モロッコっていいですよね?砂漠や、モスク、スーク、雑貨、タジンなどがお好みですか?でも…決してこれだけで満足しないで下さい。
私はモロッコが大好きですが、決して楽しい「観光地」だから好きなわけではありません。ここモロッコに1年間住んでみて、痛い程に体感した「モロッコの裏」をお見せしましょう!
お酒売り場の威圧的な「漢(おとこ)」たち
田舎のお酒売り場は、お祭り騒ぎ!モロッコは、イスラム教の国であるにも関わらず、お酒を買うことができます。この時点で「え!?」となりますが、実際にお酒売り場に行ってみると、さらに驚きです。
モロッコの田舎の町にはよく小さな酒屋があり、夕方の決まった時間になると閉めなければいけない仕組みになっています。店が閉まる直前には、急いでお酒を買う人のラッシュが発生。しかも、全員、屈強な男!
やれ「おれの方が先に並んでた」だの、「列に横入りするな」だの、怒号が飛び交います。
ひどい時には、店の人が、レジの台の上に立って、サッカーの試合さながらに、大声で、客に指示を出す有様です(きっと、名監督になれるだろうと、本気で思います)。
女の人は、レジ打ちの店員さん以外、一人もいません。というよりも、こんな場所に、女性が買いに来るべきだとは考えられません!
ラマダンの前は一層、お祭り騒ぎです。お酒の販売が一定期間停止するので、「買いだめ客」が波のように押し寄せます。文字通りビッグウェーブです!
出入り口付近は、完全に満員電車状態です。私は、顔やわき腹に何度もパンチを受けた末に、なんとか生還することができました。
一件落着。
スパイのようなカフェの人々
「モロッコ人には、国民と同じだけのスパイがいる」そんな名言を友人から聞かされた時には、冷や汗が出ました。つまり、「モロッコ人全員がスパイだよ」ということです。
カフェを見てみれば分かります。たくさんの椅子がすべて、店の外側、つまり、道に向かって並べられているのです。そこに座る、モロッコ人たち。何をするでもなく、通りを厳しい表情で見つめる…。
好奇心負けて「一体、何してんの?」と友人に尋ねると、「単純さ、人を見ている」と返されました。
「あの日、あの場所を歩いてたでしょ?」と言われることが、しょっちゅうあります。「あ、見かけたの?」と聞くと、「いや、〇〇が、言っていた」と一言。
カフェの前を通りかかったら、一度見てみて下さい。どれだけのスパイが目を凝らしているかを。
決して悪い人ではないのですけどね。どうも、人の行動を見ることを純粋に楽しむ国民性なのかも。アナログ監視網が張り巡らされたモロッコ…日々の言動には注意した方がいいかも?
クラクション全開で駆け抜ける車
モロッコの人々の運転の荒さは、「本物」です。今はカサブランカの市内、大通りに面した場所に住んでいるのですが、しょっちゅう「事故のような」音がします。
簡単に言えば、もの凄い速度で走っていたことが分かる程の、急ブレーキ音。(あ、今もちょうど「キュルキュル〜!!」と聞こえた…)