ライター

慶應義塾大学商学部卒。大学在学中リベラルアーツ教育の米Bryn Mawr Collegeに1年留学し、クリエイティブライティングや美術、演劇など芸術科目を学びました。環境と動物のためにプラントベースな食事を心がけてます。

こんにちは。濱島優里(@yuri_merci22)です。

突然ですがみなさんは悩みがあるとき、どうしていますか?

友達に相談する、カラオケで発散する、ブログに書いてみる、走って気分をスッキリさせる……人によって様々あると思います。

今回私がご紹介するのは、少し珍しいところ。人生に迷ったとき、自然に囲まれたいとき、ぜひ訪れてほしい場所があります。

長野の自然の中で、あなたの本当の心と向き合いませんか?
 

ドイツ人の尼さんがいるお寺


 photo by Horakuan 


 photo by Horakuan 

東京から新幹線と電車で2時間半。昔ながらの風景が残る須坂市には「豊楽庵」と呼ばれる小さなお寺があります。緑に囲まれて、余計な音が何もしない場所です。


 photo by Horakuan 

尼さんはドイツ出身のドロテーさん。お坊さんである日本人のご主人と出会い、ご自身も出家され、豊楽庵を作られました。


 photo by Horakuan 

禅修行できるお寺を探して見つけた豊楽庵でしたが、いくつあるお寺の中でここを決めた理由は体験内容が豊富だったから。また、グローバルな環境が魅力的だったからです。

座禅だけでなく、ヨガ、写経、写仏、茶道、メディテーション、ウォーキング、カウンセリング、ネイチャーアートなど……とても充実したカリキュラム。ウェブサイトは英語で書かれており、ほとんどの参加者は外国人ですが、ドロテーさんは日本語が流暢なので心配はいりません。

私は英語でのカリキュラムに参加したので、日本人は1人だけ。とても日本らしい風景の中なのに外国にいるような不思議な経験ができました。みんなが日本の自然や文化を尊重していることが嬉しく、特別な気持ちになります。

それでは「豊楽庵」での体験をぜひ、のぞいていってくださいね。
 

座禅で精神統一


 photo by Horakuan 

まずは、座禅。姿勢を正して座り、精神統一を行います。

ぼーんぼーんという心地よい響きのあとに、バンッと強い音が鳴り、座禅開始。頭に浮かんでくる雑念のことは考えずに、自分の呼吸に集中します。呼吸を1から順に数え、10までいったらまた初めから。途中で数がわからなくなった人は1からやり直しです。

1、2、3、4、5、6……道玄坂ってなんであんなに汚いんだろう。整備してほしいな……あれ何の数字だっけ?

1、2、3、4、5、6、7、8……あの子、彼氏とうまくいってるかな……あれ、何の数字だっけ?

こんな葛藤の繰り返しです。考えようとしていないのに脳内にイメージが飛び交い、呼吸に集中することは簡単ではありませんでした。

慣れてくると騒音の中でさえ精神統一できると言われていますが、私には時間がかかりそう。まずはこの無音の環境で練習してみるのが良さそうです。
 

ネイチャーアートで子供に戻る


 photo by Horakuan 

私がすごくワクワクしたのは自然を使ったアートの時間。こういう遊び、幼稚園のとき以来だなぁと楽しみにしていたら、渡されたのはお盆と小さなペンチのみ。あれ、ボンドは?紙は?

「自然は自然のままで美しい。生きているものは切らず、貼り付けず、落ちている自然をお盆に載せていきましょう。」

ドロテーさんの言葉に、ハッとしました。私は葉っぱやお花を切って、ボンドで貼りつけていくものだと当たり前のように考えていました。ここではすでに落ちている葉っぱや石を組み合わせ、終わったら元に戻すのです。

そんなことでは何も生み出せない、と思いますか?


 photo by Yuri Hamashima 

私たちが作ったのはこちら。テーマは左が「贈り物」で右は「道」です。でも、強調したいのは作品自体ではなくその過程です。

裸足で歩き周り、普段見過ごしている自然に注意を向け、自分の手で触れる。お日様の下でたわいのない話をしながら、みんなが自然と笑顔になる。無心で泥だんごを磨いてた子供時代のような時間でした。


 photo by Horakuan 

ライター

慶應義塾大学商学部卒。大学在学中リベラルアーツ教育の米Bryn Mawr Collegeに1年留学し、クリエイティブライティングや美術、演劇など芸術科目を学びました。環境と動物のためにプラントベースな食事を心がけてます。

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