3.○「プロの個人」として生きたいと思う人 ×「時間労働者」のままでいたい人 / 本田直之
3つ目のポイントは、「プロの個人」として生きることだ。ここでいうプロとは、ある分野で生きていくための技術を獲得し、絶対的な自信を持って提供することで、対価であるお金を得られる状態のことを指す。
プロ野球選手などのプロスポーツ選手を思い浮かべてもらえるとわかりやすい。当たり前の話になるが、プロの選手はいきなりプロになるわけではない。
10年以上の月日をかけて毎日練習を続け、実績を積み上げ、その人自身に市場価値がついたからこそ、プロとして選ばれ、生きているわけだ。ただ、だれもが知っているとおり、プロ野球選手になるのは難しい。
日本のプロ野球でいえば、そもそも12球団しかない。1球団あたり、スターティングメンバーとして試合に出られるのは9人。9人×12球団で108人しかいない。野球をやっている人は何百万人といるが、プロ野球選手として活躍できるのは、選ばれた一握りの人材だけだ。
しかも、プロ選手には引退、すなわち年齢という寿命がある。死ぬまでずっとプロ野球選手を続けられるわけではないことを考えれば、相当厳しい世界だ。
プロ野球選手に比べれば、プロの個人は比較的「なりやすい」ものだ。ぼくでいえば経営、ダイスケでいえばプロデュース、銀行マンなら金融知識のプロ、営業マンならモノを売るプロ、ライターなら情報に価値をつけるプロといったように、だれもがプロの個人になれる可能性を秘めている。
人数、年齢の制限もない。自分で積み上げてきた実績があれば、年齢を重ねて体力が衰えたとしても仕事は続けられる。プロ野球選手に比べると、これほど楽なことはない。
スポーツの世界で1位になれるのは1人しかいないが、自分らしく生きようとする権利は、1人だけではなく万人に与えられるものなのだから。
ただ、プロの個人として生きていくためには、自分の専門性だけでは足りない。
ぼくの場合は「ハワイに住みたい」という目標があり、それを実現するために「足りないスキル」はなにかと考えた。1つ目は英語と、会社員としてではなく、自分で稼ぐための経営とビジネスのセンスという「ベーシックスキル」。
2つ目はテクノロジーを使いこなす力、ITと金融の知識といった「専門スキル」。これらを徹底して学んでいった。これら「2つのスキル」があったからこそ、自分の独自性とライフスタイル、旅先で得たインスピレーションを掛け合わせて、自分の仕事をつくることができたのだと思う。
一方、1つの組織に属してだれかに給料をもらう、という依存型の仕事は、シンプルにいうと「時間給」だ。時間給とは、「自分の時間を切り売りする」ということ。自分で仕事をつくり、自由に働く「プロの個人」と、だれかに仕事とお金の両方を与えてもらう「時間労働者」。
あなたはどちらの生き方をしたいだろうか?
[Reminder] これからの時代の「個人のプロ」とは「ベーシックスキル × 専門スキル × オリジナリティ」
4.○「セルフマネジメント」ができる人 × お金にも時間にもだらしない人 / 本田直之
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