたら?

今回スポットを当てるのは、そのような症状に悩む人々が続々と移住している、アメリカの「グリーンバンク」という街です。

 

電波望遠鏡のための街

アメリカのウエストバージニア州にあるグリーンバンクは、携帯電話、WiFi、Bluetoothなどが一切禁止という、とても特殊な街です。この街には、世界で最も感度の高い電波望遠鏡があります。

星の誕生や、宇宙から発せられるかすかな電波信号を観測することができるほど高感度のもので、望遠鏡の半径16キロの地域では、電化製品の使用が禁止されたり、制限されています。つまり、携帯電話はもちろん、テレビのリモコンや電子レンジなど、現代人の日常生活に欠かせない電化製品が使えないかもしれないということです。

そんな電波望遠鏡のために作られたような街に、移住してくる人たちが増えているといいます。

 

電磁波過敏症の人々の安らぎの地

皆さんは「電磁波過敏症」という病気をご存知ですか?電磁波を発する物体に近づいた時、頭痛、胸痛、時には皮膚を焼かれるような痛みに苦しむ疾患です。公式には疾患として分類されていませんが、世界保健機関(WHO)によって、その存在が認められています。

2013年から現在まで、そういった症状に悩む36人の人たちが、この地に移住してきたといいます。

 

今まで苦しんできたけど…

電磁波過敏症に悩まされていたジェニファー・ウッドさんも、安息を求めてこの街に移住してきた1人です。この街に住む前は、電磁波過敏症の症状により痩せ衰え、瀕死の状態にまで陥っていたと語っています。

その時の彼女の写真です。とてもやせ細っており、危険な状態であることがわかります。

 

理解してもらえない苦しみ

電磁波過敏症は、世界でもスウェーデンとスペインだけが「疾病」と認めている、特殊な症状です。一般に広く知れ渡っていないだけに、その苦しみを理解してもらえない精神的な辛さも…。

以前住んでいたところでは激しい苦痛を感じていたが、グリーンバンクに移住してきてからは、そのような症状がなくなったと語る人もいます。ある研究によると、米国と英国では、全人口の約4%の人々が、少なからずこのような症状を患っている可能性があるそうです。

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