ライター
土庄 雄平 山岳自転車旅ライター|フォトグラファー

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、メーカー営業職とトラベルライターを両立。現在は、IT企業に勤めながら、自然や暮らしに一歩踏み込む、情報発信に精を出す。 山岳雑誌『山と渓谷』へ寄稿、「夏のYAMAPフォトコンテスト2020」入賞、「Yahoo!ニュース ベストエキスパート2024」地域クリエイター部門グランプリなど。山での活動をライフワークとし、学生来、日本全国への自転車旅を継続している。

これまでTABIPPOでは、私なりに「旅とキャリア」について執筆してきました。

・初めての自転車旅をきっかけにトラベルライターになったこと
・会社員とトラベルライターのパラレルキャリアを確立したこと
・パラレルキャリアについての深掘り
・会社員がワーケーションを実現するには

など、現実との葛藤の中で、常に自分の在り方を模索し、試行錯誤をしてきた結果です。そして今回、また新たに一つ大きな転機が訪れることになりました。

photo by Unsplash
実は旅行業界への転職が決まったのです。2021年9月から大手OTAの企画営業職として、宿泊施設と一緒に、国内旅行の活性化へ挑戦しています!

そこで今回は、トラベルライターをきっかけに旅行業界へ転職するに至ったストーリーについて執筆したいと思います。かなりレアケースですが、旅への強い思いがキャリアを変えることがある!そんな可能性についてお伝えできたら幸いです。

本当のやりがいとは?きっかけは久米島の観光パンフレット製作

photo by Unsplash
「仕事を通じて、何を成し遂げたいのか」――これを考えるようになったのは、いつ頃からだったでしょうか。

2017年に新卒で専門商社へ、2018年に第二新卒でメーカーへ入った私は、自分の職業観について、そこまで突き詰められていませんでした。

頭にあったのは、より良い労働条件や年収、あとはせめて”仕事が楽しそうかどうか”くらい。1度目の転職はブラックな環境を脱出したく、やや強引に進めた感も否めません。

photo by Ran Tonosho
その中で自分のキャリアについて深く考えるきっかけをくれたのが、2019年から開始した「トラベルライター」です。

旅が好きという勢いのまま始めましたが、自分の好きな旅を自由に紹介して、報酬もいただける。執筆した分、成果になることもあり、すぐに熱中していきました。

そして、がむしゃらに副業を育てて1年半後、自分のキャリアを変えるきっかけをくれた、沖縄県久米島の観光パンフレット製作のお仕事につながっていきます。

photo by Yuhei Tonosho
新型コロナウイルス流行を踏まえ、新たな旅の楽しみ方を提案できないか?ということで、「久米島歩くたび」という企画が持ち上がったのです。

そこで、その企画に最適なトラベルライターがいるということで、久米島町観光協会様から私を直接ご指名いただきました。

photo by Yuhei Tonosho
プラン作りにも加わり、自らのアンテナと行動力、スキルを総動員し、観光パンフレット・Webページを一から作り上げるという貴重な経験を得ました。

成果物が出来上がったことは、もちろんうれしかったですが、それ以上にうれしかったのは、取材した久米島の人たちに喜んでもらい、クライアントから「私に頼んで本当に良かった」と言っていただけたこと。

全力投球をした仕事で、それが認められたとき、初めて真の幸せがある。このとき初めて、本当の意味で、仕事のやりがいというものを感じられた気がします。

ようやくここまで来れた。自己実現のために志した20代最後の転職

photo by Unsplash
それからです。仕事にやりがいを追求するようになったのは。「自分が何のために働き、どう在りたいのか、どう貢献したいのか?」――これを常々、考えるようになりました。

また一方で、書き手の多い旅行というジャンルでは、他のトラベルライターに埋もれないように、自分の個性を生かしたポートフォリオ戦略が大切。

副業で常に「ライターとしてどう在りたいか?」と考えるようになったことも、本業へ影響を与えてくれたと思います。

photo by Unsplash
本業の仕事は、車の未来に携わり、世の中のインフラを支える大事な仕事。しかし昨今、会社から下されるのは、売上目標達成と、それに向けて徹底的に数字にこだわることのみ。

またコロナ禍を盾にとり、一方的なコストカットだけ進め、従業員の満足度を顧みない企業のスタンスも、明確に浮き彫りとなっている状況でした。

photo by Unsplash
コストを最小化して、売上を最大化する。コロナ禍だし、サービス残業でも従業員は妥協してくれるだろう。勤め先の会社から、そのように言われていると感じてしまいます。

元々心からしたくてしている仕事ではないことも相まって、ここで私の本業へのモチベーションは地に落ちました。

そこで、改めて職業観を整理したところ、せっかく働くのであれば……

・仕事に真のやりがいを追求したい
・自分で価値を作り出す仕事をしたい
・企業のめざすところと、自分のめざすところを重ねたい

と思うようになります。

photo by Yuhei Tonosho
そして可能なら、「いつしかライターで志すようになった観光振興や、地方活性化に携わりたい!」――そんな思いで、転職活動を志しました。

(実は本業の会社で、転職のトリガーとなる事件もあったのですが……笑)

ライター
土庄 雄平 山岳自転車旅ライター|フォトグラファー

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、メーカー営業職とトラベルライターを両立。現在は、IT企業に勤めながら、自然や暮らしに一歩踏み込む、情報発信に精を出す。 山岳雑誌『山と渓谷』へ寄稿、「夏のYAMAPフォトコンテスト2020」入賞、「Yahoo!ニュース ベストエキスパート2024」地域クリエイター部門グランプリなど。山での活動をライフワークとし、学生来、日本全国への自転車旅を継続している。

RELATED

関連記事