ライター
篠原 輝一 TABIPPO / 創業メンバー・マーケター

1989年、福岡生まれ。2010年11月〜2011年6月まで210日間の世界一周の旅に出る。それが原体験となり旅を通してグローバルな人材を育成していきたいという想いでTABIPPOに従事。 2014年にはITベンチャー企業に就職するも、1年後にはTABIPPO創業期にジョイン。共同創業メンバーとしてマーケティング事業の立ち上げ等を行う。

こんにちは、TABIPPOの篠原輝一です。

先日、サステイナブルツーリズム(持続可能な観光)をテーマとした「POOLO HAWAII CAMP」が開催されました。

ただ楽しく観光だけをするだけではなく、その土地の文化や歴史を学んだり持続可能性のある観光地にするために現地の人々が活動していることなどを理解し、尊重した上で旅行を楽しむこと。それがPOOLOが目指す「21世紀型のグローバル人材」に求められるものではないか。そんな事を今回POOLOを全面的にサポート頂いているハワイ州観光局と議論を重ね、実現した企画です。

そもそもPOOLOって何?


POOLOのことを初めて知る方も多いかと思うので、簡単に説明すると、TABIPPOが今年3月に21世紀型のグローバル人材を育成するべく200名のメンバーを募集し、新しい学びの場としてオンラインとオフラインの両軸でコミュニティを作りながら、1年間を通して21世紀型のグローバル人材に育っていくというプログラムです。

詳細については、POOLO公式サイトをご覧ください。

さて、今日はそんな「POOLO HAWAII CAMP」を8/31〜9/1にかけて実施してきたので、どのような内容だったのかレポートをお届けします。これからハワイ渡航を考えている方や、来年POOLOに参加したいと思っている方などはぜひ参考にしていただけたらと思います。

 

まずはアフタームービーをご覧ください♪

ここからは、より詳しい旅行内容をお届けします。

 

1日目: サステイナブルをテーマに座学の講義を実施


夕日に照らされたダイヤモンドヘッドが美しくそびえ立ち、ワイキキの心地よい風が入ってくる。そんなリラックスした雰囲気のクイーンカピオラニホテルの会議室に午後3時半頃に集合。

TABIPPO代表清水からの挨拶はそこそこに、早速ハワイ州観光局 日本支局長のミツエ氏からハワイのサステイナブルなプロジェクト「Aloha +Challenge(アロハ プラスチャレンジ)」についてのプレゼンテーションが始まりました。


ハワイ州はSDGsに沿った形で「ハワイ グリーングロースローカル2030」を策定。「Aloha + Challenge」として主に6つの観点で活動を行っているとのことで、今回詳しくご紹介していただきました。

1. クリーンエネルギーへの転換

2030年までにハワイのエネルギーの70%をクリーンエネルギーに転換し、さらに再生可能なエネルギー40%増やすことを目標にしています。さらに2045年には、100%代替エネルギーで供給することを目標に。

2. 自然資源の管理


ハワイのマウカ(山)からマカイ(海)の植物まで、海に生息する魚を中心とした生物などの天然資源の損失傾向を抑制する働きをしていきます。例えば、マグロ類を中心に、カジキ類やサワラ、マヒマヒ(シイラ)などの回遊性魚類のオーバーフィッシングを防ぐため、州・連邦政府が定めた規定により、生息数調査や規制が徹底されています。

3.持続可能なスマートコミュニティの形成


2030年までに建造環境の生活のしやすさ復元力を高めていきます。ホノルルに設置されているレンタルバイク「BIKI」もその事例の1つです。

4.廃棄物の削減


発生源の削減(廃棄物を発生させない)ことだったり、リサイクル、生物学的転換、埋め立てからの回避などの手法により、固定廃棄物を70%削減を目標とします。

5. グリーンジョブ・環境教育


これらAloha + Challengeの持続可能な目標達成のために、2030年までに地元のグリーンジョブや環境教育を増やしていくことで地元の方を始め、観光客に対してもそういった働き方を強化していきます。

6. 地元産の食料生産


ハワイ州における食料生産を2倍にし、ハワイ州で消費される食料の20-30%を地元産で賄います。特にフィッシュポンドの復元などを通してハワイ文化も持続可能な継承を推進していく。

 

「サステイナブルエナジーについて」 by Blue Planet Foundation Chikaさん

「子どもが出来て将来の自身の子どものことを考えると地球や環境のためになることに興味を持った」ことがこのNPOで活動を始めたキッカケというChikaさん。

Aloha + Challengeの1つでもある「2045年までクリーンエネルギー100%」を目標に活動をしているNGO団体で働かれています。

元々天然資源が非常に少ないハワイ。ハワイの電気の70%はが石炭や原油に頼っている現状を受け止めつつ、「自分たちの生活を持続的に守っていく(サステイナブル)」ために何ができるかにとことん向き合って草の根的に活動をされています。

現在は、100万トン/1日あたりもの地球温暖汚染物質が排出されています。これにより2019年現在までに実際に地球温暖化はどんどん深刻化しているのが現状です。

以下グラフを見てもわかるように、2010年頃よりクリーンエネルギーへの転換が促進され、主に太陽光、風力、地熱、水力からのエネルギー供給を進めています。

ハワイ島を筆頭に今ではカウアイ島でも非常に多くのクリーンエネルギーによる電力供給を実現しています。特にカウアイ島は2014年以降ソーラーパネルの普及により急激に増加し、オアフ島でもカフク地域で風車がたくさん設置されたり、昨年にはJTBがハワイで初の電気バスを導入しました。

未来の子どもたちや地球のため、子どもたちにエネルギーの再生について考えてもらう取り組みなどをハワイでは積極的に行っています。

「草の根活動がいかに大切なのか、を感じている。」と、Chikaさん。きっと、実際に2045年までにクリーンエネルギー100%を目指すことになったのも、この草の根活動の結果があったからこそなのではないでしょうか。

 

「ビーチクリーンアップ、海洋保全」Sustainable coastlines Hawaii /Raphaelさん

「家族が環境保全にとても興味を持っていたので、自分も興味をもった。」というRaphaelさん。

ノースショアにはプラスティックなど漂流ゴミが流れ着くのですが、これは、アメリカや日本、中国などで廃棄されたプラスティックゴミが海流に乗ってたどり着くということで、ノースショア始め東海岸はその問題がとても深刻とのこと。

毎日のように漁具などのプラスティックゴミやマイクロプラスティックが流れ着くので、毎日ボランティアを募ってビーチクリーンアップを行っているそうです。

また、政治家に提言して、政策として取り入れてもらうことだったり、飲食店にもプラスティックを使わないような啓蒙活動をしているそう。そうやって少しずつ人々の意識から変えていく活動をされています。

もちろん、子どもたちへの教育も欠かせません。学校のプログラムにもビーチクリーンアップのボランティアをお願いしていますが、ゴミを拾うことを通して、環境についてどういうことができるかを考えてもらうキッカケを作っています。

Raphaelさんが何度も「これは決して根本的な解決策ではない」と強調されていたことが印象的でした。

ただそれをキッカケとして1人1人の私生活が変わっていくことが最も重要で、それは身近な生活レベルからでも良いのだと思います。コーヒーを飲む時にストローを使わなかったり、マイボトルを持ち歩きペットボトルは買わないことだったり。

日本に置き換えて考えた時、まだまだ日本はこういった意識はまだまだ弱いなぁと感じました。マイボトルを持ち歩いたり、プラスティックではなく紙製のものを利用するなど、日々の生活で何ができるか考えて行動していきたいと感じました。

 

「ハワイアン文化のサステイナブルについて」Malama Look Ea Foundation / Maxさん

かつて、マイリクカヒ王が考案した「フィッシュポンド」という手法で養魚を行っていて、これは「ハワイの文化」として受け継がれてきました。

しかし、今では埋め立てで行われ住宅地が作られたりと、以前はオアフ島に100ヶ所、モロカイ島に40ヶ所もあったけれど今ではハワイ全体で40ヶ所しか残ってないとのこと。


MAXさんはそれを守っていくために、フィッシュポンドの復旧作業を進めているのです。

後編はこちら

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篠原 輝一 TABIPPO / 創業メンバー・マーケター

1989年、福岡生まれ。2010年11月〜2011年6月まで210日間の世界一周の旅に出る。それが原体験となり旅を通してグローバルな人材を育成していきたいという想いでTABIPPOに従事。 2014年にはITベンチャー企業に就職するも、1年後にはTABIPPO創業期にジョイン。共同創業メンバーとしてマーケティング事業の立ち上げ等を行う。

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