ライター

高橋歩さんの「BELIEVE YOUR トリハダ」という言葉に影響を受け、自身も人の心を動かせる仕事をしたいと決心。サックスとジャズへの愛が止められず、メンフィスとニューオーリンズを訪れたことから旅に目覚める。好きなものはお酒といちご。

「Jupiter」の曲とともに打ち上げられる復興祈願花火フェニックス

フェニックスは、平原綾香さんの「Jupiter」に合わせて打ち上がります。多くの国民に愛されるこの曲が花火に使用された経緯には、復興を願う長岡市民の想いがありました。

震災後、ラジオ局に多くリクエストされた曲がこの「Jupiter」だったのです。「ひとりじゃない」と、復興への一歩を後押しするような歌詞に市民が励まされました。

私は今年初めて長岡花火に赴き、その姿を目の当たりにすると、まず迫力の大きさに驚きました。これほど、視界に入りきらない花火を今まで見たことがありません。花火のひとつひとつが儚い美しさを持ちながらも力強く、ひとつとして見逃さないようにと必死に目に焼き付けていました。

花火を見て涙を流したのは、このときが初めてです。目の前に咲く花火を、ずっと見ていたかった。ぜひフェニックスの様子を動画で確認していただけたらと思います。

最後に不死鳥が舞う瞬間、「また来年もここに来たい」と思いました。

長岡の夜空に花開く、儚き祈りの花火

長岡花火にはフェニックスのほかに、「正三尺玉」という高さ約600m、直径約650mの目玉の花火があります。

この巨大な花火は3発打ち上げられ、1発目は「慰霊」の祈りを込めた白い花火、2発目は小さな花火が集まって一つの花火をつくる「復興」の花火、そして3発目は「平和」が永遠に続くように下に垂れ下がる花火が上がります。

この長岡花火に込められた願いを知ることで、花火を鑑賞したときの感じ方が変わるかもしれません。

慰霊・復興・平和への祈り

 

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Y U U K Iさん(@lifestock_yuuki)がシェアした投稿 – 2019年 8月月2日午後4時13分PDT


1945年8月、日本は広島と長崎に原爆が投下されましたが、新潟もその候補地の一つでした。私は新潟市の人間なので長岡空襲や中越大地震で直接の被害を感じることはありませんでしたが、もしかしたら戦争によって自分の家族や祖先が亡くなっていたかもしれない。今の自分は存在しなかったのかもしれないと考えると、同じ新潟県民として想いを重ねずにはいられませんでした。

もっとも、新潟だけではなく全国の方に同じことが言えると思います。戦後74年、だんだんと戦争に触れる機会が少なくなり、各地で起こる災害も時間が経てば関心が薄くなっていきます。

長岡花火は、規模が大きいだけの花火大会ではありません。日本三大花火のうち、唯一「慰霊・復興・平和への祈り」が込められた花火なのです。

2019年も多くの観客が目を輝かせ、時に驚きの声をあげながら楽しく花火を鑑賞していました。もちろん純粋に花火を楽しむのも、懸命に花火の写真をカメラに収めようとするのもいいのですが、頭の片隅で「祈りの花火」であることを置いていただければと思います。

チケットは5月から発売されるので、良い席で見たい方は忘れずにチェックを。私は左岸のフリースペースに昼過ぎから場所を取りましたが、充分鑑賞できました!ぜひ一度は足を運んでほしい花火大会です。

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高橋歩さんの「BELIEVE YOUR トリハダ」という言葉に影響を受け、自身も人の心を動かせる仕事をしたいと決心。サックスとジャズへの愛が止められず、メンフィスとニューオーリンズを訪れたことから旅に目覚める。好きなものはお酒といちご。

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