ライター
東松 寛文 リーマントラベラー

平日は広告代理店で働く傍ら、週末で世界中を旅する会社員。12年間で81カ国200都市渡航。総移動距離は地球22周超。3ヶ月で世界一周を達成し、「地球の歩き方」から旅のプロに選出。日テレ「行列のできる相談所」、テレ東「ガイアの夜明け」などメディア出演・執筆多数。全国各地で講演も実施。著書「自分の時間の作り方」(Gakken)など日本&台湾で発売中。連載中は「東洋経済オンライン」「OCEANS WEB」。オンラインコミュニティ「リーマントラベルサロン」も主宰。オーストラリア『ケアンズ&グレートバリアリーフ観光大使』、岐阜県羽島市『羽島市アンバサダー』を務める。

こんにちは、リーマントラベラー東松です。

日本人にとって世界一入国が厳しい国と言われる・サウジアラビア。サウジアラビアはアラビア諸国の中でもイスラム教の戒律を厳しく守る国で、今でも宗教が法律となっている国です。そのため現在は観光目的でのイスラム教以外の人の入国を受け入れておらず、日本人はイスラム教の方を除き入国できません。

しかしながら、そんなサウジアラビアに行くための唯一の抜け道を発見したため、9月4日〜9日で行ってきました。それは、サッカーW杯予選の日本-サウジアラビア戦観戦ツアー。

サッカーの公式戦は相手国サポーターを受け入れる必要があるため、その観戦ツアーに参加してサウジアラビアを観光してきました。

僕が滞在したのは、サウジアラビア第2の都市・ジッダ。ここはイスラム教の聖地・メッカへの玄関口にもなっており、多くの外国人が訪れる街です。

ここに3日間滞在して気がついた、日本では知られざるサウジアラビアのイスラム教事情、国王事情、生活事情をお伝えします。そして実は超親日の国家・サウジアラビア。一体どんな国なのでしょうか?

現地のイスラム教事情

イスラム教を厳しく守る国につき、事前情報では僕ら観光客は「男性はタンクトップ・短パンNG、女性は必ずアバヤ(全身を覆う黒い布の伝統衣装)着用」と知らされていました。そんな国のイスラム教事情はどうなっているのでしょうか。

①レストランは女性が入れるエリアとそうでないエリアがある


テーブルが「Single Section」と「Family Section」に分かれていて、男性だけの場合は「Single Section」、女性だけの場合と家族の場合は「Family Section」に座る必要があります。

②朝5時前からモスクから大音量のお祈りが流れる

早朝からモスクからお祈りが流れ続けます。寝起きすぐにお祈り可能ですが、外国人には少々辛いです。

③サウジアラビアのテレビの1chはメッカの映像がずっと流れている

サウジアラビアのテレビの1chは聖地メッカの映像が朝から晩までずっと流れています。これを見ればいつでもメッカにいる気持ちでお祈りが可能ですね。

④1日5回のお祈りは街中でも行われる


お祈りの時間はお店も閉まり、街中でもお祈りが行われます。街が静まり返る瞬間です。

ちなみに男性のお祈りの光景は写真で撮ってもOKのようです。(ですが、都度確認するようにはしてください)

⑤お祈りはサッカーのスタジアムでも行われる

サッカーの試合会場でもお祈りは欠かせません。お祈りの時間になると多くの人が通路に出てきてお祈りを始めます。

⑥ショッピングモールには独身男性が入れないお店がある


女性の下着屋さんの前には「Family Only」の張り紙があり、独身男性が入ることはできません。


一方、アバヤ屋さんは独身男性でも入ることが可能です。ちなみにアバヤは一見どれも同じように見えますが、いろいろなデザインや色があってショッピングセンターにはたくさんのアバヤ屋さんがあります。

⑦男性は全員が伝統衣装を着て生活しているわけではない

アラブ人の男性は「カンドゥーラ」と呼ばれる白の伝統衣装を着ている場合が多いです。

しかし全員が着ているわけではありません。サッカーの試合会場ではTシャツ・短パンの人もたくさん見かけました。短パンでショッピングモールに入ることは不可ですが、それ以外のエリアは外国人が短パンで出歩いてもOKのようです。

国王の愛され事情

サウジアラビアはサウード家が代々国王を引き継ぐ王国。街のいたるところに王族をリスペクトする肖像画があり、王族の愛され方が半端なかったです。

①ホテルのレセプションには国王の肖像画が!

ホテルのレセプションにまで国王の肖像画が飾ってあります。それ以外にもお店やレストランにも飾ってあったりします。

②サッカーの試合会場でも国王の肖像画が!

会場ではサウジアラビアの国旗と一緒に国王の肖像画が無料で配られます。国王の肖像画を掲げながら応援する人の姿も。

それもそのはず。サッカー 日本-サウジアラビア戦はサウジアラビアの皇太子がスタジアムのチケットをほぼ全て自腹で買い上げ(およそ7000万)、国民にスタジアムを無料開放。そういった施策が国民から愛される要因なんでしょうね。

ちなみにそのサッカーの試合はサウジアラビアが勝利し、ロシアW杯出場を決定しました。その瞬間のスタジアムの様子はこちらです。

ライター
東松 寛文 リーマントラベラー

平日は広告代理店で働く傍ら、週末で世界中を旅する会社員。12年間で81カ国200都市渡航。総移動距離は地球22周超。3ヶ月で世界一周を達成し、「地球の歩き方」から旅のプロに選出。日テレ「行列のできる相談所」、テレ東「ガイアの夜明け」などメディア出演・執筆多数。全国各地で講演も実施。著書「自分の時間の作り方」(Gakken)など日本&台湾で発売中。連載中は「東洋経済オンライン」「OCEANS WEB」。オンラインコミュニティ「リーマントラベルサロン」も主宰。オーストラリア『ケアンズ&グレートバリアリーフ観光大使』、岐阜県羽島市『羽島市アンバサダー』を務める。

RELATED

関連記事