ライター
土庄 雄平 山岳自転車旅ライター|フォトグラファー

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、メーカー営業職とトラベルライターを両立。現在は、IT企業に勤めながら、自然や暮らしに一歩踏み込む、情報発信に精を出す。トラベルライターとして寄稿した記事は2,000記事以上。 山岳雑誌『山と渓谷』掲載多数、「夏のYAMAPフォトコンテスト2020」入賞、「Yahoo!ニュース ベストエキスパート2024」地域クリエイター部門グランプリ。山での活動をライフワークとし、学生来、日本全国への自転車旅を継続している。

「好きな季節は何ですか?」

淡い桜や鮮やかな紅葉、白銀の雪原など、さまざまな風景が頭をよぎりますが、私の場合、中でもひときわ心惹かれるシーズンが「初夏(5月〜6月)」。


山の緑がしだいに濃く、海がいっそう鮮やかになり、ストレートに美しい情景が目を奪い、そしてまだ上がりきらない気温と涼しい風が頰を撫でていきます。

何ということはない自然風景なのに、思わず立ち止まってしまう。いつまでもこの場所にいたいと思う。アウトドアを楽しんでいると、そんな気持ちにさせてくれる季節です。

今回は、そんな初夏に訪れたい癒やしスポットを、マイホームである東海エリアの中からご紹介したいと思います。

一面に溢れかえる!心踊る新緑の渓谷

初夏になると真っ先に足を運ぶのが「新緑の渓谷」。生命力溢れる緑と清流が織りなす絶景は、訪れるたびに心を潤し、活力をくれます。紅葉の秋には賑わう名所もこの時期は閑散としており、心ゆくまで美しい自然に向き合えるのもポイントです。

輝く新緑に心癒やされる「香嵐渓」(愛知)


愛知屈指の紅葉名所「香嵐渓」がその代表格。三州街道の宿場町・足助の町並みの一角にある景勝地です。紅葉の美しさは全国的に知られていますが、実は新緑の時期も見逃せません!

青紅葉のトンネルがどこまでも続き、心洗われる爽快さ。太陽の光に照らし出されれば、まるで宝石のように輝きます。


また香嵐渓を一望できる巴橋からの風景もおすすめ!可愛らしい朱色の橋「待月橋」まで、鮮やかな青紅葉が連なる絶景が眺められます。

背後にそびえる里山の緑や、水面への青紅葉の映り込みも一興。青空との対比も、本当によくマッチする季節です。

■詳細情報
・名称:香嵐渓
・住所:愛知県豊田市足助町飯盛
・地図:
・アクセス:豊田勘八ICから車で30分、名古屋から車で1時間半
・公式サイトURL:https://www.tourismtoyota.jp/spots/detail/22/

しっとりとした鈴鹿山麓の趣「コグルミ谷」(三重)


緑がいっそう鮮やかになる初夏には、山々の麓をハイキングしたくなります。なぜなら、ため息が出るほど気持ちの良い樹林歩きが満喫できるから。私が特におすすめしたいのは、鈴鹿山地・御池岳東山麓の「コグルミ谷」。

渓谷に沿って、手付かずの”苔むす森”を歩けます。流れ落ちる沢の涼しさが森でパックされ、まるで天然クーラーのようです。


また所々、一面緑に包まれる空間が現れるのもポイント!「緑ってこんなに美しかったんだ……!?」と再確認させてくれる癒やしの絶景です。

一見なんということはありませんが、ひたすらに心惹かれる世界が広がっています。

■詳細情報
・名称:コグルミ谷
・住所:三重県いなべ市藤原町本郷
・地図:
・アクセス:桑名市街から鞍掛登山東口まで車で約1時間、鞍掛登山東口からコグルミ谷登山口まで徒歩30分、入山後すぐコグルミ谷
・公式サイトURL:https://www.yamareco.com/modules/yamainfo/ptinfo.php?ptid=7654

マイナスイオンがこぼれる滝でパワーチャージ

一年のうちで、一番気温がちょうど良い初夏のシーズン。少しずつ気温が上がってくる中で、ぜひ訪れたい場所が「滝」です。マイナスイオンがこぼれる水流の涼しさに浸り、轟音に耳を立てて聴き入ってしまいます。周囲を彩る新緑とのコラボレーションも必見です!

迫力と繊細さが共存!乙女渓谷の大瀑布「夫婦滝」(岐阜)


木曽の標高3000メートル峰・御嶽山の南麓に位置する阿寺山地。マイナーな山域ですが、滝マニアの間では有名で、名瀑の宝庫です。中でも、私にとって忘れられない場所が乙女渓谷の「夫婦滝」。

森林浴回廊と呼ばれる美しい渓谷遊歩道を進んだ先に、突如、落差80メートルを誇る圧巻の滝が姿を現します。


絹のように繊細でありながら、まるで天から注ぐように流れ落ちる大迫力には、思わず見入ってしまうでしょう!また途中、こまかく飛沫が起こり、慈雨のように降り注ぐのも見どころです。

■詳細情報
・名称:乙女渓谷
・住所:岐阜県中津川市加子母小郷
・地図:
・アクセス:中津川市街から乙女渓谷キャンプ場まで車で約1時間、キャンプ場から夫婦滝まで徒歩1時間半
・公式サイトURL:https://www.kankou-gifu.jp/spot/4281/

三河の奥座敷に佇む、幽玄の滝「阿寺の七滝」(愛知)


愛知県・三河エリアの奥座敷「新城」も名瀑の宝庫です。その中で、ぜひ初夏の季節に訪れてほしいのが「阿寺の七滝」。天竜奥三河国定公園の一角、美しい緑に包まれながら7段にもわたって流れ落ちる幽玄の滝です。

ほとばしる水飛沫、鮮やかに輝く木々、艶めく苔。いつまでもゆっくりと眺めていたくなる、清々しさで満たされる景観が特徴です。


駐車場から滝に至るまでの遊歩道にも癒やされます。生命力溢れる新緑、美しいせせらぎ、神妙な杉並木。そこに木漏れ日が差し込むだけで、ひたすらに絵になります。

■詳細情報
・名称:阿寺の七滝
・住所:愛知県新城市下吉田ハダナシ
・地図:
・アクセス:新城市街から車で駐車場まで約1時間、駐車場から片道徒歩30分
・公式サイトURL:https://www.okuminavi.jp/search/detail.php?id=172
ライター
土庄 雄平 山岳自転車旅ライター|フォトグラファー

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、メーカー営業職とトラベルライターを両立。現在は、IT企業に勤めながら、自然や暮らしに一歩踏み込む、情報発信に精を出す。トラベルライターとして寄稿した記事は2,000記事以上。 山岳雑誌『山と渓谷』掲載多数、「夏のYAMAPフォトコンテスト2020」入賞、「Yahoo!ニュース ベストエキスパート2024」地域クリエイター部門グランプリ。山での活動をライフワークとし、学生来、日本全国への自転車旅を継続している。

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