新型コロナウイルスの拡大により、旅に出られない今日この頃。みなさんは、以前よりも増えた自宅での時間をどう過ごしていますか?

TABIPPOから旅好きのみなさんにおすすめしたいのは、「食べ物で旅気分を楽しむ」こと。いろんな国の料理のレシピを学んだり、実際に作ってみたりして、海外を旅しているような気分を味わってみてはいかがでしょうか。

今回は、おうち時間を楽しく過ごすのにぴったりな「世界のレシピ」についてご紹介します。旅が恋しくてたまらない方はもちろん、おうちごはんがマンネリ気味な方にもおすすめです!

「世界のレシピ」って?

「世界のレシピ」とは、世界30ヵ国を訪れた“旅するシェフ”本山尚義さんのレシピのこと。

レシピは、本山さんの著書『196ヵ国おうちで作れる世界のレシピ』(ライツ社)と『世界のごちそう 旅×レシピ』(イカロス出版)、そして『世界のおつまみレシピ』(主婦と生活社)で紹介されています。

「世界のレシピ」は、おいしいだけではありません。その国の文化や歴史も教えてくれます。

遠く離れた国の料理を食べることで、地球は繋がっているということや、遠く離れていても同じ人間であるということを実感できるはず。

また、さまざまな料理を味わうことで、異なる価値観に気づき、認め合うきっかけにもなるでしょう。

本山さんが「世界のレシピ」を始めたきっかけ

“旅するシェフ”本山尚義さんは、世界を旅して見つけたレシピを日本人好みにアレンジして提供する、プロの料理人です。

本山さんが料理を始めたきっかけは、大学生のときにペンションの住み込みアルバイトを経験し、料理担当になったこと。

バイトが終わってからも料理への興味は薄れず、友人に振る舞う日々を過ごしたそうです。友人から「料理人になったら?」と言われ、大学を中退して料理の世界に飛び込みました。

そこで、料理人を目指すことに決めた本山さんは、フランス料理店でのバイトを始めます。順調に経験を積んで、20代後半にはホテルの料理長になるまでに。

世界30ヵ国の“味修業”へ

あるとき、本山さんに転機が訪れます。それは、お店の常連さんからインド旅行に誘われたこと。

突然のお誘いに戸惑いましたが、既にオーナーの許可も得ていると言います。思い切ってインドを訪れると、たちまちインド料理の魅力にとりつかれてしまったそう。

奥深いインド料理に魅了されるとともに、「他の国はどうなんだろう?」と好奇心を刺激された本山さんは、フランス料理店を辞めて、世界各地を旅しながら料理の修業を積むことにしました。


世界中で修行をする当時の本山さん
修業と言っても、ツテがあるわけではありません。インドでは、泊まっていたゲストハウスで食べたカレーに感動し、シェフに頼み込んで料理を習いました。

またスペインでは、空腹が極限に達したとき、地元の食堂に飛び込びました。折悪く、ちょうど営業時間が終わったところでしたが、本山さんのことを気の毒に思ってくれたのか、食堂の店員がアホスープ(にんにくのスープ)を食べさせてくれました。

そのおいしさと店員の心遣いに、つい涙が溢れた本山さん。店員に「スペイン料理を学びたいがどうすればいいかわからない」と伝えたところ、アホスープのレシピを教えてくれたそうです。

このようにして本山さんは、世界30ヵ国で“味修業”を行いました。

シェフの味で、世界を身近に

各国で出会った人々からレシピを学んだ本山さんは、30ヵ国の旅から帰った後、地元・神戸に世界中の料理を出すレストラン「世界のごちそう道厨房」をオープン。5年後には、2号店「palermo(パレルモ)」をオープンしました。

本場仕込みの料理をお客さんに提供するうち、次第に、「その国のことをもっと知ってほしい」という気持ちが生まれました。貧困や飢餓、難民の姿などを、料理を通して伝えられないかと考え始めたのです。

あれこれ考えた結果、194ヵ国(※当時の国連加盟国数+日本)の料理を、2週間ごとに国を変えて食べられるというイベント「世界のごちそうアースマラソン」を開催することに。このイベントは2010年から2012年にかけて行われ、話題を呼びました。


当時のイベントフライヤー

194ヵ国ものレシピを集めるのは、決して簡単なことではありませんでした。文献にあたるのはもちろん、街中で外国人に声をかけたり、異文化交流センターに足を運んだり、JICA(国際協力機構)や大使館の方に協力してもらったこともあります。

習った料理を作っては、レシピを教えてくれた人にクール便で送り、感想を聞いて本場の味に近づけていったそうです。

レトルトシリーズで、世界を知るきっかけを

本山さんは今、神戸のお店を閉め、講演活動や、世界の料理を家庭でも気軽に食べられるレトルトシリーズ「世界のごちそうレトルトシリーズ」の販売をされています。

レトルトシリーズのラインナップは、次の通りです。

レトルトシリーズ
・12種類のごちそうが揃った「世界のごちそう博物館」
・ワニやラクダ、カンガルーなど8種類の食材が味わえる「珍食材シリーズ」
・本山さんの思い出が詰まった2種類の「旅めしシリーズ」
・本山さんの出身地、神戸の味を楽しめる「日本のごちそうシリーズ」
・難民問題、差別問題、飢餓問題を知れる3種類の「食べて知るシリーズ」

日本にいながら、また毎日欠かさず行う「食べる」という行為を通じて、世界に思いを馳せられるラインナップとなっています。

本山さんのレシピがnoteで全文無料公開中!

なんと今、本山さんのレシピ本が、ライツ社公式のnote記事「【全文公開】スーパーの材料で作れる!全196ヵ国おうちで作れる世界のレシピ」にて全文無料公開中です!

196ヵ国おうちで作れる世界のレシピ』には、その名の通り、196ヵ国のレシピが1国1レシピずつ、計196レシピ掲載されています。入手が難しいスパイスなどは使わず、スーパーの材料で簡単に再現できるのがポイント。

イタリア料理やスペイン料理、タイ料理などといった定番から、遠く離れた国の料理まで盛りだくさんです。


photo by 『196ヵ国おうちで作れる世界のレシピ』
おうちで作ったことがある料理を、シェフの本格レシピでグレードアップさせるもよし。行ったことがない国の料理でちょっと冒険してみるもよし。過去に現地で食べた料理を再現してみるもよし。

おいしそうな料理の写真から、次の旅の妄想をするのもいいですね。さまざまな楽しみ方ができる一冊になっているので、ぜひお手に取ってみてください。

本山さんのレシピ特集がはじまります!

TABIPPOでは、今回ご紹介した本山さんのレシピ本『世界のごちそう 旅×レシピ』(イカロス出版)の中から、各国のレシピを紹介する特集をスタートします!

1記事1か国、1レシピを紹介します。「この料理、食べたことある!」「今度はどこの国だろう?」「現地で食べてみたいな」…などなど、旅気分を味わっていただければ嬉しいです。

雑誌風のレイアウトでレシピを見やすく展開していくので、ぜひ特集もウォッチしてみてくださいね。

All photos by Naoyoshi Motoyama

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editor
西嶋 結 TABIPPO編集部 / ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。本の仕事をしています。2012年に半年間の旅行を経験し、今までに訪れた国は60か国ほど。有給休暇をフル活用して弾丸旅に繰り出すべく、筋トレに励んでいます。

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