2021年4月で社会人になって丸5年が経過しました。2018年には第二新卒での転職を経験し、2019年から副業でトラベルライターを開始。コロナ禍もあり、今振り返ると本当に激動の4年間だったと思います。
新卒入社の会社でも、転職先でも、会社員として働く中で困難にぶつかるたびに、絶えず軌道修正を繰り返してきました。そして大学を卒業してから丸5年、一つの解として、現在のパラレルキャリア=“大手企業の会社員×トラベルライター”へ落ち着くに至ります。
今回は、このパラレルキャリアについて一考を記してみたいと思います。将来やキャリアについて悩んでいる、同世代の若い会社員と学生へ、何かヒントを提示できたら嬉しいです。
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人生に影響を与えてくれた、会社員とは違う価値観との出会い
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前述の通り、2019年以降約2年間、副業としてトラベルライターの活動を続けてきました。会社の枠を超えた価値観に触れたことで、私の人生は何倍も豊かになったと実感しています。
一般的には、仕事を軸に生活を組み立てる「ワークライフバランス」が重視されます。しかし私が出会ったのは、本業の枠にとらわれず、人生そのものを最優先に考え、その実現のために働く――いわば“ライフワークバランス”を追求する人々でした。
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会社員は、どうしても固定化された視点で物事を捉えがちです。特に新卒で入社した会社で学んだルールや社会的価値観が強く影響します。そのため、他の環境では当たり前でないことでも、知らず知らずのうちに“当たり前”だと信じ込んでしまうことがあります。
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しかし、副業としての「トラベルライター」という活動は、私をその固定観念から解き放ってくれました。会社員だけでは決して得られなかった出会い、経験、仕事のやりがいが、そこにはあったのです。
例えば
・それらを通じて出会った、まったく違う会社・異業種の人々
・その中で聞いたり、もしくは実践しているのを目にした人生観や働き方
これらすべてが当てはまります。会社の枠を超えた場所で、語り尽くせないほど濃密な時間を過ごし、それらの経験が絶え間なく自分を形成し、影響を与え続けてきました。
本業の物足りなさを解消してくれた、副業「トラベルライター」という選択
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多くの伝統的な日系企業では、仕事の成果がそのまま収入に反映されることは稀で、昇給やボーナスがわずかに増える程度にとどまるのが現実です。どれだけ高いパフォーマンスを発揮しても、収入アップにはあまりつながりません。
だから、ほどほどに仕事をする方がコスパが良いのです。しかし、人生の大半を捧げるに等しい本業で、”ほどほどに”というのは、少し虚しいですよね。
そこで、持て余したモチベーションを全力投入できる「副業」の出番というわけです。フリーランスの大きな強みは、取り組んだ分だけ収入に直結する点です。もちろん、稼げなければ自己責任というリスクもありますが、会社員としての安定がある中では、それほど重く感じることはありません。
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特に私が副業として選択した「トラベルライター」は、書いたら書いた分だけ、時にはPV数に応じて、確実に報酬が増えます。
「やったらやった分だけ成果につながる。」ーーこれは会社員では実現できそうで中々実現できないもの。
また、本業が必ずしも自分のやりたい仕事であるとは限らない、という現実もあります。就職活動時の自己分析が十分でなかった私は、深く考えずに会社を選び、とりあえず営業職でキャリアをスタートすることになりました。
しかしながら副業であれば、自分の好きなことを仕事にできます。軌道に乗せるまでが大変ですが、自分が本当に望むことなら、底なしに頑張れるはず。実際に私もそうでした。
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このスタイルは大変ではありますが、やりがいは非常に大きいです。本業では、組織や役割の枠内でまずは受け身から始め、営業目標も会社の指示に従うことが多いものです。しかし、フリーの副業では、自ら主体的に考え、行動し、PDCAサイクルを自分で回しながら仕事に打ち込むことができます。
さらに、一から関わり、全力で取り組んだ仕事がクライアントに評価された瞬間ほど嬉しいことはありません。本業を辞めたいと考えることもありますが、そんな時、副業で得られる仕事のやりがいが自分を支えてくれていると感じています。
生活基盤のベース収入と、成長代としての副業収入
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冒頭でも触れた通り、私は第二新卒を経験しましたが、本業の年収は新卒時と比べて4年目の今もほとんど変わっていません。正直、自分でも「まだこの手取りか」とがっかりすることがあります。
では、この金額は世間的に見てどうなのでしょうか。友人に話を聞いたり、インターネットで調べたりしても、概ね標準的な水準のようです。大企業の中では、薄給で有名な企業ではありますが…。
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こうした伝統的な企業では、仕事の成果に応じて給与が変動する「成果給」はまだ十分に浸透しておらず、多くは年功序列。昇進も一律で進むため、スピードはゆっくりです。
そのため、劇的な収入アップはあまり期待できません。しかし、一定の収入が保証されていることで、その安定に依存してしまう傾向があります。経済的に豊かとは言えないのに、守りに入ってしまっているのです。
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そんなとき、収入を大幅に補填できる副業が示す未来は明るいと思います。軌道に乗れば、副業を含めた昇給率は、会社の昇給率とは比べ物にならないほど高くなります。
ただ、副業解禁している企業が少ないのがネック。社内規定に明確に謳われていない企業=グレーの企業もかなりあり、現状はバレないように副業を行っている人が多いのも事実です。
ちなみに余談ですが、観光やレジャーは嗜好性の強いジャンルであるため、記事単価は低めで競争も激しくなりがちです。つまり、トラベルライターだけで生計を立てるのはかなり厳しいと言えます。そういう意味でも、副業として取り組むスタイルが適しており、会社員であっても始めやすい分野だと思います。