ライター
桃(Momo) フリーライター

書く人・エッセイスト。アメリカ・イギリスでの短期語学留学、ヨーロッパ鉄道周遊ひとり旅など経て、新卒でベンチャーの旅行会社に就職。現在は複数メディアにてフリーのライター兼編集者。趣味は英語で、映画は洋画を中心に年間150本を鑑賞。渡航国数は23ヶ国。

こんにちは!スポーツ観戦中はどうしてもアツくなってしまうので、なるべく自宅で窓を閉めて応援する、ライターの桃(@XxPeach)です。あともう少しで東京オリンピックイヤーの2020年。出来るだけ多くのスポーツを知って人生で一番盛り上がる年にしたい…と思っていた私のところに、「とりあえず、ラグビーなんてどう?」という声が届きました。

「とにかくマッチョ多そう・ルール難しそう・日本って強いらしい」こんなイメージしか持っていない私が、ラグビーを知るべくニュージーランドへひとっ飛び。今回はラグビー観戦がしたくなる、本場ニュージーランドで学んだ12のことをご紹介します。

1. ニュージーランド人はルーツであるマオリ文化をとても大切にしている


photo by ニュージーランド政府観光局

ニュージーランドのラグビーといったら、試合前に士気を高め、相手の強さに敬意を払うための「ハカ」と選手たちの「タトゥー」に目がいきますが、これは両方ともルーツであるマオリ文化のものです。

 

ニュージーランドは、オセアニアにあるオーストラリア大陸のすぐ右に位置する小さな国で、地図で見ると北海道と本州の形にそっくり。国旗からイギリスの植民地であったことは有名ですが、実は植民地になったのは17世紀です。


photo by 桃

一方先住民マオリがニュージーランドに到着し生活を始めたのが8世紀と言われているので、長い間先住民マオリによる文化が根付いていました。イギリスに植民地化されるときも、先住民マオリとしてのプライドを持ちイギリスに対抗。独立してから今までも、マオリ文化を守り続けて来ました。

 

一番びっくりしたのは、国際派が進み様々な人種がニュージーランドで生活している中で、今もニュージーランド議会には先住民マオリの民意を反映できるよう、マオリ選挙区を設定していること。


photo by ニュージーランド政府観光局
ちなみに選手たちの腕や脚、首の後ろにあるタトゥー(タ・モコ)は、マオリ文化古来のもの。刻まれたタ・モコには、祖先の系譜などの記録が描かれており、タ・モコを入れるには専用の彫り師のところで入れる必要があります。

政治でもスポーツでもニュージーランド人はマオリ文化を大切にしているのがわかります。

2. 昔から先住民マオリは超スマート


photo by 桃

先住民マオリはニュージーランドに到着してから900年間ほど、自分たちの文化だけで生活して来ました。そもそも南太平洋のポリネシアから手作りの船でニュージーランドにやって来たと言われており、大陸同士が今より近づいていたことを考慮しても、なかなかの距離です。

どうにか渡れますように…!と願いを込めて作った船も博物館に展示されていますが、今見てもとても作り込まれていて頑丈。これ8世紀に手作りって、凄すぎ…。


photo by ニュージーランド政府観光局
さらに先住民マオリは文字を持たない文化だったそう。かなり長い間、口伝えやマオリタトゥーの「タ・モコ」などを使って伝統を守って来ました。


photo by 桃

ニュージーランドのウェリントンにある国立博物館「テ・パパ博物館」では、大きなマオリ文化エリアを設けていて、ニュージーランドの歴史を学ぶことができます。

■詳細情報
・名称:ニュージーランド国立博物館テ・パパ・トンガレワ
・住所:55 Cable St, Te Aro, Wellington
・地図:
・アクセス:Courtenay PlaceまたはWillis Streetのバス停から徒歩すぐ
・営業時間:10:00〜18:00(クリスマスを除く)
・定休日:年中無休
・電話番号:04-381-7000
・料金:無料(寄付)
・公式サイトURL:https://www.tepapa.govt.nz/

3. マオリ文化にとって女性は超重要


photo by ニュージーランド政府観光局
マオリ文化には文字がないことをお伝えしましたが、その分話し言葉はとても大切にされています。街や集落で何か問題が起こった時は必ず会議を開きます。賛成・反対の多数決ではなく、賛成派・反対派が一方は納得できるまで自分たちの主張を続けるスピーチ対決。

昔の会議っていうと、男性ばかりで女性はそういう場にいることもできないイメージがあるかもしれませんが、マオリ文化は女性の出席は必須です。

スピーチは男性が行いますが、女性はそのスピーチが長かったり「あれ、論点ズレてない?」みたいな時に、歌を歌って中断させる超重要な役割を持っていたそう。


photo by 桃

「ちょっと長くない?」って言葉で伝えるとムッとするかもしれませんが、いきなり歌を歌われると「歌われた〜やっぱりダメだったか〜」みたいなポジティブな終わり方が出来るので平和的すぎる…。

ラグビーって荒々しいイメージがあったけど、ニュージーランド人って平和主義者なのかも。ぜひこのシステムを、日本でもどこかの会議で取り入れませんか?

4. 年1回、1週間行われるマオリ語ウィークがある


photo by 桃

実は、ニュージーランドに来てからじわじわ気になることがありました。なんだかよくわからない文字が英語とともに書かれている…。

そうです、これがマオリ語なんです。読み方はローマ字読みと一緒で、日本人が世界で一番発音が上手いんだそう(テ・パパ博物館マオリ文化エリアのガイドさんが嬉しそうに話してくれました)


photo by 桃

「そもそもこの時代でもマオリ語話す人っているの?マオリ語理解できる人はどれくらいいるの?」という疑問は、マオリ語ウィークが解決してくれました。

このマオリ語ウィークには、普段英語のテレビ番組をはじめ、学校や職場でもマオリ語を積極的に使ったり、天気予報やレストランのメニューがマオリ語のみになります。こうやって母国語を、文化を守っているニュージーランド、素敵です。

5. ニュージーランド人男性の約6〜7割がラグビー経験者


photo by 桃

「本場ニュージーランドでは、ラグビーってどれくらい人気があるの?」国技って言っても実はサッカーの方が人気があったりして。なんて腹黒く思っていましたが、実はニュージーランド男性のラグビー経験率は6〜7割。日本では「サッカーか野球やってた人」と同じくらいの割合。

早いと小学校低学年からラグビーに挑戦する子もいるそうですが、小学生高学年までは、タックルなしのラグビーを行う子どもが多く、ユニフォームに付いているリボンをとってタックルの代わりにしているそう。とっても可愛らしい…。


photo by 桃

さらに元ラグビーのプロ選手で現在ニュージーランド在住の田村衛士さんにお話を聞いたところ、13〜14歳の時点ですでにラグビーの才能があるかどうか差が出始め、対応はVIPかつ期待の新人選手扱いになるんだそうです。

ちなみに20台後半が一番のピーク。たくさん食べて体を作らないといけないので、選手生命もそこまで長くありません…。

6. 9年連続1位!最強NZ代表「オールブラックス」になるのは超難関!


photo by 桃

テレビやニュースでよく聞く「オールブラックス」。これは15人制ラグビーのニュージーランド代表選手の愛称です。ちなみに他の国の愛称は以下の通り。

・ニュージーランド(世界ランキング1位)・・オールブラックス
・日本(世界ランキング11位)・・ブレイブブロッサムズ
・オーストラリア(世界ランキング6位)・・ワラビーズ

 

ニュージーランド国内のあらゆるところで大きな看板を見かけ、ニュージーランドでラグビーをする子供の絶対的な憧れであるオールブラックス。2009年以降9年連続世界ランキング1位として君臨しています。試合の勝利確率も非常に高く、細かいプレーやチーム内のコミュニケーション能力の高さに、全世界が注目しています。


photo by ニュージーランド政府観光局
もちろん中には才能溢れる常連メンバーはいますが、オールブラックスになれるのは非常に狭き門。まずはクラブチームに所属し、その上の地区大会代表に選ばれ、さらにエリア代表選手に選ばれて優秀な成績を収め続けないと、代表選手にはなれません。

国際試合の度にオールブラックスの選手に選ばれるかどうかが決まるので、ずーっとオールブラックスでいるというのも非常に難しいそう。


photo by 桃

「前回オールブラックスに選ばれて優秀な選手だったから、次の試合も呼ばれるだろう」という理由でオールブラックスの広告モデルを勤めた選手が、実は次の試合に選ばれず、撮影した広告が使いづらかったということもあるんだとか。

長い間オールブラックスの選手として活動するのは非常に名誉なことであり、とても大変なことなんですね…。厳しい世界だ。

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桃(Momo) フリーライター

書く人・エッセイスト。アメリカ・イギリスでの短期語学留学、ヨーロッパ鉄道周遊ひとり旅など経て、新卒でベンチャーの旅行会社に就職。現在は複数メディアにてフリーのライター兼編集者。趣味は英語で、映画は洋画を中心に年間150本を鑑賞。渡航国数は23ヶ国。

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