海辺を眺める女性
ライター
めあり TABIPPO CARAVAN

幼少期はドイツで育ち、香港留学、シンガポール駐在を経て現在はイギリス・ロンドン在住の会社員。5大陸制覇済み。価値観を広げるべく、未知の景色や文化を求めて国内外を旅する日々。趣味は舞台やライブなどエンタメ鑑賞。推し活にも全力です!♡

旅先で現地の人と交わした一言が、忘れられない瞬間に変わったことはありませんか?

私は、何度もあります。

現在までに私は、5大陸20ヶ国以上を旅してきました。そして海外の国を訪れるたび、挨拶や旅行中に使えそうな単語を少しだけ覚えていくようにしています。

「こんにちは」「ありがとう」「お願いします」。

たった一言の挨拶でも現地の言葉を口にすると、相手の表情がやわらぐ瞬間があると感じているからです。

完璧に話せなくても、文章じゃなくても、発音が少しくらい違っても良い。旅を重ねるたびに、大切なのは正しさよりも伝えようとする気持ちなのではないかと思うようになりました。

世界のさまざまな国を旅してきたなかで私が持ち帰ったのは、写真として残る記録だけではなく、人との距離が少し縮まる温かさでした。

英語が通じる。それでも私は現地の言葉を覚えたい

イタリア語のメニュー
イタリアの飲食店でのメニュー
「海外旅行では英語が話せれば困らない」と言われることは少なくありません。

実際に英語は60以上もの国や地域で公用語として使われており、世界中で広く通じる言語です。現に私が住んでいるイギリスでは、英語を話せれば日常生活に困ることはほとんどありません。

けれども英語が公用語ではない国へ旅をするうえで、その土地の言葉ではない英語をもちいてコミュニケーションを図ることは、少しもったいないと感じることがあります。

さまざまな国を旅して思うこと

旅とは、「その土地におじゃますること」なのではないでしょうか。

これは私なりの習慣なのですが、「ありがとう」「こんにちは」「〜ください」など、旅行中に使いそうな簡単な語句だけは、事前に現地の言葉を覚えていくように心がけています。

正直に言うと、最初の一言はいつも勇気が必要です。間違えたらどうしよう、変な発音だと思われないかな、とためらう気持ちは何度旅をしても消えることはありません。

けれども、現地の人が毎日使っている言葉を話すことは、「その土地の文化を尊重したい」という私なりの精一杯の敬意です。そしてその気持ちは片言の言葉でも案外伝わり、今までの旅を通じて人の温かさを何度も教えてくれました。

たとえば海外の方が日本を訪れた際に、一生懸命日本語を話そうとしてくれると、嬉しい気持ちになりませんか?

私自身、海外の方が日本で日本語で声をかけてくれたときはまず日本語で返すようにしており、そこで伝わらなければ英語のコミュニケーションに切り替える。そんな小さなルールを自分の中に持っています。

「言葉が通じること」より、「心が通じた瞬間」が嬉しい

クロンペンで作ったハート
オランダ伝統のクロンペン
現地の言葉を使って嬉しい瞬間は、言葉そのものが通じることと同時に、相手の表情がやわらぐ瞬間だと思っています。

世界中で旅の途中に見る光景は、観光客が現地の方に英語で話しかけている姿です。そして現地の方も、観光客と知ると英語で話しかけることは珍しくありません。

だからこそ片言でも現地の言葉を口にすると、「ここに住んでるの?」「現地の言葉が話せるの?」と逆に聞かれたり、さらに相手も「ありがとう」を日本語で返してくれたりと、そこから会話が弾むことがあります。

これこそが、私が旅の中で心が躍る瞬間です。

もちろん、油断していると現地の言葉ですらすらと話が弾んでしまい、私の語学力では及ばないことも……。そのときはもう仕方がないので、英語に切り替えるときもあります。

けれども意外と現地の人々も「英語だと話しにくい」と感じている方は多いのだと、旅を重ねるうちに気づきました。

例えばドイツで買い物をしたときのこと。私が英語で話しかけると単語だけで返答をもらっていましたが、片言のドイツ語を使ってみると、最後には「良い週末を!」と晴れやかな表情で送り出してくれたことがありました。

やはり現地の言葉で話してみるという姿勢は大事なのかもしれない、と感じた瞬間でした。

香港のレストランで使ってみた、広東語

香港のレストランウォールアート
香港のウォールアート
香港のとあるレストランでのこと。

現地で日常的に使用されている広東語では、日本語の「いっこ」と「ひとつ」、「にこ」と「ふたつ」のように、同じ数字でも数え方によって発音が変わるのですが、それを知らずにレストランで注文したことがありました。

拙い広東語で注文したときに店員の方が、「数えるときは『イー(二)』ではなく『ローン(兩)』を使うんだよ。広東語覚えてくれたの?頑張って!」と声をかけてくれたことがありました。

世界的にも中国語(標準語)話者が多いなか、広東語を話す観光客は比較的珍しいからこそ、喜んでくれたのだと思います。

中国語の仕組み上、発音次第で全く通じない、または別の意味になってしまうことも多いです。だからこそ伝わるかどうか少し身構えていた分、あの一言と笑顔に救われたようなあたたかい気持ちになったのを覚えています。

記録だけでなく、記憶に残る旅をしたい

海辺に佇む女性
オーストラリアの海辺
私にとって旅の思い出には、人気の観光名所や美しい景色だけではなく、人との出会いも残っています。

観光地を訪れた記録は、簡単に携帯やカメラで写真として残すことが可能です。

あとからいつでも見返せる写真を撮ることももちろん大事なのですが、誰かと言葉を交わしたときの表情や会話は、数年前の出来事であろうと私の記憶のなかに鮮明に残り続けています。

これからの旅路でも、現地の人との出会いを通して記憶に残る旅ができるのが楽しみです。

All photos by Mari Ito

ライター
めあり TABIPPO CARAVAN

幼少期はドイツで育ち、香港留学、シンガポール駐在を経て現在はイギリス・ロンドン在住の会社員。5大陸制覇済み。価値観を広げるべく、未知の景色や文化を求めて国内外を旅する日々。趣味は舞台やライブなどエンタメ鑑賞。推し活にも全力です!♡

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