ライター
向井 愛美 ディレクター・編集者

大阪出身。広告代理店出身、元フリートラベルライター。観光業の発展と個々人の選択肢を広げることに尽力したい。とにかく新しい体験や感動に出会える旅行が好き。人生楽しんだもん勝ち。

こんにちは。TABIPPOの向井愛美です。

みなさんは高野山へ行ったことがありますか?日本屈指のパワースポットとしても知られているので、ご存知の方も多いかもしれません。

「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」に3つ星として掲載されており、世界遺産にも登録されている、日本が誇る素晴らしい場所です。


実はわたしにとって高野山は、学生時代に何度も学校行事として赴いた、思い出深い場所。社会人になってからは一度も行ったことがなかったのですが、ひょんなことから日帰りで訪れる機会がありました。

そして気づいた、高野山の新たな魅力。朱色塗りの美しい「根本大塔」や荘厳な「金剛峯寺」など歴史的価値が高い建造物ももちろん素晴らしいのですが、週末にふらっと訪れて、なんだかちょっとパワーチャージされるような、そんな旅に最適だったのです。


今回はそんな高野山とそのふもとのエリアで見つけた、ほっこり、そしてなんだかエネルギーがわいてくるようなスポットや体験を、訪れた順にご紹介したいと思います。

10:00 特急こうやで、はじまりの聖地「極楽橋」へ

高野山へは、南海電鉄の特急こうやがおすすめです。大阪の中心地、なんば駅から約90分。ゆったりコーヒーでも飲みながら本を読んだりしているとあっという間。


高野山駅へのケーブルカーが出ている極楽橋駅へ到着です。この極楽橋駅がなんとも素敵なので、ぜひ足を止めてみてください。高野山への期待を高めてくれるような、色とりどりの表現が随所に見られます。

はじまりの天井絵巻
はじまりの手水舎
ケーブルカーの乗降口には「願掛羽」ができる場所が。絵馬のように、羽にお願い事を書いてみましょう。きっと極楽鳥が叶えてくれるはず。


羽の色には意味があり、赤ははじまりの決意、白は心の解放の願い、薄紅は愛の祈り、金は円満の願いだそうです。ご自身の願いに合うものを選んでみてくださいね。薄紅の羽は極楽の日(5・9のつく日)限定、金の羽はこうや花鉄道「天空」車内販売限定です。


では、ケーブルカーへ乗っていよいよ高野山へ。

11:00 澄んだ空気で、深呼吸。「奥之院」参道をゆったり歩く

高野山駅に着いたら、バスに乗って奥の院口へ。ほっこりスポットが点在すると噂の奥之院参道を散歩します。奥之院には弘法大師の御廟があり、高野山の2大聖地の1つと言われています。


入り口には小さな橋が。陽の光を浴びて、あたたかい雰囲気を醸していました。なんだかもうパワーを感じてしまったり。


まっすぐ続くこの道が奥之院参道のはじまり。木々に見守られ、澄んだ空気に包まれる道を歩いて、深呼吸。身体や心の隅々にまで空気を運んで、日常で積もった嫌な気持ちを浄化してみました。すー。はー。うん、できた気がする。


歩みを進めると、偉人や有名企業のお墓、そしてなんともかわいらしいお地蔵さんたちが見られます。企業のお墓は、ロケットの形をしたものや商品を模して作ったものなど意匠を凝らしたものばかり。この記事に写真はないので、ぜひ現地で探してみてくだいね。


こちらは「お化粧地蔵」と呼ばれているお地蔵さん。きれいにお化粧をしてあげると、美人になれるという言い伝えがあるそうです。

参拝者の方々が思い思いにメイクされるので、いつもちょっぴり厚化粧気味なんだとか。行く時期によってお化粧の雰囲気が変わっていると聞いて、ちょっとほっこり。


こちらは「姿見の井戸」と呼ばれる、昔の井戸。井戸の中を覗き込んで自分の姿が水に映っていなければ3年以内の命であると言われているそうです。背筋がひやっとする言い伝え…!

わたしも、写真の彼女もちゃんと井戸に姿がありました。よかったよかった。

他にも、この段差でつまずいたら何年の命、のような言い伝えのあるスポットがいくつかあるそうです。信じるか信じないかはあなた次第…。ちょっと怖い話みたいになってしまいましたが、昔の方の占いを体験するような、そんな気持ちで歩いてみてくださいね。


大黒天を参拝後、御廟橋を渡って御廟へ。みんなはどんな願い事をしたのかな。もちろん、御朱印もいただけますよ。

さて、そろそろお腹が空いてくる時間ですね。奥之院から出て、バスで愛宕前まで移動します。

13:00 ランチは高野山名物「ごま豆腐」をおしゃれな御膳で

高野山で有名なお食事といえば、精進料理。でも今回の主役は、ごま豆腐。なめらかな食感でヘルシー、そしていろいろな味に合うお豆腐です。

角濱ごま豆腐胎蔵懐石
そんなごま豆腐を多様な味付けでおなかいっぱい食べられるのが「角濱ごまとうふ総本舗」さんの御膳。とにかく、か、かわいい…!ついSNSにも載せたくなるような盛り付けです。

手前は、角濱ごま豆腐金剛懐石
本当に同じお豆腐?と思ってしまうほど、様々なレシピで作られたオリジナルのごま豆腐料理はどれも絶品。お土産も多数あるので、お持ち帰りもOK。

■詳細情報
・名称:角濱ごまとうふ総本舗 飲食部門
・住所:〒648-0211 和歌山県伊都郡高野町高野山230
・地図:
・アクセス:高野山駅から車で5分/南海林間バス「愛宕前」下車1分
・営業時間:9:30~17:00
・定休日:不定休
・電話番号:0736-26-8700
・公式サイトURL:http://www.gomatohu.com/kadohamagomatofu.html

14:00 大門から金剛峯寺付近を散策。ほっこりかわいいを見つけよう

大満足のランチ後は、散策を再開。次は大門や金剛峯寺など主要な観光スポットがある通りを散策します。その中で見つけた「ほっこりかわいい」をご紹介します!


まずは常喜院にある赤地蔵さん。その名の通り真っ赤なお地蔵さんです。西日が入る時間だったこともあり、写真上では赤地蔵さんの頭あたりに光の輪が…!

赤地蔵さんもコロナ対策中でしょうか。マスクをしていました。今だから見れるレアなお姿かもしれません。


続いて見つけたのは「ほとけのみ手」なるもの。文字通りほとけさまのみ「手」のようです。座るとご利益があるとか…?こちらも常喜院にあります。


そこから少し先に見つけたのはこちらのゾウさん…!ちょこんと佇む姿がなんとも愛らしい。横にはゾウさんのベンチもありました。

摩尼宝塔という塔の近くにあります。八角形のお堂で、ビルマ(現ミャンマー)にゆかりある塔。残念ながらわたしが訪れた時は閉まっていましたが、日によっては中も見られるそうです。

16:00 最後にあまいものを食べて、ほっと一息


さて日帰り高野山旅もそろそろ終盤。散策中に見つけた「みろく石本舗 かさ國」さんへ。見るだけでほっこりする甘酒まんじゅうや、奥之院名物の “みろく石” にちなんだおまんじゅうなど様々な甘味が販売されています。


高野山のお土産としても大人気の「焼餅」をひとつ、テイクアウト。もちもち食感と餡子のやさしい甘さで、なんだか穏やかな気持ちに。ぜひ高野山名物の和スイーツを味わってみてくださいね。

■詳細情報
・名称:みろく石本舗 かさ國
・住所:〒648-0221 和歌山県伊都郡高野町高野山764
・地図:
・営業時間:8:00~18:00
・定休日:不定休
・電話番号:0736-56-2327
・公式サイトURL:http://www.mirokuishi.com/

楽しい旅も終わりです。また特急こうやに乗って帰路へ。たくさん歩いたので、今日はぐっすり眠れそうです。

見所たっぷりの高野山で、心癒す週末旅を

学生時代に何度も訪れた高野山でしたが、いざ大人になって足を運んでみると、当時とはまた違った楽しみ方ができたような気がします。

一方で、こんなご時世で自由に旅ができなくなっても、高野山はそんなことが嘘みたいに、静かに、いつものように、そこにありました。


さて、今回は、よく紹介されるようなメインのお寺や塔には言及しない旅記事でしたが、いかがでしたでしょうか。人が集まる観光スポットをあえて外して、たまにはただほっこりな時間を探して歩いてみるのもいいかもしれません。

感染症対策はきちんとしながら、ぜひ高野山を訪れてみてくださいね!

※本記事を書くにあたって、南海電鉄さんにご協力いただき、撮影の許可やご協力をいただきました。末筆ですが、こちらでお礼申し上げます。

All photos by Manami Mukai

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向井 愛美 ディレクター・編集者

大阪出身。広告代理店出身、元フリートラベルライター。観光業の発展と個々人の選択肢を広げることに尽力したい。とにかく新しい体験や感動に出会える旅行が好き。人生楽しんだもん勝ち。

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