日本一の落差、那智大滝
ほとんど垂直の断崖を一気に133m落ちる滝は1段の滝では日本一の落差を誇り、熊野灘からでも見えます。年末には神官によって滝の落ち口の注連縄が張り替えられます。
熊野古道は何処から何処までつないでいたのでしょう
熊野古道は熊野三山へ詣でる道で、都から本宮大社へ結ぶ山の中の中辺路、那智、速玉大社へ結ぶ海沿いの大辺路、本宮大社と高野山を結ぶ小辺路、伊勢と熊野三山を結ぶ伊勢路があります。
特に中辺路は都の貴族も利用した道として各所に王子という休みどころが設けられ、旅の便宜をはかっていました。
熊野参詣道は他に、本宮大社と吉野・大峰を結んで修験者が通る大峯奥駈道があります。
新たに22カ所が世界遺産に追加!
現在登録されている世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣(さんけい)道」(和歌山、三重、奈良)について、新たに特定された参詣道などの追加登録を認めた決議案を、国連教育科学文化機関(ユネスコ)がまとめたと発表されました。
追加されるのは、熊野参詣道の「中辺路(なかへち)」「大辺路(おおへち)」内と、高野参詣道の和歌山県内22カ所で、計40.1キロ。新たに確認された山中の区間や、保全態勢が整った神社の敷地を追加するため、政府が1月に申請していました。
7月10日からトルコ・イスタンブールで始まるユネスコ世界遺産委員会で、正式決定される見通しとなっています。
まとめ
険しい山々に囲まれた霊場は現世的な権力から切り離されたこの世ならぬ場所と考えられてきました。熊野詣はその苦しさから一度死んで蘇るとも考えられていたのです。熊野灘に船出し極楽を求めた補陀落渡海が行われるなど現世と隔絶した場所だったことがうかがわれます。
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