ライター
yui ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。

突然ですが、あなたが「旅に出たい!」と思うのはどんなときですか? 誰かが旅の写真をSNSにアップしているとき? バックパックを背負っている人を見たとき? テレビで旅番組を見たとき?

私は、旅をテーマにした本を読んだときです。画像がないからか、想像力をかきたてられて旅に出たくてたまらなくなります。

今回は私が今までに読んだ本のなかから、特に旅に出たくなる13冊をご紹介します。

雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行(村上春樹)

内容紹介(Amazonより)

「女」と名のつくものはたとえ動物であろうと入れない、ギリシャ正教の聖地アトス。険しい山道にも、厳しい天候にも、粗食にも負けず、アトスの山中を修道院から修道院へひたすら歩くギリシャ編。一転、若葉マークの四駆を駆って、ボスフォラス海峡を抜け、兵隊と羊と埃がいっぱいのトルコ一周の旅へ―。雨に降られ太陽に焙られ埃にまみれつつ、タフでハードな冒険の旅は続く!

 

参照元URL:www.amazon.co.jp/dp/B01N6EJQEU

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村上春樹さんのギリシャとトルコへの紀行文。ギリシャでは修道院をめぐり、トルコは21日かけて車で一周。船が来なかったり、食べるものがなかったりと、かなり行き当たりばったりのタフな旅です。

平成3年に書かれたものなので今とは状況も違うでしょうが、旅の好奇心をかき立ててくれる一冊です。

 

もの食う人びと(辺見庸)

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内容紹介(Amazonより)

人は今、何をどう食べ、どれほど食えないのか。人々の苛烈な「食」への交わりを訴えた連載時から大反響を呼んだ劇的なルポルタージュ。文庫化に際し、新たに書き下ろし独白とカラー写真を収録。

 

参照元URL:www.amazon.co.jp/dp/4043417012

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芥川賞作家・辺見庸さんの1992年末から1994年春までの紀行をまとめた、講談社ノンフィクション賞とJTB紀行文学賞を獲得した名作。テーマは「食」。バングラデシュで残飯を食べ、ミンダナオ島で人肉を食べた人の話を聞き、チェルノブイリでスープを飲む。

かなり重いけれど、旅人なら一度は読むことをおすすめします。

 

ももこの世界あっちこっちめぐり(さくらももこ)

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内容紹介(Amazonより)

イラスト・カラー写真も満載!!6か月間にわたる、世界各地ハプニングづくし!!壮大な爆笑旅行全記録。

 

参照元URL:www.amazon.co.jp/dp/4087742768

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さくらももこさんがnon・noに連載した旅エッセイをまとめた一冊。さくらさんが行くのは、”清潔・適温・治安がよい”という基準で選ばれたスペイン・イタリア、バリ島、アメリカ西海岸、パリ・オランダ、ハワイ。

さくらさんらしくゆるく書かれているのですが、気持ちのよいお金のつかい方に驚くかも。とはいえ「できればこの街ごと風呂敷に包んで持って帰りたい」「東京の家を売りはらってバリで毎日ナシゴレンを食べて暮らしたい」なんて考えるシーンは普通っぽさもあり、なんだか笑えます。

 

辺境・近境(村上春樹)

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内容紹介(Amazonより)

久しぶりにリュックを肩にかけた。「うん、これだよ、この感じなんだ」めざすはモンゴル草原、北米横断、砂埃舞うメキシコの町…。NY郊外の超豪華コッテージに圧倒され、無人の島・からす島では虫の大群の大襲撃!旅の最後は震災に見舞われた故郷・神戸。ご存じ、写真のエイゾー君と、讃岐のディープなうどん紀行には、安西水丸画伯も飛び入り、ムラカミの旅は続きます。

 

参照元URL:www.amazon.co.jp/dp/4101001480

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村上春樹さんが、高級避暑地のイースト・ハンプトン、無人島のからす島(山口県)、メキシコ、香川、ノモンハンの戦場、地元神戸を訪れて書いた旅エッセイ。村上さんらしく音楽が登場したり、小説に使われたモチーフが見受けられたりと、ファンにはたまらない一冊です。

村上さんは、どこにでも行ける今の時代、どんなところに行くにしても「これはさほど特別なことじゃない」と認識しておかなければならないといいます。高級避暑地に行っていたかと思えば神戸をひたすら歩くなど、どこかシュールなおもしろさがあります。

 

わたしの旅に何をする。(宮田珠己)

内容紹介(Amazonより)

「たいした将来の見通しもなく会社を辞め、とりあえず旅行しまくりたいと考えた浅薄なサラリーマンのその後」を描いた、出たとこ勝負の旅エッセイ。

 

参照元URL:www.amazon.co.jp/dp/434440971X

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出版社ではたらくサラリーマンのリーマントラベル記。著者はエッセイの途中で退職し、旅に出るのですが、前半のリーマントラベラーっぷりには全リーマントラベラーが共感するはず。

この夏休みを逃すと正月まで海外旅行はできないと思って必死にスケジュールを組んだり、休み明けの”8:45の朝礼に間に合う”チケットを確保して喜んだり、旅の途中に暇すぎて仕事したくなったり。どれもこれも妙にリアルに書かれていて、笑えます。

旅の途中、常になにかに巻き込まれる著者。ラサで高山病になったり、デリーのタクシードライバーにだまされたり、一人で旅して何が楽しいんだと聞かれたり、モルジブで期待していたアーユルヴェーダマッサージが拷問のようだったり。その気の毒っぷりがなんともゆるくおもしろくつづられています。

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出版社出身のライター・編集者。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。

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