ヒオス島はエメラルドグリーンの海に囲まれた静かな観光地です。ヴロンダトス村(Vrontados)の二つの教会がイースターを祝うために始めた120年前から続く伝統的な花火の行事です。
17組のチームがそれぞれに4000発を打ち上げます。空に、ではなく相手の教会にロケット花火を撃ちかけます。毎年、怪我人が多数出ます。花火の火で本物の火事が起こることもあります。ロケット花火の戦争です。
勇壮な花火祭りは、見る人の心をときめかせます。イースター前夜祭ヴロンダトス村の火花の祭典をご案内します。
花火戦争の準備をする戦士たちの表情がユーモラスです
まるで大型弓矢のような形状のロケット花火に次々と点火していきます。花火の戦争と云われる由縁です。嬉々はつらつとした若者の所作が祭りの盛り上がりを語っているようです。
スターウォーズの戦いのシーンを彷彿させる幻想的な光の束
イースターを迎える二つの教会のどちらの祝いが大きいかを花火で競います。爆音は祝いの祈り、光のロケットは感謝の明かりです。ロケット花火が使われる前は本物の大砲を撃ちあっていた時期もありました。神の復活の祝い方もそれぞれです。
ロケット花火を受け止める教会のシルエットが闇の中に浮かび上がります
教会にロケット花火を撃ちかける祝いの祭りは一体誰のアイデアなのか知りたいです。不思議な感覚ですが、違和感が魅力へと変化していきます。圧倒的な光の束と鳴り響く爆竹の音が全身を包み込みます。ロケット祭りと一体になって心から祭りを楽しんでいる自分自身がここにいます。