アンドラ公国 アンドラ・ラ・ベリャ
ライター
SHIHO トラベルライター

旅と猫をこよなく愛し、訪問国は70ヶ国以上。猫が多い町では観光せずに猫を追いかけ回しがち。未承認国家や小国、奇祭や廃墟などマニアックな場所を好むため、写真映えする女子旅にやや憧れを抱いている。

ヨーロッパを旅する人が素通りしがちな「アンドラ公国」。あまりメジャーな国とは言えないかもしれませんが、歴史ある旧市街や他のヨーロッパ圏ではあまり見ないタイプの教会などに加え、スキー場やトレッキンプスポットに絶景と、実はとっても見所の多い国なんです!

今回は、アンドラ公国の知られざる絶景スポットから、ゲレンデへのアクセス方法まで、魅力たっぷりの観光地をご紹介します。

 

魅惑の小国「アンドラ公国」とは

アンドラ公国 観光

photo by SHIHO

アンドラ公国は、フランスとスペインに挟まれたピレネー山脈にある小さな国です。国土面積は468km2と、日本の金沢市の面積とほぼ同じ。

公用語はスペイン東部で使われているカタルーニャ語ですが、看板などにはスペイン語、フランス語、ポルトガル語などが使われており、英語表記はほぼありませんでした。

国内のほとんどが山のため、美しい自然が残されており、アンドラ公国南部にある「マドリウ=ペラフィタ=クラロ渓谷」は、2004年に世界遺産に登録されています。

 

首都「アンドラ・ラ・ベリャ」観光~山に囲まれた町並みと旧市街~

アンドラ公国 アンドラ・ラ・ベリャ

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アンドラ公国の首都「アンドラ・ラ・ベリャ」はピレネー山脈の山に囲まれた都市で、山の谷底にあります。山間と言えど、銀行などの行政機関は全てありますし、大型のスーパーマーケットをはじめ、生活に必要なお店なども揃っています。

山と山の間に「ちょっと失礼しますね」と言わんばかりにお邪魔しているのが、首都アンドラ・ラ・ベリャなのです。

アンドラ公国 アンドラ・ラ・ベリャ

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写真は高台から見た町の一望。こんな場所に首都がある国ってなかなかないですよね。

 

アンドラ・ラ・ベリャの旧市街

アンドラ公国 アンドラ・ラ・ベリャ

photo by SHIHO

町中には旧市街もあります。他のヨーロッパ諸国のような規模の広さはありませんが、石造りの古い民家を見ることができます。

アンドラ公国 アンドラ・ラ・ベリャ 旧市街

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民家の壁にはこのようなイラストの書かれたタイルが飾られています。「CASA」とはスペイン語で「家」という意味の他に「お店」という意味もあり、これはかつてこの家がどういう商売をしていたのか示すもの。

言葉が読めなくても、描かれたイラストで「このお家はかつて馬の蹄(ひづめ)を作っていた」ということが分かります。鉄工所だったのかもしれませんね。

アンドラ公国 アンドラ・ラ・ベリャ 旧市街

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こちらの看板は「パティシエ」と読めるので、ケーキ屋さんかお菓子屋さんだったのでしょうか。この看板の写真を撮っていると、たまたま帰宅した住人のおじさんが、中へ招き入れてくれました。

アンドラ公国 アンドラ・ラ・ベリャ 旧市街

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低い天井に、軋む床、無造作に置かれた書類や大量の本。天井に電気はなく、部屋の数ヶ所に置かれた卓上のランプが優しい灯りを灯しています。決して狙ってこうなっているのではないはずなのに、童話や映画の世界のようなファンタジーさがそこにはありました。

スペインから移り住んだというおじさんは、この建物が築200年以上にもなるということを誇らしげに語ってくれました。

アンドラ公国 アンドラ・ラ・ベリャ

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旧市街にあったこの2つの郵便ポストは、お土産屋さんによると、右の黄色い方がスペインが受け持つポスト、左がフランスが受け持つポストだそう。

アンドラ公国 アンドラ・ラ・ベリャ 観光

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私が泊まったゲストハウス「Barri Antic Hostel Pub」は旧市街の中にあり、その近くからは町を見下ろすことができます。夜の町並みもまた面白いですよ。

■アンドラ・ラ・ベリャのゲストハウス
・名称:Barri Antic Hostel Pub
・住所:Carrer de la Vall nº 20 Andorra la Vella
・地図:
・アクセス:市内バスターミナルからエレベーター使用で徒歩15分。バスターミナルを背に右手に進み、ロータリーを右。次のロータリーの斜め左の大きな建物の左奥にエレベーターがある。エレベーターで登って徒歩すぐ。
・電話番号:+376 845 969
・公式サイトURL:http://www.hostalbarriantic.com/en/

 

今尚現役!国内で最も古い「サンタ・コロマ教会」

アンドラ公国 アンドラ・ラ・ベリャ 観光

photo by SHIHO

市内中心部からは気軽に行けるトレッキングルートがいくつかあるので、観光案内所で確認しましょう。

こちらはトレッキングルートにある、アンドラ公国で最も古い「サンタ・コロマ教会」。ピレネー山脈には、こういった石造りのロマネスク様式の教会が多く点在します。

写真のような高い鐘塔があるのが特徴ですが、塔の形は角柱なのが一般的で、この教会にある円柱の塔は非常に珍しいです。

毎週日曜日にはミサが行われる今なお現役の教会。ミサの時間だけ内部に入れるそうです。

 

■詳細情報
・名称:サンタ・コロマ教会(Church of Santa Coloma d’Andorra)
・住所:Santa Coloma
・地図:

・アクセス:旧市街からトレッキングルートを通って徒歩約40分
・開館時間:地元の人によると教会が開くのは日曜のミサの時だけとのこと
・料金:無料
・オススメの時期:春~夏
・公式サイトURL:https://visitandorra.com/en/

 

山の中腹にある素朴な教会「聖ミケル教会」

アンドラ 聖ミケル教会 観光

photo by SHIHO

市内の外れにある「聖ミケル教会」も、サンタ・コロマ教会と同じような石造りでした。こちらも残念ながらカギがかかっていて中には入れず……。

■詳細情報
・名称:聖ミケル教会(Sant Miquel d’Engolasters)
・住所:Engolasters
・アクセス:市内から徒歩約2時間
・開館時間:不明
・料金:無料
・オススメの時期:春~夏
・公式サイトURL:https://visitandorra.com/en/
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SHIHO トラベルライター

旅と猫をこよなく愛し、訪問国は70ヶ国以上。猫が多い町では観光せずに猫を追いかけ回しがち。未承認国家や小国、奇祭や廃墟などマニアックな場所を好むため、写真映えする女子旅にやや憧れを抱いている。

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