ライター
yui ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。

 

旅する前に「信頼の貯金」を貯めておけ

前田:旅人にとって、「帰国後の生活」は気になるポイントだと思います。帰国後に再就職したり起業したりするために、旅に出る前や旅の間に準備しておくべきことはありますか?

高原:僕は、旅を「旅前」「旅中(たびなか)」「旅後」という3つのフェーズに分けています。「旅後」を考えるにあたって一番大事なのは「旅前」ですね。

前田:「旅前」には何をすればいいですか?

高原:信頼の貯金をためておくことです。お金を貯めるのではなく。

前田:リアルですね!

高原:帰国したときにどれだけの人に助けてもらえて、応援してもらえるかが物を言います。

前田:旅中は何をすればいいでしょうか?

高原:旅中は、目いっぱい旅を楽しみましょう。旅前に準備をし、旅中は仕事を忘れて楽しんで、旅後に備えるのがよいと思います。

前田:信頼の貯金はどうすれば貯まりますか?

高原:一生懸命頑張る、これに尽きますね。言い訳せず、目の前のことに取り組むこと。いろいろな人が成長の機会を与えてくれるはずですから、それに対して120%で返しておくこと。

前田:結果を出すことですね。

高原:そうです。加えて、友だちとの約束を守ること。遅刻しないこと。「約束を守る、きちんとした人だ」と認識されることが重要です。

日本人にとって、1年単位で旅に出るのはレールを外れる行為です。でも、その人個人に信頼の貯金が貯まっていれば、心配ありません。

前田:旅に出ることを躊躇する人の多くは、帰国後の生活が不安なようですね。その気持ちもよくわかります。

高原:気持ちはわかりますが、日本にはたくさん仕事があるんだから心配ありませんよ(笑)。コンビニのバイトでも、1時間働けば1,000円もらえます。それを一生懸命続ければ、やがて店長になれるかもしれない。

前田:そう考えると気が楽になりますね。

高原:それでも不安なら、手に職をつけるのが一番いいですよね。エンジニアでも、ライターでも、眼鏡職人でもいい。職人的な仕事の経験を積み、帰国しても常に仕事がある状態にしておければ安心です。

前田:まさにそうだと思います。ありがとうございました!

TABIPPOでは、旅人の就職と採用を支援する旅人採用事業を行っています。「帰国後の生活が不安」「旅人としての経験をどう生かせばいいかわからない」など、なんでもご相談ください。

 
 
text:西嶋結
photo:長沼茂希

ライター
yui ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。

RELATED

関連記事