TABIPPO社員
小井詰 さちよ 社員 / デザイナー

HOLA!チリ育ちの日本人、トリリンガルです。TABIPPOで雑貨や書籍の企画や制作、全体のクリエイティブを担当するデザイナー。言葉やデザインで旅の良さを広げたい。リモートワークを駆使しながらフルタイムで働く2児の母。旅も仕事も自分のことも、自由で欲張りに、好きなことをして生きてます。

HOLA!TABIPPOのさちよです。チリと言うと、「あの細長い国でしょ?」「モアイがあるとこ?」「ワインが有名!」など、漠然としたイメージをもつ人がほとんどだと思います。

ですが、実際にはそれ以上に素敵な場所や美味しい食べ物がたくさん。そして南米一安全と言われるチリは魅力で溢れているんです。

そして、母娘で旅するには最適な場所だということ。高校卒業までの18年間チリに住んだ私が、実際に母と一緒に旅をしたチリを紹介します。きっと読み終わる頃には、「チリに行ってみたいな!」と思うはず。

 

チリってどんな場所?

世界で一番細長い国として知られているチリ。北から南までの総距離は約4,630キロもあります。これだけ長いため、観光スポットもたくさん。

ビルが立ち並ぶ首都のサンチャゴでショッピングや流行りのレストランで食事を楽しむこともできれば、世界遺産のモアイ像が並ぶイースター島、大自然が広がるパタゴニアなど、たくさんの美しい景色に癒されることもできます。

暑い国と勘違いされがちですが、四季もあり、チリの夏はカラッとしていて日陰に入れば涼しく、心地いい風で一息つけます。

気をつける必要はありますが、南米一安全なチリは、母娘で旅をするにはハード過ぎず、リゾート過ぎないちょうどよいスポットを巡ることができます。

チリで育った私だからこそ知っているローカルなポイントも合わせて見ていきましょう!

 

まるでヨーロッパ!新しいビルと古い建物が混ざり合う首都サンチャゴ

日本からラタム航空の本社があるサンチャゴまでは、ラタム航空のコードシェア便でおよそ30時間。

必ずトランジットを挟みますが、休憩を挟んで飛行機に乗れると考えれば、経由地でストレッチをしたり、その国の料理をちょっと楽しんだりと、なんだかんだいい時間が過ごせます。

首都のサンチャゴは高い建物もあれば、街中に緑も多く見られます。道も開けていて家と家の間隔も広いので、街なのにどこか自由な感覚を味わえる場所。

夏でも朝晩は冷え込むので、軽く羽織るものを持っていくといいです。日中はお日様が強く照っているので、サングラスをかけているチリ人が多いです。お気に入りのものを持って行って外国気分を楽しみましょう。

 

安くて美味しいフレッシュフルーツをフェリアで堪能

日本から飛行機を乗り継いでチリに到着して、まず食べて欲しいのはフルーツ!どれもすごく安くてジューシーで最高に美味しいです。

スーパーにも売っていますが、熟れていて一番美味しいフルーツを買えるのが「feria(フェリア)」と呼ばれる市場。毎日やってる訳ではなく、場所によって開催される曜日が異なるので、地元の人に「フェリアはいつどこでやってる?」と聞いてみてください。

量り売りをしているので、好きな量を買って帰って冷やしてから食べるのもよし、その場で丸かじりするのもよし。たくさん並ぶ中で特におすすめなのが、メロンと桃!

たった300円ほどで買えるメロンは甘くてジューシー。私はよく、キンキンに冷えたメロンを半分にカットしてスプーンで豪快に食べていました。この値段だったら日本ではなかなかできない贅沢な食べ方ができちゃいます。

桃も1キロ買っても500円くらい。種類も豊富で日本では中々見ない桃も売っていたり、果汁たっぷりなので暑い日のおやつにもぴったりです。

また、フルーツだけでなく、色とりどりの野菜も販売しているので、チリの食材を使って親子で料理をしてみるのもいいですね。

 

地元民が行くモール&スーパーでショッピング

サンチャゴに何箇所かあるモールでは、お洒落なお店が並びウィンドウショッピングを楽しむことができます。

パルケアラウコやアルトラスコンデスなど他にも多くの場所にあるので、宿泊地の近くのモールに行くのがいいでしょう。

ブランドショップもありますが、IKEAのようなお店「カサ・イデアス」が可愛くて、安くて便利なグッズからインテリアまで幅広い商品を売っています。お母さんと一緒に家で使うアイテムを探すのも楽しく、ついつい買い過ぎちゃうのでご注意を。

主婦が普段行くのはスーパー。せっかくなので、チリのスーパーに行ってみると日本との違いを楽しめます。

その中でも有名なのが、ぞうのマークの「JUMBO(ジュンボ)」。大きなカートと山積みになった食材が南米感を感じさせてくれます。

チリ人はスイーツが大好きなので、ケーキもたくさん売っています。一切れから買うことができるので、チリのびっくりするくらい甘いケーキを味わってみてください。

その中でも「Manjar(マンハール)」という、キャラメルのような味のソースを使ったものがチリ人の大好きな味なので、ぜひ食べてみて欲しいです。

他にも、好きな料理を選んで買うこともできるので、ローカルフードを食べてみましょう。

 

マリア像が立つ丘からサンチャゴを一望

サンクリトバルの丘と呼ばれるマリア像が立つ丘に登るとサンチャゴの景色を高いところから約180度見下ろすことができます。同じ場所に、メトロポリタン公園と動物園、日本庭園や市民プールもあります。

丘を登るには、ゆったりとロープウェイで上がったり、高尾山くらいの山登りをする感覚なので、マウンテンバイクや自分の足で登ることもできます。自分たちの体力に合わせて登ってみてください。

頂上まで行くと、両手を広げて優しくあなたを迎えてくれるマリア像が出現。心地い風と共にサンチャゴの景色をのんびり楽しめます。

また、オレンジ色にきらめく夜景を見に行くのもおすすめです。夜は少し危ないので、タクシーで上まで行くのがいいでしょう。キラキラと光る夜の輝きは、いつもの感謝を母親に伝えるのにもいい雰囲気ですよ。

 

可愛くてカラフルな世界遺産の港町、バルパライソへ

サンチャゴからバスで1時間ほどで行ける街バルパライソ。往復の値段も1,500円くらいなのでリーズナブルです。チリの長距離バスはリクライニングがあり広々としてるものが多く、快適なバスの旅を楽しめます。

 

アートが広がるカラフルタウン

バスにゆられて到着したこの街は、サンチャゴとは違ってレトロな雰囲気が漂っています。高い建物はほとんどなく、町中の建物はどれもカラフル!

赤、ピンク、青、緑、様々な色に塗られた家や、壁に描かれたグラフィティーアート。街中のいたる所に描かれているので、どこを切り取ってもハッピーな気分になります。

おもちゃの家のような建物もあり、街全体がフォトジェニックなので、写真を撮るのが楽しい。

ただし、丘の上の方はレッドゾーンと呼ばれる危ない場所なので、散策するのは人が多く通るところや観光地になっている場所だけにしましょう。

 

雰囲気バッチリ!木造ロープウェイで丘を登ろう

街全体が丘になっているため、ここもアセンソール(ロープウェイ)で登ることができます。とっても短いのですが、古くから使われている木造のものなので、ちょっとしたスリルを味わいながら行くことができます。

私は家族で行くと、行きはロープウェイ、帰りは歩いて色とりどりの家の写真を撮りながら下っていました。ちなみに、ロープウェイを上がった先にはお土産屋さんが並び、チリの民芸品などが買えます。

港町なので、世界中の船がバルパライソに集まります。日本からの船がここに到着することもあるんですよ。運が良ければのんびりと過ごす野生のオットセイに出会えることもあります。

 

港町で味わう獲れたてマリンフード

潮の香りがするバルパライソへ来たらぜひ食べて欲しいのが、魚介料理。新鮮な魚や貝の料理はどれも絶品です。

その中でも特におすすめなのが、「Pastel de Jaiva(パステル デ ハイバ)」。カニグラタンのようなのですが、カニの身がたっぷり入っていて、クリーミーな味わいがたまらなく美味しいです。

エビや貝の盛り合わせには酸味の効いたレモンをたっぷりかけて食べるのも格別!さっぱりとしているので、パステルとの相性もいいですよ。

チリで注文する料理はどれもボリューミーなことが多いので、どれくらいの量が入っているか聞いて、親子で取り分けて食べるのがいいかもしれません。

生に抵抗があるかたには、パルメザンチーズがたっぷりかかったマチャ貝料理「Macha a la Parmesana(マチャ ア ラ パルメザーナ)」もおすすめです。

また、チリの代表的料理であるエンパナーダも魚介の味を楽しむことができます。オーブンで焼いた定番のひき肉と玉ねぎを炒めたものから、「Queso con camaran(ケソ コン カマロン)」と呼ばれるチーズ&エビの揚げエンパナーダも、エビと溢れ出るエキスが味わい深くてとっても美味しいですよ!

ちなみに、ボリビアでは「サルテーニャ」と呼ばれており、南米で同じようなものを味わうことができますが、国によって味が違ったりするので、食べたことのあるかたもチリのエンパナーダをぜひ食べてみてください。

 

地平線と星空が生み出す絶景アタカマ砂漠

母娘旅のメインスポット、サン・ペドロ・デ・アタカマ。チリのアンデス山脈と太平洋に挟まれた砂漠で、約2,000キロも続くこの絶景は世界で一番星空が綺麗とも言われています。

サンチャゴから陸路でも空路でも行けます。飛行機で行く場合は、ラタム航空を使ってサンチャゴ空港からカラマ空港へ飛びます。国内便を使えば、快適であっという間に到着です。空港からはアタカマへの直通ミニバスが出ています。

アタカマに到着すると、そこは小さな街になっており、ホテルやお土産屋さん、レストラン、ツアー会社が集まっています。日帰りで訪れることができるスポットもたくさんあるので、自分の行きたい場所へ行くツアーに申し込みましょう。

 

地平線が続く砂漠の世界へ

まず訪れたのは大きな岩が連なる観光ポイント。周りにも色のついた石が転がっていたりと自然の偉大さが感じられます。

少し高い所まで登り、親子で「ハイポーズ」。たくさんの場所へ行ったのに冒険気分を楽しみすぎて、ツーショットを撮ったのがこれだけでした。旅行へ行く際は親子での写真撮影もお忘れなく(笑)。

奇岩の間をすり抜けて行くトンネルのような場所を進んだり、フラミンゴがのんびりと食事を楽しんでいる湖に訪れたりと、様々なスポットに連れてって行ってくれました。

途中でアルパカを発見し、ガイドさんが「見に行こう!」と車を止めてくれて、近くまで見にいくことができました。臨機応変に楽しませてくれるのがまさに南米流。

どこに行っても地平線だらけ。人生でこれでもかってくらい地平線を見ました。でも、不思議と飽きるとはなく、開放的な気持ちになり、伸び伸びとした気持ちにさせてくれます。

どこに行くにもミニバンに乗り、着いた先を散策したり決まった道を歩いたりするので、すごく疲れることもなく、母親との旅行にはちょうどいい運動量だと思います。

日が落ちてくると、ビスケットとチーズとジュースを囲んで休憩タイム。ちょっとしたおやつでしたが、空気の澄んだ広々とした場所で食べるとすごく美味しく感じられました。誰も急ぐことなく、ゆっくりとした時間を楽しめる最高のひとときです。

 

美しい夕日に染まる月の谷

アタカマ砂漠で最も有名なスポットが月の谷。どこまでも続く砂漠を見渡すことができるこの絶景には、お日様が沈む時間に合わせて訪れるのがおすすめです。地平線をバックに、崖の端っこに座って写真をみんな交代で撮っていました。

優しい夕日に包まれる絶景は、心を癒してくれます。ゆっくりと沈んでいく夕日を眺めながら、今日の感想を親子で話すのもいい時間です。

 

満点の星空と流れ星に感動

アタカマ砂漠に来て欠かせないのは星空ツアー。宿からも星空を見ることはできますが、ツアーに参加すると周りに何もなく真っ暗で星がよく見える場所まで連れて行ってもらえます。

気持ちが高ぶる中、バスに乗って着いた所は真っ暗闇。ガイドさんが照らす懐中電灯について行き、真上を見上げるとそこには数えきれないほどの満点の星空が。

「あぁ、天の川ってこれのことなんだ」と感動している間に、しゅーっと流れ星が一瞬で通り過ぎていく。

何時間でも見ていられるこの夜空は心を潤してくれます。これだけ綺麗に見えるのは、標高が高く、空気がとても乾燥しているからです。

10台くらい用意されていた天体望遠鏡で星を見ることもでき、小さな穴から覗く星もキラキラと感動的。日本では見れない南十字星もはっきりと見ることができました。

 

最後の時間を楽しむお土産屋さん巡り

アタカマにもお土産屋さんが並んでおり、アルパカの毛を使ったストールや置物、カラフルな布地を使ったお財布やポーチ。雑貨巡りはどこの国に行っても楽しいですよね。

その中でもやっぱり可愛いのがアクセサリー。種類も豊富で選ぶのに迷ってしまうほど。中でも、私が購入したのはチリで有名なラピスラズリの石を使ったピアス。日本ではあまり見ない形とブルーの色がお気に入りです。

All photos by Sachiyo Koizume

サンチャゴ市内で買うより、アタカマのお店で買った方が安いものも多いので、家族や友達へのお土産はここで買うのがおすすめです。

 

南米の魅力に会いに行こう!ツアー会社をご紹介

他にも数えきれないくらい素敵な場所があるチリ。日本からだと遠いと思われるかもしれませんが、遠くても行く価値がある国です。

南米への旅となると不安なこともあるかと思いますが、ぜひ専門のツアー会社などに相談してみるといいですよ。

南米は、日本と遠く離れた場所にあるだけあって、街の雰囲気も人柄も文化も全く違います。だからこそ魅力がたくさんあるので、私が大好きな国チリへぜひ一生に一度は足を運んでみてください。


旅工房
南米旅行に関するページはこちら



ファイブスタークラブ
南米旅行に関するページはこちら


株式会社エス・ティー・ワールド
南米旅行に関するページはこちら


株式会社かもめ
南米旅行に関するページはこちら

 

TABIPPO社員
小井詰 さちよ 社員 / デザイナー

HOLA!チリ育ちの日本人、トリリンガルです。TABIPPOで雑貨や書籍の企画や制作、全体のクリエイティブを担当するデザイナー。言葉やデザインで旅の良さを広げたい。リモートワークを駆使しながらフルタイムで働く2児の母。旅も仕事も自分のことも、自由で欲張りに、好きなことをして生きてます。

RELATED

関連記事