ライター
川波 恵子 旅する臨床検査技師

旅する臨床検査技師けーちゃん。訪問国数は39ヶ国。臨床検査技師として働く傍ら、出張撮影サービスのカメラマンをしたり、世界一周をしたりアメリカ横断したり、フォトコンテストで世界1位になったり(IPA 2023)。「やりたい事は全てやる、行きたい所は全て行く」をモットーに世界中を旅しています。好きなことはカメラと美味しいチョコレート探し。今の目標は宇宙旅行。

語学留学&ワーホリの渡航先として大人気のカナダ。その中でもバンクーバーは、カナダの中でも日本から近い位置にあり、直行便が多く就航しているため、多くの日本人が留学先として選ぶ街です。私も上記の理由により、カナダ留学の最初の街としてバンクーバーを選びました。

ところが、そんなバンクーバー留学も、時期を間違えると満喫できない可能性が!勉強だけでなくバンクーバー生活もしっかり楽しみたい人は、渡航時期を選ぶことをおすすめします。この記事では、その理由をご紹介します。

バンクーバーの別名「レインクーバー」の由来


Photo by Keiko Kawanami

おしゃれなカフェや語学学校が多いバンクーバーは、街中から遠くに山々を見ることができ、休日はトレッキングや登山などのアクティビティを楽しめる、都会と田舎の良いとこどりをした街です。カナダの他の都市に比べて、冬の寒さがそこまで厳しくないのも魅力のひとつです。

そんなバンクーバーの渡航時期に注意すべき理由は、毎日のように雨が降る時期があること。そう、毎日です。

10月後半から2月末ごろまで雨の時期が続き、最も雨が多いのは11月です。その雨の多さは「バンクーバー」(Vancouver)をもじって「レインクーバー」(Raincouver)と呼ばれているほど。


Photo by Keiko Kawanami

東南アジアの雨季によくある、突然の土砂降りに見舞われるタイプの雨ではなく、毎日どんよりした曇り空が広がり、朝からずっとしとしと小雨が降るイメージです。この小雨に慣れっこのバンクーバーっ子たちは、もはや傘もさしません。

この時期に少しでも青空が見えると、「今日晴れてるね!」という話で盛り上がるほど、珍しい出来事です。私も「今日晴れてるから、ピクニック行こう!」と友だちを誘うなど、数少ない晴れの日を、それはそれは大切に過ごしていました(笑)。

どうしてこんなに雨が多いのか


Photo by Keiko Kawanami

なぜバンクーバーは雨の日が多いのか。その理由は、太平洋からバンクーバーに向かってやってきた湿った空気が、アメリカから続くカスケード山脈にぶつかり、上に押し上げられ、上空で冷え、水蒸気が凝結して雨となり、地上に降り注ぐからだそうです。

少し難しい話となりましたが、こんなにも雨が降るのはバンクーバーならではなのです。

「レインクーバー」ならではの光景


Photo by Keiko Kawanami

そんなバンクーバーでの問題は、なんといっても雨や曇りなどで起きる日照不足。

人間にとって太陽はとても大切な存在で、カルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」は太陽の光を浴びることで生成されます。そのため、ビタミンD不足はバンクーバーでは課題の一つです。


Photo by Kazuna

それゆえか、ドラッグストアではビタミン剤が驚くほどたくさん売っています。日本ではあまり見ないような大容量サイズも。

もしかして、街中に屋根が多かったのも雨が多いから……?なんて、今になって振り返っています。

バンクーバー留学&ワーホリのおすすめ時期


Photo by Keiko Kawanami

バンクーバーに留学やワーホリをする人は、時期を考えて渡航することを全力でおすすめします。

特に短期留学の場合、雨季に渡航してしまうと、バンクーバーを楽しめないまま帰国の日を迎えることになるかもしれません。冬が明ける3月後半以降かつ、雨季の始まる前の10月前半までの間で予定を組むといいでしょう。

ワーホリで渡航してすぐに働きたい人は、雨季が明けて求人が多く出始める春〜夏前がおすすめ。帰る頃に雨季を迎えることになりますが、その時期ならば、カナダに慣れ、バンクーバー外に出かける余裕もあるかと思います。下の写真は、12月の後半にバンクーバーからバスで訪れたスキーリゾート地、ウィスラーです。


Photo by Keiko Kawanami

ちなみに、「半年間の留学後に、1年間のワーキングホリデー」という1年半計画だった私は、雨季が本格的になり始めた11月頭にバンクーバーに到着しました。その結果、最初の2カ月ほどはバンクーバーをあまり楽しめなかったものの、その分勉強に集中できたので良かったかなと感じています。

それぞれの留学目的に応じて、しっかり計画を立てることをおすすめします。

何して過ごす?「レインクーバー」の楽しみ方


Photo by Keiko Kawanami

レインクーバーと揶揄され、気分が沈みがちな雨季のバンクーバーにも、楽しみ方はたくさんあります。

特におすすめしたいのは、カフェやレストラン。

バンクーバーにはおしゃれなカフェが多くあり、天気に関わらず楽しむことができます。また、他の国にルーツを持つ人が多く暮らしているため、タイ料理やコロンビア料理、ギリシャ料理など、さまざまな料理を楽しめるレストランがあるのもバンクーバーの魅力。過去の記事でも紹介しているので、参考にして巡ってみてください。

その他にも美術館や博物館、水族館など屋内の観光地を巡るのもいいでしょう。


Photo by Keiko Kawanami

そして、ぜひ体験してほしいのが、カナダの国技でもあるアイスホッケーの観戦。10月初旬からレギュラーシーズンがスタートするので、雨季も楽しめること間違いなし!家やバーなどでテレビ観戦するのもいいですが、この記事も参考しながら、 ロジャーズ・アリーナでのアイスホッケー生観戦を一度は体験してみてくださいね。

何はともあれバンクーバー留学はおすすめ


Photo by Keiko Kawanami

レインクーバーについて書いてきましたが、わたしはバンクーバーに留学して良かったと思っています。

語学学校が多く、英語非ネイティブが多いバンクーバーでは、皆がそれに慣れているからか、英語を流暢に話せなくても優しく接してくれるカナディアンが本当に多かったです。トライアンドエラーを繰り返しながらも、徐々にカナダライフに順応できたのはバンクーバーを選んだからこそだと感じます。

日本人が多いことを気にする人もいるかもしれませんが、情報が多く安心して留学できる都市であることは間違いないので、ぜひあなたも最初の留学地としてバンクーバーを検討してみてはいかがでしょうか。その際は渡航時期をしっかり考えることも忘れずに。

ライター
川波 恵子 旅する臨床検査技師

旅する臨床検査技師けーちゃん。訪問国数は39ヶ国。臨床検査技師として働く傍ら、出張撮影サービスのカメラマンをしたり、世界一周をしたりアメリカ横断したり、フォトコンテストで世界1位になったり(IPA 2023)。「やりたい事は全てやる、行きたい所は全て行く」をモットーに世界中を旅しています。好きなことはカメラと美味しいチョコレート探し。今の目標は宇宙旅行。

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