TABIPPO社員
平野 嵐 社員 / ディレクター

1993年和歌山県出身。20歳のときに参加したTABIPPOのイベントに感化され、バックパッカーになることを決意。その後フィリピン留学と世界一周の旅へ。大学卒業後は専門商社を経て2018年にTABIPPOに入社。現在はコミュニティマネージャーとマーケティングディレクターを兼務。2022年に地元の和歌山に移住し、地方暮らしと旅を両立中。

地域の方々と一緒に場をつくるやりがいとは?

アラシ

あきさんがホテルを経営しているなかで、とくに重要視している指標や基準はありますか?
予約比率です。どこから宿泊予約が来ているかという比率は、自分たちのコンセプトが伝わっているかのひとつの指標になるんです。ありがたいことにうちは、ずっと全予約の50%が公式サイトから。公式サイトを見てくれているからこそみんな世界観を分かった上で宿泊してくれるので、ミスマッチも少なく満足度が高いですよ。

そしてそういう人たちにはスタッフもたくさんのことを知ってもらいたいというマインドになるし、なにより働いていて楽しいです。win-winの関係が作れています。

OTAだと映える写真がある施設がたくさん予約されるようなことが起きていると思いますが、それだとハード面だけを知ってそこを気に入った人が来る流れが起きてしまいます。LINNASはハードで勝負しているホテルではないからこそ、公式サイトから予約してくれる方を増やすというのは大切ですね。

あきさん

アラシ

なるほど。普段なかなかホテル経営のお話を聞くことはないので面白いです。そうして世界観を大切にしているLINNASですが、今後の展望というかどういう未来を目指しているんですか?
LINNASを日本各地の面白い都市に展開したいと思っています。「リンナスがある=その街はきっと面白い」と思ってもらえるようなホテルブランドにしたいですね。そしてその結果、LINNASが事業をすることでその町が輝くということをやりたいです。今は金沢でヒュッゲをコンセプト二LINNASをやっていますが、ヒュッゲが最上概念ではありません。おおもとのキーワードは”居心地のいい豊かな日常”なので、ここの日常がすごく豊かだなと感じられる土地を見つけて事業を展開していきたいと考えています。

あきさん

アラシ

その土地ごとの豊かさって本当にそれぞれ違いますもんね。
そう思います。その土地の人にとっては当たり前だけど、実はそれって特別なものなんだよってことをLINNASを通じて別の形で表現できるといいなと思っていますね。そういう地域の魅力の媒介者になっていきたいです。

あきさん

アラシ

よそ者の視点があるからこそ成し遂げられることですね。あきさんが思う「面白い都市」とはどういうものですか?
それはもうLINNASメンバーが興味をそそられるかという主観でしかないですね。でもどこの土地にせよ人の営みがあってそれを面白いと思えるかどうかなので、人とのご縁も大切だと考えています。 素敵だと思える人がいて、自分たちが事業をしたいと思うかどうかです。

あきさん

アラシ

LINNASは地域の方と一緒にイベントをつくっている印象があるのですが、そういう地域の人と一緒に作るというのは意識していますか?
かなりしています。自分たちだけでうまくやれていてもつまらないんです。地域の方と協力してつくりあげていった方が達成感があって楽しいですね。

あきさん

アラシ

そこはやりがいを重視されているんですね。これまでの経験からの憶測でいいんですが、地域の方からするとLINNASはどういうものとして見られていると思いますか?
超ローカルな人からすると「ちょっと外側にいる人たち」と言ったところでしょうか。僕自身が移住者だから、「東京の風が吹いているよね」と言われることもあります。でも、外から見ている人からするとすごくローカルに入っているようにも見える。
どちらにせよ、面白い人が集まっている場所だとは思われていると思います。 そこでLINNASが意識しているのは、「街の中と外の緩衝地帯・通訳者」です。これはつまり、町のなかの人がくれば色んな人とフラットに交流できるし、外の人が来れば地域の一歩なかに入れるような場所。いわゆる江戸時代の長崎の出島的な位置づけです。そこの中立性は保ちつつ、誰もが気兼ねなく立ち寄れる場所にしていくことは大切にしていますね。

あきさん

アラシ

旅の満足度・質を高めるためには地域の人と触れ合うことが必要不可欠だとは思いつつも、知り合いがいない地域に旅行に来た人が地域の方と交流するのってすごく難しいと思います。観光案内所では満たせないところだとも思いますし。
だからこそ、LINNASに泊まっておけば間違いないよ!って言えるのはすごく良いですね。それが全国に増えていくのって素敵なことだと思います。LINNASがそれをできているのはなぜでしょう?

それは僕が旅と言語を愛しているからこそだと思っています。同じひとつの言葉でも、地域の人と外の人では意味が違うことが結構あるんですよね。そしてそこがぶつかったらコミュニケーションがうまくいかないケースは多い。
そとの人からしたら正義と言えることが、地元の人からすると余計なことになるというのは少なくないんです。僕は世界中の言語を学んできたからこそ、言語を通してその国の文化や習慣をなんとなく体系的に理解できます。それがベースにあるからこそ、同じ言葉を使っているけど意味が違う両者の間に立って通訳ができるんです。だからLINNASはホテルではありますが、同時に二者の通訳者でもあるという考えも持っていますね。

あきさん

アラシ

あきさんのこれまでの人生経験があるからこそ、いま金沢にLINNASがあるというのが伝わってきましたし、さらにこれから目指す世界を実現できるという兆しが明確に見えたインタビューでした。これからも進化するのを楽しみにしつつ応援しています。ありがとうございました!

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TABIPPO社員
平野 嵐 社員 / ディレクター

1993年和歌山県出身。20歳のときに参加したTABIPPOのイベントに感化され、バックパッカーになることを決意。その後フィリピン留学と世界一周の旅へ。大学卒業後は専門商社を経て2018年にTABIPPOに入社。現在はコミュニティマネージャーとマーケティングディレクターを兼務。2022年に地元の和歌山に移住し、地方暮らしと旅を両立中。

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