こんにちは、ドイツ在住のはるぼぼです。「ゴールデンシティ」の異名をもつ、インドの西の果ての小さな街、ジャイサルメール。
この街は「インド疲れ」を起こした状態でたどり着いた私を温かく包み込み、旅の素晴らしさを思い出させてくれました。
そんな、ジャイサルメールで起こった出来事をお話しましょう。
「インド疲れ」を起こしてジャイサルメール到着
Photo by Harubobo
ジャイサルメールに到着したとき、私はすっかりインドに委縮していました。一緒に旅をしていたドイツ人のパートナーが一足先に帰国し、一人旅がスタート。
しかも、その前に訪れたジョードプルで、異人種カップルである私たちは大勢のインド人に注目され、散々写真を撮られるという経験をして「インド疲れ」を起こしていました。
インドを旅する自信を失い、インドを旅することが憂鬱になりかけていたのです。
地元の人の純粋な親切に触れる
Photo by Harubobo
警戒心から到着日はほとんど外に出ず、翌日から本格的に観光することに。旧市街を歩いていると、「ハヴェーリ」と呼ばれる繊細かつ豪華な装飾が施された邸宅を見つけました。
目の前にあるベンチに座ってハヴェーリを眺めていたら、微妙に距離をあけて一人のインド人男性が私の隣に座りました。距離を保って座ったのは、私を警戒させないようにという配慮だったのだと思います。
男性はハヴェーリについて説明してくれ、私がお礼を言って立ち去ろうとすると、男性はにこやかに見送ってくれました。
ガイド料を請求されたわけでもなく、セクハラをされたわけでもなく、純粋な親切でした。
客引きしないリクシャドライバーの衝撃
Photo by Harubobo
目指すはジャイサルメール最大の見どころ、城塞。途中、何台かのリクシャ(三輪タクシー)に声をかけられます。
ドライバーに「ナマステー」と挨拶されたので、私も「ナマステー」と返します。普通ならここからセールストークが始まるのですが、ドライバーは紳士的に微笑んだだけ。
リクシャの強引な客引きが日常茶飯事のインドで、ドライバーににこやかに挨拶されただけで終わるなんて、信じられない気持ちでした。「なんだこの街は!」
この出来事から「この街なら大丈夫かもしれない」と、ジャイサルメールに対する警戒心はほどけていきました。
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ジャイサルメールの城塞は特別な場所。というのも、ジャイサルメールの城塞は今でも数千人の人が暮らす「生きた城塞」なのです。
城塞内には博物館や寺院、ホテル、レストラン、ショップなどがあり、一つの街になっています。
博物館に行った後、街をぶらぶらしていたら、とあるゲストハウスのスタッフに呼び止められました。「僕は日本人が好きで話がしたいから、お茶を飲んでいかない?お金はいいから」
本来ならば怪しさ満点のこのセリフ。しかしこの街の雰囲気と、ゲストハウス兼カフェという場所柄からしても、危険はないだろうと判断し、お邪魔することに。
無料でチャイをごちそうになるという出来事は、トルコならよくあることですが、「インドでもこんなことがあるのか!」と驚きました。この街は、本当に人情味に溢れています。
無一文から身を建てたゲストハウスのオーナー
Photo by Harubobo
そうして出会ったのが、ゲストハウスのオーナー、シヴァでした。