ーーまだSDGsに関心がない人にはどうやって伝える?

長谷川さん

SDGsは意識の高い低いの問題ではなく、当たり前のことなんだよね。でも受け入れる体制がない人に言っても拒否されるだけ。

だから無理に相手の意見を変えようとせずに「このマイボトル可愛くない?」って見せたり、「ビニール袋いりません」って言ってる姿を見せるんです。

そうすると意外に否定的だった人ほどカッコよく思ってくれて、「この前ミラが言ってたからオーガニックの物買っちゃった」って言ってくれます(笑)。押し付けずにアクションで見せるようにしていますね。

伊達さん

僕は相手の立場に寄り添うことを大事にしています。人によってパーソナリティも収入も住んでいるところも違うから、なるべく一人ひとりの価値観に合わせるようにしていますね。

僕なんて「アディダスかっけー!」みたいなフランクな入り方でしたし。同じ見せ方でも刺さる人もいれば拒絶しちゃう人もいるので、切り口はいろいろあった方がいいと思います。

ーー新世代ができることって?

長谷川さん

ネットの使い方をもう少し考えるべきだと思っていて。この前知人が学校で「SNSで起きていることを現実に置き換えたらどうなるか」という授業をしていたんです。

例えばLINEのグループは、退会させたら実際に教室から出されることと同じ。こう考えると想像しやすくなって、オンラインとオフラインの使い分けを考えられるようになりますよね。

伊達さん

オフラインだからこそ感じられることもあれば、オンラインだからこそのコミュニティから学べることもある。本当にどっちも大事な時代だからこそ、使い分けが大事だよね。

長谷川さん

解決しなきゃいけないことはたくさんあるけど、横のつながりを大切にして乗り切っていきたいね。

***

同世代でこんなに熱量高く活動されている方がいるんだ、と驚かされた対談でした。

環境問題に取り組んでいたり、SDGsに関心があったりすると、なんとなく「意識が高い」という印象を受ける人もいるのではないでしょうか。

しかし長谷川さんが「SDGsは意識の高い低いの問題ではなく、当たり前のこと」話されていたように、国や世代などに関係なく全ての人が当事者意識を持って取り組むようになるべきだと改めて感じました。

何か大きなことをしようとせずとも、今あるものを大事にして長く使う、エコバッグを持ち歩くようにするなど、まずはできることから始めていければいいなと思います。

PEACE DAYとは

人類は有史以来、人が人を殺さない日はないといわれています。たった一日でいいから「人と人が争わない日」をつくろう。それが9月21日の「国際平和デー=PEACE DAY」です。

そんな想いを広めるために、「Believe in Peace with Love」をコンセプトとして、世代、立場、すべてのジャンルを超えて楽しめる野外フェスとして2018年からスタートしたのが野外フェスである「PEACE DAY」です。

毎年、野外フェスとして開催していたイベントが、オフラインでは開催が難しい。だけど、こんな時代だからこそ、ちゃんと立ち止まってみんなで平和について考えたい。そんな想いから、2020年は場所を選ばずに参加できるオンラインで開催しました。

All photos by Kazuki Miura

その他

1996年東京生まれ。ステキな人やモノを広めるライター。2019年にフリーライターとして独立し、インタビュー記事、地方取材記事、イベントレポート、プレスリリースなどの執筆を手がける。短期間でサクッと行く旅と音楽が好き。普段は多国籍なシェアハウスで暮らしています。

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