こんにちは、リトアニアに一年間の留学経験があるSakiです。ヨーロッパの東側にある小さな国リトアニアの首都ヴィリニュスはこれまで、ソ連やポーランド、ナチス・ドイツに占領され続けました。
やっとリトアニア領に戻ったのが、実は、20世紀後半と最近のこと。ヴィリニュスには、その長かった歴史が感じられるスポットや逸話などが残っています。
今回はそんな色々な歴史や文化が混ざったリトアニアの首都ヴィリニュスの観光スポットをご紹介します。
聖ペテロ・パウロ教会
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聖ペテロ・パウロ教会は、旧市街からは少し離れた場所にあり、旧市街からは6Gと書かれたバスに乗って20分ほど掛かります。
特徴はなんといっても一面に施された彫刻。約2,000にも及ぶ漆喰の彫刻が見られるバロック様式の教会として有名で、リトアニアの開放を願い、当時の将軍によって建てられました。
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というのも、元々この地にはリトアニアの自然崇拝を行う教会があり、それが戦時中に破壊されてしまったことが関係していると言われています。その地に新しく教会を建てることで、ヴィリニュスの復興を世界に知らしめたかったのかもしれませんね。
・名称:Šv. apaštalų Petro ir Povilo bažnyčia
・住所:Antakalnio g. 1, Vilnius 10312
・地図:
・アクセス:旧市街から徒歩で20分ほど、Šv. Petro ir Povilo bažnyčiaバス停から徒歩3分
・営業時間: 6:00〜18:00
・定休日:無し
・電話番号:+370 5 234 0229
・料金:無料
・所要時間:10分~20分
・公式サイトURL:http://www.vilnius-tourism.lt/en/what-to-see/places-to-visit/churches/church-of-st-peter-and-st-paul/
ヴィリニュス大学
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バルト三国の中でも最も古い大学のひとつと言われているのが、ヴィリニュス大学。私もここで勉強していましたが、毎日多くの人が観光に訪れていました。この大学の図書館は、世界遺産にも登録されているほど歴史があるので、ヴィリニュス観光では外せないスポットの一つ。
中を見学する際、入場料は大人が1.5ユーロ、子供と学生が0.5ユーロかかります。
建設されたのは1579年のことで、大学内広々としているせいで何度も迷ったことがあります。特に、迷いやすいのが建物の中。建物は何度も増築されている影響で廊下がくねくねとしているのが特徴です。観光する際は、絶対に出口を忘れないようにしてくださいね。
・名称:Vilniaus universitetas
・住所:3 Universiteto St., 01513 Vilnius
・地図:
・アクセス:Karaliaus Mindaugo tiltasバス停から徒歩8分
・営業時間:9:00~18:00(3月~10月)、9:30~17:30(11月~2月)
・定休日:日曜日・祝日
・電話番号:+370 5 268 7000
・料金:大人1.5EUR、学生&こども0.5EUR
・所要時間:1時間~2時間
・公式サイトURL:https://www.vu.lt/en/
ベルタワーと大聖堂
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ヴィリニュスに来て絶対に訪れてほしいのは、シンボル的な存在のベルタワーと大聖堂。リトアニア人の友達は、遊ぶときにここを待ち合わせ場所に指定します。かつてゲディミナス城の壁内にあったもので、これまで何度も改築や増築、破壊、建設を繰り返してきました。
クリスマスマーケットなどのイベントも、この大聖堂の横にある広場(カテドラルスクエア)で行われます。ベルタワーはゲディミナス城壁の一部でしたが、16世紀に大聖堂の鐘楼(しゅうろう)となりました。
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57メートルもあるこのタワーからはヴィリニュスを一望でき、観光客に人気。4.5ユーロで上に行けますが、他にエレベーターなどはないので、足腰が弱い方はやめておいた方が無難でしょう。
・名称:arkikatedra bazilika
・住所:Katedros a. Vilnius 01143
・地図:
・アクセス:Karaliaus Mindaugo tiltasバス停より徒歩4分
・営業時間:7:00~19:00
・定休日:無し
・電話番号:+370 5 261 07 31
・料金:無料
・所要時間:10分~20分
・公式サイトURL:https://www.katedra.lt/
聖アンナ教会
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あのナポレオンがロシア遠征の途中で発見し、「フランスに持って帰りたい」と妻への手紙に記したことで有名なのが聖アンナ教会です。入り口は普通の教会とは少し違って通路のようなところを通ります。分かりづらい場所にあるわけではないので、すぐに見つけられるはず。
こちらの教会を見る時間帯でおすすめなのは夕方です。33種類の異なる色をしたレンガと、夕日のオレンジ色が重なり合い、いつもはただ綺麗な教会がより幻想的な姿を見せます。
・名称:šv. Pranciškaus Asyžiečio (Bernardinų) parapija
・住所:Maironio g. 10, Vilnius 01124
・地図:
・アクセス:Dailės akademijaバス停から徒歩1分
・営業時間:7:00~19:00(土曜日~日曜日は 8:00~19:00)
・定休日:無し
・電話番号:+370 5 262 6004
・料金:無料
・所要時間:10分~20分
・公式サイトURL:http://www.bernardinuansamblis.lt/lt/
ユダヤ人ゲットー跡
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リトアニアは、小国なので近隣の大国に制圧され続けてきたという歴史があります。解放されたと思ったら、次に違う国に制圧されてしまう……。ヴィリニュスも、独立宣言を出した次の日にはポーランドに占領されました。
ドイツ占領下のリトアニアでは、ユダヤ人が元々住んでいた場所があったのですが、そこにいたほとんどがゲットーに送られ、虐殺されました。
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こちらのゲットーはカウナス、シャウレイ、ヴィリニュスにあったゲットーの中でも一番大きいもので、約29,000人が暮らしていたと言われています。跡地にはユダヤ人がいた場所を示す壁画やモニュメントが置いてあり、追悼の意味を込めて毎日多くの人が足を運びます。
地図の右側、Dysnos通りにその跡地の場所を示す地図があるので、自分が通っている道はどういった場所だったのか知ることができ、歴史について考えさせられる場所です。
観光気分で訪れてはいけませんが、きっとリトアニアと、その歴史を深く知ることができます。
・名称:Didysis Vilniaus getas
・住所:Lydos, Rūdninkų, Mėsinių, Ašmenos, Žemaitijos, Dysnos, Šiaulių, Ligoninės g.
・地図:
・アクセス:Aušros vartaiバス停から徒歩7分
・所要時間:2時間~3時間
・公式サイトURL:http://www.vilnius-tourism.lt/en/what-to-see/places-to-visit/places-of-interest/big-ghetto/