今からさかのぼること約3年前のこと。
私はそれまで、海外に興味が沸いたことなんて一切ありませんでした。一度も海外に行ったこともなければ、世界一周なんて頭をよぎったことさえもない、どこにでもいるようなOLでした。
そんな私が、とあるきっかけで海外に興味を持ち始めた結果、初海外でいきなりワーホリ、その後世界一周の旅をするという奇想天外な結果になった経緯を今回はご紹介したいなと思います。
お笑い会社勤めのOLだった私
photo by peco
私は短大の栄養系学部を卒業後、大阪の某お笑い会社にて働いていました。表舞台に出る側ではなく、会社内でパソコンとにらめっこする、裏方です。
イベントや祭、LIVEの空間が好きだった私は、イベントプロデューサーになりたくて、入社後いつしかその夢を叶えるべく、私自身に与えられた仕事に努めながら模索する日々を送っていました。
そんな中での現実と、最前線でプロデューサーとして活躍したい!という意志が少しずつ、業界とは違うジャンルに向いていきました。
それが、私自身が学生時代に学び、その後、世界の旅のテーマとして掲げて見て学んでいた『食・農業』についてです。
夢を叶えるために、ゼロから出直して勉強しようと、退職することを自分の中で決めました。
世界を歩いた仲間たちの生き様に憧れて
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そんなことを考えていた私は、同じ時期に、仕事とは別で、NPO団体の活動に参加していました。その時出会ったメンバーが、私の興味アンテナを大きく動かしてくれました。
世界一周旅した人、留学した人、ワーホリした人、海外へ旅に出る人…
自信を持って人生を歩んでいる彼らの話を聞いているうちに、そんな考え方や生き方等に強く惹かれていく自分がいました。
人をそんな風にさせる海外って、絶対面白いやん!と思い、それならいっその事、海外に出て勉強してみたくなったのです。
しかし、いざ覚悟を決めてワーホリに行くことを決めたものの、心中は不安でいっぱいに。
背中を押してくれた一冊の本
そんなある日、行きつけのbarに立ち寄りました。いつも通りまとまりの無い私の話を聞いてくれた後に、オーナーがある一冊の本を渡してくれました。
それは今わたしがライターをしている、TABIPPOが作った『僕らの人生を変えた世界一周』。
軽く目を通すつもりが、あっと言う間に引き込まれ、気がつけば終電に。お酒を嗜む人たちの喧騒も耳に入らず、貪るように読んでいました。
地に足をついて前へ進んでいく彼らの旅物語は、不安でいっぱいになっていた私に「絶対頑張る」という覚悟を与えてくれました。
初のパスポート取得。いざ、オーストラリアへ
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準備はパスポート申請から始まり、ビザの申請、航空券の予約、仕事の引継ぎから退職と…全部が初めましての出来事でした。
が、これまでも「なんとかなる、なんとかする」で生きてきた人間なので、とりあえず言われるがままに購入した地球の歩き方を参考に、サクッと準備は完了しました。
そして、5年間住んでいた家を引き払い、実家へ戻って、いざ出発の日。といっても、自分の中でもどこか遠足気分のような、結構軽い感じで出発しました。
余裕なのも束の間、飛行機に搭乗して数時間、貰った手紙を読みながら一気に不安が襲い大号泣…
と言うのも初の国際線、消灯後も飛び続ける飛行機(当たり前ですが)、オーストラリアへ向かう日本人以外の異国感を味わいながら明け方まで涙が止まりませんでした。
今となっては私の分岐点ともなる、良い思い出です…
涙のスタートからの、忘れられない出来事
ともあれ、無事明朝に到着。しかし、初海外。海外のコミュニケーションも知らない、英語もろくに喋れない、バックパックを背負った私。