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ライター
前田 塁 TABIPPO / 創業メンバー

TABIPPO創業メンバーで、世界78ヶ国を旅しながら仕事をしてます。せっかく現代に生まれたのだから、世界にあるすべての国を訪れて、宇宙を旅行して、仕事でも成功する、そんなワークライフカオスな人生を目指しています。

緑色に覆われた部分は、 コガネムシのような昆虫の頭部を 何千匹分貼り付けたもの。 トップには極楽鳥の羽をしつらえて完成となる。 その莫大な手間によって、 自分の愛の大きさを伝えていたのだそうだ。

 

スケルトンマン / パプアニューギニア

スケルトンマン / パプアニューギニア

日本特撮アニメの金字塔「仮面ライダー」で 有名な、ショッカー(※)のようないでたち。 彼らは通称「スケルトンマン」と呼ばれている。 人骨を模す彼らの白黒メイクは、 悪霊との戦いに向けたいわば戦化粧だ。 死後の世界に住む者たちとの戦いに際し、 自らもその世界のかりそめの住人となって挑む。 勇者たちのメイクなのだ。

自己紹介を兼ねて過去のアフリカの作品を 見せると、ある人はこう言った。 「遠く離れたアフリカにも、 僕たちのようにボディペイントをする人が いることを嬉しく思う。 しかも、こんなにカッコよく撮ってもらえる なんて光栄だよ」。 そして、躍動感あるポージングを 私の前で決めてくれた。

(※©石森プロ・東映)

 

フリ族 / パプアニューギニア

フリ族 / パプアニューギニア

帽子のように見えるものはウィッグである。 彼らは1年半ほどかけて地毛を伸ばしたのち、 切り落とし、1週間から2週間の時間をかけて 自分のオリジナルを作成する。

このウィッグの所持は成人の証となり、 これがないと昔は結婚ができなかったそうだ。 そして、彼らの顔の黄色と赤のメイクは、 国鳥である「オオフウチョウ」(極楽鳥の1種)を 模している。 その色合いが語っているとおり、 喜びを歌と踊りでストレートに表現する 陽気でお茶目な民族だった。

 

トゥアレグ族 / 北アフリカ・西アフリカ

トゥアレグ族 / 北アフリカ・西アフリカ

北アフリカから西アフリカにかけて分布する、 「青の民」と呼ばれる遊牧民族トゥアレグ族。 イスラム圏では珍しく、 男性が衣装で顔や体を包むのが特徴だ。

フォトグラファーになる前にマリで一度彼らに会ったのだが、 そのかっこよさとエキゾチックさに惚れ惚れとした。 そのとき、彼らに 「なぜ、青の民と呼ばれているのか」と 質問したところ、予想に反し、 「僕たちの肌が青いからだよ」と返ってきた。 (伝統的な衣装が青いからなのだろう と考えていたのだが) 答えの意味がわからなかった。

撮影のため彼らの元を再び訪ねた際、 同じ質問をぶつけてみたところ、 「衣装は青ではなく、 いわゆる藍で染められており、 その染料が彼らの肌につくことで青く見える」 という意味だとわかった。 青よりも、より深い藍。 彼らにとって、とても重要かつ伝統的な色だ。

 

マサイ族 / タンザニア

マサイ族 / タンザニア

圧倒的な知名度を誇る少数民族、マサイ。 彼らの姿を見たのは5歳の頃。 偶然見ていたテレビ番組に映った彼らの姿は、 少女だった私の心を鷲掴みにした。 「彼らになりたい」そう思った。

その夢は人種や国籍の壁に阻まれはしたが、 少数民族の姿を追いかけ、 世界中を駆け回るきっかけを私に与えてくれた。 槍を持ち、高く飛び跳ね、 高らかに戦士の歌を歌い上げるその姿は、 「何かに感動する」という体験から縁遠い 人生だった私の心を大きく揺さぶった。

彼らのようなカッコいい人たちが、 私の生きるこの地球上にはまだ存在する。 「彼らをできるだけ素敵な姿で、 世界中の人に見てもらいたい」 そう思わせた。 マサイ族の姿は今でも続く、 私の初期衝動なのだ。

 

スリ族 / エチオピア

スリ族 / エチオピア

初めて彼らの姿をあるサイトで見つけたとき、 強烈なインパクトを受けたのを 今でもはっきりと覚えている。 「こんな妖精のような人たちがいたのか」と。 このスリ族の存在こそが、 ヒーローのように構図やポーズをつくり込む、 私の現在の撮影スタイルへとつながる きっかけとなった。

首都アディスアベバから陸路で3日、 南西に向かい、川を越えたところに彼らはいる。 自然界にある天然の顔料でペイントを施し、 草花で自身を装飾しておしゃれを楽しむ。

 

そんな彼らは、ポージングが抜群に上手い。 細く長い手足をぶら下げ、 草むらから歩いてくる彼らの姿は、 パリコレのランウェイを闊歩する 一流のモデルのようだった。

「この格好にはこのポーズが合うと思うの」 スーパーモデルたちがレッスンに通いつめ、 舞台を数多く踏み、 やっと体得できるはずの境地に 彼らはすでに、いた。 それは、自分をドレスアップし 他者を魅了するという点において、 スリ族のモデル歴が何千年という時を ゆうに越えていたからであろう。

 

ヨシダナギ『HEROES』出版記念トークショーを開催

東京で、ヨシダナギさんの生の声を聞ける数少ない機会として【5月21日(月)19時】より【紀伊國屋ホール (紀伊國屋書店新宿本店4F)】にて、出版記念トークショーが行われます。

渋谷西武での個展も終わり、他書店で行われる講演会もすでに満席となっております。今後しばらくは全国地方への巡回展にまわられる予定ですので、直近のスケジュールで、東京でヨシダナギさんの生の姿、声を聞けるのは本イベントのみとなっております。

また、会場となる紀伊國屋新宿本店では、ここでしか見られないパネル展や限定カバー版の『HEROES』も販売されています。

『HEROES』の通常版の表紙は、エナウェネ・ナウェ族となっておりますが、限定カバー版は、ヒンバ族/アファール族/スリ族/トゥアレグ族/オモマサライ族の5種類からお好きなヒーローをお選びいただけます。

こちらの限定カバーは日本で唯一、「紀伊國屋書店 新宿本店」のみでの限定販売しかも数量限定となりますので、ぜひ、店頭で手に取ってご覧いただければと思います。当日はサイン会(名入れ会)も実施されます。

対象書籍:ライツ社刊 『HEROES』(税込12,000円)
参加条件:当日会場ロビーにて対象書籍をご購入の方、および全国の紀伊國屋書店店頭にてご購入の上、対象書籍と該当レシートをご持参頂いた方の内、会場先着100名様に参加整理券をお渡しいたします。
(紀伊國屋書店以外でのご購入の書籍、対象以外の書籍・色紙等へのサインはお断り申しあげます)

ライター
前田 塁 TABIPPO / 創業メンバー

TABIPPO創業メンバーで、世界78ヶ国を旅しながら仕事をしてます。せっかく現代に生まれたのだから、世界にあるすべての国を訪れて、宇宙を旅行して、仕事でも成功する、そんなワークライフカオスな人生を目指しています。

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