編集部

こんにちは、旅を広める会社である株式会社TABIPPOが運営をしている「旅」の総合WEBメディアです。世界一周のひとり旅を経験した旅好きなメンバーが、世界中を旅する魅力を伝えたいという想いで設立しました。旅人たちが実際に旅した体験をベースに1つずつ記事を配信して、これからの時代の多様な旅を提案します。

日本でいう女らしさとは、一つは外見を飾ることだと思います。とくに、男性(不特定多数)の目を意識して。これは、アラブではタブーとは言わないまでも、あまりよくないことと考えられています。

「女性らしさや美しさは、肉親以外の男性の前では秘すべきことなの。見せていいのは自分の夫にだけ」。

「一番慎み深いのは、目の部分にも薄い布をかぶせること。その次が目だけを見せること。その次が顔を全部出すけれども、それでも顔の輪郭に沿ってスカーフをかぶり、髪の毛を隠すことよ」。

 

はじめ私は、ヒジャーブやアバヤをまとうのを躊躇っていました。観光気分でおもしろがってやるのは、現地の人に対して失礼なのではないかと。

だけど、アラブの人たちは私にアバヤやヒジャーブをたくさん分け与えてくれて、身にまとうと、とても喜んでくれました。

「これこそが、女性の美しさだよ」と。

 

女の子だからできないこと。女の子だから「こそ」できること。

人生の中に変えられないモノって、実はけっこうたくさんあると思います。生まれた場所と、環境とか。性別だってそう。

私も、女の子として生まれました。旅に出る時でも「女の子だから」というフィルターを知らないうちにかけられます。

他人からも自分自身も「女の子が旅なんて」とか「女の子がアラブに行くなんて」とか。だからなのか、旅の中でも女性のことをたくさん見ていたような気がします。

たとえば、アラブの女性がヒジャーブをかぶっている理由は、男性に髪を見せてはいけないから。

でも、女子トイレや大衆浴場など女性しかいない場所では、ヒジャーブをとった姿を見ることができたり、アバヤの中を見ることができます。

アバヤの中は意外とセクシー! 日本にまだない、女の子なら誰でも知っているランジェリー、ミランダ・カーで有名なヴィクトリアシークレットが中東圏では大人気だったり!

 

変えられないモノに縛られていても、どうやったら人生が楽しくなるか考えて、自分だからこその過ごし方をする。

女の子って、絶対変えられない現実だけれど、でも、それを自分らしくすることは、いっくらでもできるんだなって。そんなことを教えられた気がします。

「女の子だから」っていう言葉に「こそ」をつけて、「女の子だからこそ」できることをしたら、人生ってどんどん楽しく なっていく。

 

旅は、かっこいいものだった

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photo by shutterstock

旅をしてみて思ったことはたくさんあります。

行かなかったら気づくことすらできなかったこと、行ったからこそ分かったこと。旅をすることの意味だったり、理由だって、定義だって人それぞれだと思います。

 

旅に出る前、私にとっての旅は、ものすごくかっこいいものでした。

異文化の中、ひとり前に進み続ける勇敢な姿、まっすぐなアイデンティティ。たくさんのことを吸収して、人と違うことをやって…。

 

でも旅なんて、すごいことでも何でもなかった

私は何の変哲もない女子大生でした。今まで大きなチャレンジをしたことのない普通の女子大生の私にとっては、旅は憧れそのものでした。

でも旅に出てみて、行動することはすごいことでも何でもないことに気がついてしまいました。だって、こんな私にでも、できてしまったんだから。

飛行機に乗ればその土地につける。ちょっと調べて写真を撮って、国と国を移動することは何もすごいことではなかった、と。

行動するだけで何か特別なものが得られる、そんな考えは 到底甘かったことに初めて気がつきました。

 

(帰国してどうだった? 旅どうだった? 聞かれたら、なんて答えよう)。

たいして英語ができるようになったわけでもない。ものすごく世界に詳しくなったわけでもない。自分が変わったわけでもない。こんな悩みが常に私につきまといました。夜、その日一日を振り返って日記を書くたびに。

 

でもある日、付き合っていた彼が言ってくれたんです。

「すごく楽しかった、でいいんじゃない?」。

スッと楽になった瞬間でした。かっこいい答えを探していた自分がいたけれど、そんなものはいらないんだと気がつきました。

なぜなら、この旅で得たものは私だからこそ経験できたもので、感覚と感性は自分だけのものだから。

行ったからこそ分かったこと、行ってみないと感じられないものはやっぱりある。だから他の人にどう思われても、自分にとって特別でかけがえのない経験ができたなら、それでいい。

「楽しかった」
「いい経験ができた」
「一生大切にしたい時間をつくった」。

言葉にすると呆れるほど陳腐な響きだけれど、 自信を持って、そう言っていいことを教えてもらったのです。

 

「今日の君は、人生で一番若い」

旅に出る前、ある人に言われた言葉があります。

「今日の君は人生で一番若い。明日は今日より一日年寄りになっている。だから若い今しかできないことをやる。いつも 今日の自分が一番若いと思って生きるようにしよう。今日できることが、明日はできなくなってしまうかもしれないから」。

 

旅に出ても、私はやっぱり、何の変哲もない女子大生でした。

それでも、たくさんの方に出会って、たくさんの場所に行って、 様々なきっかけを与えてもらってきた私だからこそ、今度は誰かに、たとえ小さくてもきっかけを与えられる人になりたい。そう思います。

今日の私は、人生で一番若い。

だから今しかできないことをやる。

女だからできないこと。女だからこそできること。

私にはできないこと。私だからこそできること。

私の夢の一つひとつは小さいことかもしれないけれど、 ちょっとずつ叶えていけば、きっと自分だから「こそ」の人生 をつくっていけるのだと思います。

旅がしたい!けど踏み出せない。そんなすべての女の子へ

いかがでしたか?

今回の女子一人旅ストーリーを掲載している書籍では、ほか13名の感動ストーリーを彼女たちが実際に撮ってきた世界中の素敵な写真と共に、彼女たちの思いに浸ることができます。

初めての一人旅には欠かせない情報が詰まった旅のしおりページも、雑誌のようにオシャレで、実用的です。

 

女の子なら誰もが胸がきゅんっとしてしまうような感動ストーリーと世界中の写真を、あなたも是非手にとって読んでみてはいかがでしょうか。

そして、あなたも旅に一歩踏み出してみませんか?

 

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女子旅_07

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