南アメリカの料理と言えば豪快に肉を焼くイメージがありますがそれだけではありません。臓物まで無駄にしないで食べる命への優しさがありますし、南米原産のトウモロコシを使った料理もあります。
南アメリカのB級グルメは辛いものは比較的少なく、やさしい味のものが多いようです。
*編集部追記
2015年10月に公開された記事に、新たに3品を追加しました。(2017/10/31)
南米の食事事情
Photo by pixta
南米の食事といえば、とりあえずお肉を焼く豪快な料理を想像する方が多いと思いますが、実は米&おかずという組み合わせも多く、意外と日本人好みなんです。またお肉だけでなくシーフードもおいしく、素材自体が新鮮なのでシンプルな料理方法でもおいしいものが多いです。
また寿司も人気ですが、南米で寿司というのは巻き寿司のこと。これは南米だけでなく海外一般といえますが、寿司=ロールという意識が定着している気がします。にぎり寿司も多少はありますが、やはり人気なのは巻き寿司です。
私が意外だと思ったのは、チリの人は結構辛いものが苦手だということ!国名が「チリ」なので辛いもの好きなのかな?と思いきや、全然そんなことないのでちょっと笑えました。
ベストフード
私がおすすめするのは中国からペルーに移民してきた広東省の人々が広めたというロモサルタードです。味付けがアジア系なので、日本人の口にもぴったり合います。ご飯と一緒ならボリュームたっぷり!これさえ食べればお腹いっぱいになります。
牛肉、フライドポテト、玉ねぎ、トマトを炒め、味付けには醤油を加えており、どこか落ち着く味。長旅をしているバックパッカーなど、アジアの味が恋しくなった時におすすめです。
シュラスコ(Churrasco)とアサード(asado)
photo by Leonardo “Leguas” Carvalho
ブラジルではシュラスコ、アルゼンチンではアサードと言います。ウルグアイやボリビアでも一般的な南米を代表する料理です。大振りの牛肉の塊や鶏、ソーセージなどを串に刺して焼き、削ぎ切りにしてサービスされます。
基本的に食べ放題で、時間制限のないお店もあります。
エンパナーダ(Empanadas)
エンパナーダは小麦粉とラードで作った皮で具材を包んで、焼いたり揚げたりした料理です。具材も鶏肉、牛肉ミンチに芋類、茹で玉子など、またデザートには果物を入れた甘いエンパナーダもあり、南米各国、地方ごとに少しずつ味付けが違います。
ブラジルではポルトガル語でエンパーダと言います。
フェジョアーダ(Feijoada)
豆と牛肉や豚肉を煮込んだ料理をフェジョアーダと言います。もっとも有名なのはブラジルのフェジョアーダ・コンプレタでブラジルの国民食とも言われています。
黒いインゲン豆と豚の脂身、豚や牛の内臓や干し肉、ソーセージなどをニンニクを効かせた塩味で時間をかけて煮込み、バターライスやパンと一緒に食べます。レストランでは水曜日や土曜日のランチに出されるのが一般的です。
パステル(Pastel)
ブラジルのパステルは小麦粉を練って薄く伸ばした生地で具材を包んで、揚げたり焼いたり茹でたりした料理です。起源はよくわかりませんが、パスタの一種とも言えます。
具材は、牛ミンチと玉ねぎを炒めたものやバカリャウという塩鱈のほぐしたもの、チーズとトマトなど様々ですが、珍しいのはパウミットというヤシの芽を入れたものです。手軽な軽食として屋台店や軽い食事を出す店で食べられます。
コシーニャ(Coxinha)
ブラジルのコシーニャはスライムのような形のコロッケです。鶏肉やバカリャウをジャガイモやキャッサバをつぶしたものでくるんで揚げます。ケチャップとマスタードをつけて軽食に食べるのが一般的です。
パモーニャ(Pamonha)
トウモロコシと牛乳をトウモロコシの皮で包んで茹でて蒸したパモーニャはブラジル、特にリオデジャネイロ州の定番と言っていい軽食です。香りが良く甘みがあります。中にチーズやソーセージ、挽肉などを加えることもあります。
フェイラ(朝市)や気軽なレストランなどで普通に食べられます。
ムケッカ(Moqueca)
photo by Raios de Luz – Gláucia Góes
ムケッカはブラジルの代表的な海鮮シチューで、材料は魚、玉ねぎ、にんにく、トマトとエビやカニも使います。
ブラジルの先住民の料理を受け継いでいると言われる、南部のエスピリトサント州のムケッカ・カピシャーバはオリーブオイルを使い、ココナッツミルクは使いませんが、北部のバイーア州のムケッカ・バイーアナはアフリカ料理の影響を受けパーム油やココナッツミルクで味付けされています。