6.レイク・ミネワンカ
ダウンタウンから車で約20分ととても近く、夏季はバスで訪れることができるほどアクセスのいい湖といえば、レイク・ミネワンカです。水力発電のために作られたダム・人工湖であり、バンフに電力を供給する大切な湖です。
バンフ国立公園で最大の湖で、夏には遊覧船が出ていたり、スキューバダイビングでダム建設時に沈んだ建物を見られたりと、知る人ぞ知る観光スポットです。
また、この辺りはビッグホーンシープなどの野生動物がよく出現するポイントとしても有名。
ミネワンカのすぐ南には、バンフで有名なランドル山が一緒に見られる「トゥージャック・レイク」という湖がありますので、併せて行くのもいいでしょう。私はよく天の川を見に来ていました。
・名称:レイク・ミネワンカ (Lake Minnewanka)
・住所:Lake Minnewanka Scenic Dr, Improvement District No. 9, AB T1L 1K2 カナダ
・地図:
・アクセス:「Roam Bus 6」で「Lake Minnewanka」下車すぐ(夏季のみ)/バンフのダウンタウンより車で約15分
・公式サイトURL:https://www.banfflakelouise.com/experiences/lake-minnewanka
7.インク・ポット
湖というよりは池に近いスポットなのですが、それでもおすすめしたいのがインク・ポット。バンフの人気観光地でもある「ジョンストン・キャニオン」の入り口から5.2km歩いた先にある秘境です。上り坂が続くトレイルですが、頑張って歩いた先に広がる景色は感動すること間違いなし。
地中から湧き出してできた鉱泉で、よく見ていると池底からポコポコ湧いているのがわかります。
アクアマリン色の美しい池・青々と生える木々・奥にそびえる氷山のコラボレーションと、すぐ横を流れる川のせせらぎに癒やされる、とても素敵な場所です。
・名称:インク・ポット (Ink Pots)
・住所:Improvement District No. 9, AB T1L 1K2 カナダ
・地図:
・アクセス:「Roam Bus 9」で「Johnston Canyon」で下車/バンフのダウンタウンから車で約25分
・公式サイトURL:https://www.banfflakelouise.com/experiences/johnston-canyon
8.カーナーヴォン・レイク
カーナーヴォン・レイクは、「バンフ 観光」と検索してもなかなか出てこない、観光客にはあまり知られていない湖。それもそのはず、ここは片道10.3kmのトレッキングを経てやっとたどり着ける場所で、一般の観光客はまず行かない場所なのです。
途中で靴を脱いで川を渡ったり、上からぶら下がる鎖を使って岩を登ったりと、いくつか難所のあるトレイルですが、ある程度体力のある人であれば大丈夫。何よりゴール地点の景色は、それまでの疲れを一瞬で忘れてしまうほどの絶景です。
「AllTrails」というアプリをインストールし、事前にトレッキングルートを確認、お気に入りに入れてオフラインでも地図を開けるようにしておくことを強くおすすめします。
また、カナダのどのトレイルもそうですが、クマに遭遇する危険があるので、ベアスプレーを持っていきましょう。
カーナーヴォン・レイクがあるのはバンフ国立公園ではなく「カナナスキス」エリアになり、車両1台につき1枚の駐車パスが必要ですので、インフォメーションセンターもしくはオンラインページにて購入することも忘れずに。
・名称:カーナーヴォン・レイク (Carnarvon Lake)
・住所:Kananaskis, AB T0L 1H0
・地図:
・アクセス:バンフのダウンタウンからトレイルヘッドまで、車で約1時間45分
9.レイク・マッカーサー
私が最も感動し、最も気に入っている湖がここ、レイク・マッカーサー。BC州の、秘境「レイク・オハラ」と呼ばれる場所周辺にあります。
バンフの数多の絶景を見慣れてきていた頃の私でさえ、その美しい青さに息を吞み、言葉を発することを忘れてしまったほど。
ただし駐車場からレイク・オハラへは、生態系保護の観点から1日にスクールバス2台分しか入ることができず、一般車両の立ち入りは禁止。このバスの予約が相当取りづらく、「秘境」と呼ばれるにふさわしい場所なのです。
バスが取れなくても、駐車場から歩いて行くことは可能ですが、レイク・オハラの入口まで片道11km、高低差600mというロングトレイル(景色もあまり刺激がない……)、入口からさらに歩いて湖まで行く必要がありますので、難易度もやや高めです。
そのため、3ヶ月前に始まるバス予約争奪戦に挑むか、ツアー会社へバスの予約依頼をすることを強くおすすめします。
・名称:レイク・マッカーサー (Lake McArthur)
・住所:Columbia-Shuswap, BC V0A 1L0
・地図:
・アクセス:レイク・オハラ駐車場まで車で約45分
・オススメの時期:6月~9月
・公式サイトURL:https://parks.canada.ca/pn-np/bc/yoho/activ/randonnee-hike/ohara
10.アブラハム湖
これまでの湖は夏のハイシーズンにおすすめしたい湖を紹介してきましたが、このアブラハム湖はぜひ冬に訪れてほしい場所。
目玉はなんといっても、冬のみ見られる「アイスバブル」の絶景です。
アイスバブルとは、凍った湖の中に無数の気泡が閉じ込められた自然現象。このアイスバブルは北海道の阿寒湖や屈斜路湖などでも見られるのですが、条件がなかなか揃わず見られるのは年に数日のみです。一方ここアブラハム湖では、かなりの確率で見ることができるのです。
例年のベストシーズンは12月~2月と真冬の時期である上、風がよく吹きつける場所でかなり冷えますので、防寒対策をしっかりしましょう。
また、アブラハム湖はかなり広く、どのエリアでも必ずアイスバブルが見られるわけではないので、事前にSNSなどでアイスバブルの発生スポットを確認しておきましょう。私が訪れた際にアイスバブルを見た位置の地図を下記の詳細情報に添付しておきますので、参考になれば幸いです。
・名称:アブラハム・レイク (Abraham Lake)
・住所:18032 David Thompson Hwy #17562, Clearwater County, AB T0M 2H0 カナダ
・地図:
・オススメの時期:12月~2月
・公式サイトURL:https://explorenordegg.ca/guide/see-do/winter-adventures/abraham-lake-ice-bubbles/the-ice-bubbles-parking-lot-hoodoo-creek-area/
自力で行けない湖へはどうアクセスする?
10個の湖を紹介してきましたが、ほとんどの湖が公共交通機関で行くことができず、自家用車必須なことがほとんど。
バンフのダウンタウンにはいくつかレンタカー会社がありますので、そちらを利用するのがいいでしょう。以前にカナダの交通ルールを説明した記事も書いていますので、そちらも参考にしてみてください。
ただ、レンタカーの場合は返却時間が決まっていたり、ハイシーズンは予約で埋まっていたりすることも。またバンフ国立公園やその周辺は、街から離れると電波が圏外になることがほとんどで、英語が話せない人や、バンフの事情に詳しくない人は不安でしょう。
そんな人にはツアーを利用するのがおすすめです。1人旅の場合はレンタカーより安く済むこともあります。
レイク・オハラツアーでレイク・マッカーサーへ
ガイドさんがバンフやその観光地の説明もしてくれるので、バンフ観光が何倍も充実すること間違いなし。
バンフには日本語のツアー会社も存在しており、そのうちのひとつがBANFF TOP TOURSです。経験豊富なガイドさんたちがバンフの魅力を日本語で案内してくれます。
1日目はレイクルイーズ・モレーン湖とヨーホー国立公園ツアーに参加し、2日目にコロンビア大氷原ツアーに参加するのが、有名どころの湖を制覇できる王道の組み合わせです。
また、トロコツアーズに限らずバンフのツアー会社の多くでは、ツアーでは訪れられない湖や、チケット入手が困難なレイク・マッカーサー(レイク・オハラ)へのツアーも相談に乗ってもらえるので、一度問い合わせてみるといいかもしれませんね。
カナディアンロッキーの魅力がギュッと詰まった湖観光、皆さんもぜひ体験してみてください。
All photos by Keiko Kawanami