ライター

高橋歩さんの「BELIEVE YOUR トリハダ」という言葉に影響を受け、自身も人の心を動かせる仕事をしたいと決心。サックスとジャズへの愛が止められず、メンフィスとニューオーリンズを訪れたことから旅に目覚める。好きなものはお酒といちご。

Googleで「屋久島 日数」と検索すると、「最低でも二泊三日は必要」「縄文杉に行くなら四日間は見積もろう」などと表示されます。そしてレコメンドされるのはトレッキングツアーの数々。

いや、わたしはもうちょっと気軽に行きたいんだなあ……。みんなと同じような王道コースよりも穴場スポットを探したいし、丸一日かかるようなトレッキングじゃなくて1〜2時間で屋久島の自然を楽しめないのかなあ。

なんていうと屋久島ファンからは怒られそうですが、「一泊二日くらいで屋久島を楽しめるなら、週末に気軽に行ってみたい」という人、わたし以外にもいると思うのです。うん、いる、多分きっと。そんな週末トラベルで屋久島を観光したい方のために、絶対に押さえておきたいスポットをカフェやグルメ、ライトな自然や絶景アウトドアでまとめました!

 

ジェットスターを利用して気軽に鹿児島離島へ

成田から鹿児島までジェットスターでびゅーんとひとっ飛び、そこから高速船or飛行機で屋久島を目指します(東京(成田)ー鹿児島の便は片道5,990円〜*、名古屋(中部)ー鹿児島は片道3,580円~*という破格)。(*2018年10月28日以降の冬期スケジュールの運賃。諸条件が適用されます。)

記事に登場しているのは、インスタグラマーの@ayance__@a_zono。お二人のInstagramもチェックしてみてください!

 

可愛らしい「カフェギャラリー百水」からスタート

1日の始まりは、「カフェギャラリー百水」からスタート。こちらは障害を持った方の就労継続支援事業所で、楽しく働きながら一般就労を目指しています。入り口の大きな暖簾が目印。

中に入ってみると方眼の黒板が目に入り、どこか懐かしい雰囲気。聞けば、こちらで使われているテーブルや椅子などは、実際に中学校で使われていたものだとか。学生気分に戻ったみたいで、なんだかワクワクしてきました。

ショーケースにはお店の奥の工房で作られた美味しそうなパンが並んでいます。ちょっとお茶するつもりだったけれど、ちょっと小腹が空いてきたかも。

お店の人によると人気メニューはあんぱんとのことだったので、香りに誘われて「ミニあんぱん」を頼んじゃいました。鮮やかなソーダも夏っぽいでしょ? あれ、夏ってもう終わったんですか?

ちなみにこちらのランチョンマットも、ひとつひとつ丁寧に縫われたものだそう。ステッチがとっても可愛い! それぞれ少しずつ色が違うので、どれを使って撮影しようかな〜って選びながら楽しんでいました。

お店には、利用者さんが作られたアートが飾られています(「暇」のインパクトがすごい)。絵や書道が飾られていたり、ポストカードのようなお土産も販売されていたりします。

ここで可愛いラベルのビールを発見したのですが、そちらも利用者さんがデザインされたもの。このビール、次の日に美味しくいただきますのでお楽しみに。

■詳細情報
・名称:屋久の郷 – カフェギャラリー百水(愛心会屋久島事業所)
・住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町宮之浦2459-1
・営業時間:11:00〜15:00
・定休日:土曜・日曜
・電話番号:0997-42-0775
・公式ブログURL:https://ameblo.jp/yakunosato

 

笑顔があふれるスマイリーカフェでランチ

カフェギャラリー百水から車で約25分。地元の方にも人気の「カフェスマイリー」では、手作りのスイーツと自家製イングリッシュマフィンサンドイッチをいただけます。

白を基調とした店内は、優しい木のぬくもりを感じられるような可愛い空間。地元で作られたお土産品なども展示されています。

お店は安房港のすぐそこ。屋久島の海を眺められる、なんとも贅沢なロケーションです。

注文したのは、自家製マフィンサンド(トマトチーズ)とスープ、ドリンクがセットになった「スマイリーセット」。マフィンは国産小麦、全粒粉、きび砂糖、自然塩を使って店内でひとつひとつ焼き上げているらしい……ふむふむ、もうその情報だけですでに美味しい。

この日はトロッと美味しい、オクラのスープがついていました(口にした瞬間「……オクラや!」という語彙力のない感想を言ったのはわたしです)。

こちらは飲むだけで女子力が上がりそうな、ホーリーバジルにローゼル、月桃などをブレンドした月姫茶。シフォンケーキもふわっふわで甘さもちょうどよく、食べ進めるのが惜しいほどでした。

バニラアイス、玄米フレーク、シフォンケーキ、バナナ、生クリーム、そして自家製プリンとボリューム満点のプリンパフェも欠かせません。美味しいものしか入っていない、素晴らしいコラボレーションに感動です。

お店の名前「スマイリーカフェ」にある通り、お店の方はみなさんとても素敵な笑顔で、終始穏やかで柔らかな雰囲気だったのが印象的でした。

お店には自由に一言を書けるメッセージBOXがあり、誰かの笑顔を思ってつづった言葉が誰かに届き、受け取ることでハッピーになるという「喜びの環の繋がり」を大切にしているそう。「幸せの種をまき、幸せの種を育てる」、そんな素敵なお店だからこそ多くの人に愛されるのだと思います。

■詳細情報
・名称:カフェスマイリー
・住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町安房122-1
・営業時間:11:00〜18:00
・定休日:火曜
・電話番号:0997-46-2853
・公式サイトURL:https://www.cafe-smiley.com/

 

野生児気分になれる「猿川ガジュマル」

腹ごしらえをした後は、屋久島の自然を感じにいきましょう。と言っても、丸一日かかるようなガチトレッキングではありません。

先ほどのカフェから向かうのは、「猿川ガジュマル」。綺麗に整備された道はなく、足元が少し悪い中足を滑らせないように気をつけて進んでいきます。ガイドブックにも載っていないこちらは、まさに穴場といえるスポット。

(ちゃっかり自分の写真も撮ってもらいました)

歩いて10分もしないうちに、鬱蒼と茂るガジュマルが現れます。自然の力で四方八方に生えて緑で覆われている景色は、野生感がたまりません。なんと、枝の範囲は100平方メートルもあるのだそう。

上から差し込む光がとても幻想的で、ずっと見ていても見飽きないほど。外の世界から遮断された、ファンタジーの空間にいるのではないかとすら思えてきます。ここで撮影大会が始まったことは言うまでもなく、少年少女時代に戻ったようにいつまでも遊んでいたい場所でした。

ちなみに苔が生えている部分はとても滑りやすいので、中を進む際は十分に注意してください!

■詳細情報
・名称:猿川ガジュマル
・住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町安房

 

近くの「樹之香」で珍しいクレープを発見

最初にパン食べてランチもがっつり食べたのに、またグルメ? と思ったみなさん、ええその通りです。でも今度はスイーツだもん。別腹だもん。

猿川ガジュマルから車で5分もかからない場所にあるのは、「樹之香」。にょきにょき生えるキノコではなく、樹之香です。

早速気になるメニューを発見。甘いものを食べる気満々だったのですが、「屋久島でここだけ」と言われたら頼むしかないですよね?

そうです、頼んだのは「トビウオクレープ」。どんな味なのかドキドキしながら食べようと顔を近づけると、おっ……! 香りがとてもいい。サラダクレープなるものは初めて食べたのですが、なにこれめっちゃ美味しい。燻製されたトビウオの香りがたまらないし、野菜との相性も抜群です。

この時、こちらのくんせい屋「けい水産」で絶対お土産を買おうと誓ったのでした。

パッションフルーツジュースと、たんかんフロートも絶品。

自然に囲まれながらテラス席でクレープをゆっくり味わうのもよし、テイクアウトして移動中に食べるもよし。美味しいものばかり食べているので、帰って体重計に乗るのが恐ろしくなってきました……。

 

屋久杉で作られた可愛らしいアクセも

こちらでは、屋久杉を使用した手作りアクセサリーも販売しています。見て! このコロコロした可愛いこだまのような小人たち! ご家族の人数に合わせて作られたものらしいのですが、思わず自分もオーダーしたくなる可愛さでした。

そして、目を奪われたのは素敵なアクセサリーの数々。ブレスレットやミサンガ、ピアスなど屋久杉の温かみあるアクセサリーに目移りしてしまいます。


こんな風に重ね付けしても可愛い! この時は迷いに迷って購入できなかったのですが、不定期で全国のイベントに出展されているそうです。「関東で出展される際は、ぜひ伺います!」と約束をして、可愛いアクセサリーに後ろ髪を引かれる思いでお店を後にしました。

■詳細情報
・名称:手作りアクセサリー樹之香
・住所:鹿児島県熊毛郡熊毛郡屋久島町安房 2737-14
・営業時間:10:00~16:30
・定休日:不定休
・電話番号:0997-46-3907
・公式サイトURL:https://www.y-kinoko.com/

 

予約必須「寿し いその香り」で地魚を味わう

屋久島経験者の友達から「首折れサバは絶対食べて!」と言われていたのですが、「寿し いその香り」で出会うことができました。キラキラ光るお魚が眩しい。こちらのお店は新鮮な地魚を使用しており、連日満員の名店なのです。

一日中遊んだから(食べてばかりだけど)、夜はビールで乾杯〜! 脂がのって身がしまったお魚がどれも美味しすぎました。

もちろんさつま揚げも美味しいし、島の豆腐も最高、安納芋のフライもどれも絶品で……って、後からSDカードを確認したら写真が全然ない。あんなに美味しくて感動したのに写真がないとは……食べるのに夢中になって撮るのを忘れていたのだと思います(おい)。

訪問したこの日もお店は満席! 席につけず残念そうにお店を後にする方を何人も見かけたので、行かれる際は絶対に予約をお忘れなく。あ〜〜〜、それにしても至福の時間でした。

■詳細情報
・名称:寿し いその香り
・住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町安房788-150
・営業時間:11:30~14:00(L.O.13:30)17:30~22:00(L.O.21:30)
・定休日:火曜、水曜の昼(出漁等により、不定休あり)
・電話番号:0997-46-3218

 

看板娘が可愛い「民宿すぎのこ」に宿泊

この日のお宿は、「寿司 いその香り」から徒歩5分ほどの場所にある民宿「民宿すぎのこ」。こちらでは看板猫ならぬ、看板ヤギ「こかげちゃん」がゲストを出迎えてくれます(上の写真はそっぽ向いてるけど)。

近づいてみると、こちらに興味を示して寄ってきます。可愛い。

ああもう、可愛い。

お部屋はスタンダード洋室、スタンダード和室、和室大部屋の3タイプ。料金には朝食が含まれており、他のゲストの方と一緒に共有スペースでいただけます。

こかげちゃんも、朝ごはん食べる?

食べたいのかな。

ヤギさんに見つめられながら食べる朝食は、なんとも不思議な気分でしたがのんびりとしていて素敵な時間でした。毎朝急いでコンビニの菓子パンをかじって朝の支度をしている人は、一回ここに来てゆっくりご飯を食べてほしい。

外国人のお客様も多いとのことで、共有スペースではゲスト同士の交流も盛んなのだとか。情報交換をしたり、奥に見える楽器でセッションしたり、いろいろな楽しみ方ができそうです。

■詳細情報
・名称:民宿すぎのこ
・住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町安房825-23
・電話番号:0997-46-3633
・公式サイトURL:http://www.yakushima-suginoko.com/
ライター

高橋歩さんの「BELIEVE YOUR トリハダ」という言葉に影響を受け、自身も人の心を動かせる仕事をしたいと決心。サックスとジャズへの愛が止められず、メンフィスとニューオーリンズを訪れたことから旅に目覚める。好きなものはお酒といちご。

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