ライター

海外旅行が大好き。12歳までドイツ、デュッセルドルフのインターナショナルスクールで過ごす。学生時代はオーストラリア・イギリス、ケンブリッジ大学での短期留学を経て現在は東京を拠点に年に数回旅行へ。両親がタイのバンコクに在住。 instagram: @moneikegami

ライン川とともに栄えてきたデュッセルドルフ

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デュッセルドルフは、ドイツのノルトラインヴェストファーレン州の州都。実は、ドイツでは7番目に大きな都市で、人口は約62万人です。

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デュッセルドルフを代表する川、と言われているのがデュッセルドルフ全域に通っているライン川です。デュッセルドルフの人々に非常に親しみを持たれており、ユネスコの世界遺産にも登録されています。

街のいたるところに川が通っているので、観光の間に偶然に川を見ることもあるかもしれません。

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デュッセルドルフには証券取引所もあり、ドイツの金融都市と言われるフランクフルトに次いで銀行や証券も大きく、栄えています。

 

アルトシュタット(Altstadt)

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アルトシュタットはデュッセルドルフの旧市街で、ここで発展した伝統的なビール「アルトビア」を楽しめるパブがたくさんあります。歩く道路の床がコンクリートではなく不揃いな石でできていることや、レンガで出来たお店や家などの伝統的な建築物が、ドイツを色濃く感じさせてくれる街。

外で食事が楽しめるテラス席付きのレストランが多数あり、ゆっくりとした優雅な時間を過ごせることでしょう。

■詳細情報
・名称:アルトシュタット
・住所:40213 Düsseldorf, ドイツ
・地図:
・アクセス:Heinrich-Heine-Allee駅から徒歩8分
・電話番号:+49 177 4223747
・所要時間:1時間程度
・公式サイトURL:https://www.duesseldorf-altstadt.de/de/107,altstadt/index.html

 

クレメンスプラッツ(Klemensplatz)

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クレメンスプラッツは、ローカルが集まる憩いの場所。病院や薬局、八百屋さんやお肉屋さんなどの生活に便利な施設やお店が立ち並んでいます。とても小さな街ですが、なんでも揃う地元の人が集う場所です。

■詳細情報
・名称:クレメンスプラッツ
・住所:40489 Düsseldorf
・地図:
・アクセス:Klemensplatz駅

 

オランダへ

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デュッセルドルフからオランダに向かいます。ヨーロッパといえば、童話からとびだしてきたような美しいお城。実はドイツ、ベルギー、オランダにはお城がたくさんあります。せっかくなのでお城を見に行きたい!という方はドイツからオランダに向かう道中でお城に寄り道するのがおすすめ。

ドイツ語で「お城」は「Schloss」なので、「Google Map」地図アプリ上の検索欄に、「Schloss」と入力すると、検索したエリア内に所在するお城がたくさん表示されます。検索して出てきた候補の中から、動線上の好きなお城に行ってみましょう。

私が地図アプリ上で「お城」のキーワードを用いて見つけた、ドイツとオランダの間にある素敵なお城ヘースウィック城をご紹介します。

 

ヘースウィック城(Heeswijk)

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ヘースウィック城は、北ブラバント地方にあるオランダの堀城。11世紀に建てられたとされ、2005年に改装されて現在に至ります。

このお城は、オランダの歴史において重要な役割を果たしてきたと言われています。例えば、1672年にフランス王ルイ14世がオランダとの戦いの最中には、このヘースウィック城に滞在していたとされていることや、 18世紀の終わりにナポレオンの指揮下にあった、フランスの将軍ピケグルの軍が、城を本部として常駐し使用していたそう。

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お城の外観だけでなく、中に入るとインテリアや内装を見学できます。実際に以前用いられていたとされる陶器や絵を見ると、かつてお城で繰り広げられていたであろう生活に想いが巡ります。

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奥に進んでいくと、美しいなお城が。閑静な場所にあるので観光の穴場です。敷地内にある駐車場は無料です。

■詳細情報
・名称:Heeswijk城
・住所:Kasteel 4 Navigatie Parkeerplaats:, Kanaaldijk Noord, 5473 VA Heeswijk Dinther, Netherlands
・地図:
・営業時間:11:00〜17:00
・定休日:月曜日
・電話番号:+31 413 292 024
・料金:11ユーロ
・所要時間:約30分
・公式サイトURL:http://www.netherlands-tourism.com/heeswijk-castle/

 

キンデルダイク(Kinderdijk)

「風車のまち」と称されることもあるオランダは、古くから排水や製粉の動力源として、風車が用いられてきました。

平地が多く高い建物が少ないオランダでは、その立地の特性を活かして、至るところに風車が建てられています。当初は水を汲み上げるために作られましたが、現在は風車で発電を行い、さまざまな産業を営んでいます。

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製木材、ペンキ、油、紙類やパンやマスタードなどの製造までも、風車で行っているんだとか。湖から水をくみ上げる際や干拓地を乾いた状態に保つためにも、風車が使用されているそうです。

キンデルダイクは1997年にユネスコの世界遺産に登録されています。19基も連なった風車はダイナミックで圧倒されます。

■詳細情報
・名称:Kinderdijk
・住所:Nederwaard 1b 2961 AS Kinderdijk
・地図:
・営業時間:09:00〜17:30
・定休日:なし
・電話番号:+31 (0) 78 691 28 30.
・料金:無料
・所要時間:約1時間
・公式サイトURL:https://www.kinderdijk.com

 

世界一があつまるベルギーへ

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ベルギーに向かうため南東へ進みます。高速道路を走っていると、ナビや看板にブリュッセルの方向の看板が出てきます。

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ヨーロッパのドライブ旅行で面白いのは、高速を走っているといつの間にか小さな看板と共に国境を超えていること。一瞬で国境を超えてしまうので写真を撮りたい方はナビと看板とを注意深く見ておくのがおすすめです。

 

アントワープ(Antwerpen)

アントワープは毛織やダイヤモンドの取引・交易の中心地として16世紀に栄えた場所。アントワープは非常に多くの魅力がぎゅっと一つの町に詰まった、ベルギー観光の際には決して見逃すことのできません。

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ヨーロッパ屈指の港町と称され、港には貿易船などが多くみられます。研磨所や加工所が多く世界最多のダイヤモンド取引量を誇るダイヤモンドの町として現在でも有名なんだとか。

貿易の町としての側面を持つ一方で、芸術の町としての側面も持っています。「フランダースの犬」が舞台になった地であり、作品にも登場する画家ルーベンスの故郷。美しい彩りや、構造の建物が立ち並びどこをとらえても絵になるんです。

 

アントワープ中央駅(Station Antwerpen- Centraal)

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アントワープ中央駅は宮殿のように広く美しく、荘厳。かつてのベルギーの有名な建築家が、特産の色大理石をいたるところにふんだんに使用し、ネオ・バロック様式で造りました。ドーム状に高さがあり、透明で開放感のあるガラス天井が非常に印象的です。

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また、ル・ロワイヤル・カフェ(LE ROYAL CAFE)と呼ばれる駅構内のカフェは、「世界で一番美しいカフェ」と称されており、かつて王族が鉄道を利用する際に待合室だった部屋を利用しています。

白を基調にゴールドの装飾がされており、高い天井と大きな鏡張りの壁が印象的。豪華絢爛でお城に来たような、非日常的感覚になること間違いありません。

■詳細情報
・名称:LE ROYAL CAFE
・住所:Pelikaanstraat 3, 2018 Antwerpen, Belgium
・地図:
・アクセス:アントワープ中央駅構内
・営業時間:08:00〜20:00(金、土、日曜日は21:00まで)
・定休日:なし
・電話番号:+32 3 225 58 80
・公式サイトURL:https://www.brasserieroyal.be/nl/le-royal-café

 

ネロとパトラッシュ像(Beeldje van Nello en Patrasche)

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アントワープは「フランダースの犬」が舞台になったとされる場所。作中で主人公ネロと愛犬のパトラッシュが天に召されたとされるアントワープ大聖堂や、その建物内部では画家を目指した主人公ネロが憧れた、バロック美術の巨匠ルーベンスの絵もあります。

どこを歩いても絵になる、まさに物語の世界のよう。アントワープ大聖堂の前には、2016年に作品「フランダースの犬」の少年ネロと愛犬パトラッシュが、地面に横たわる大きな石像がたてられました。

■詳細情報
・名称:ネロとパトラッシュ像
・住所:2660 Antwerp, Belgium
・地図:
・アクセス:アントワープ・ホーボーケンのカペル広場

 

ブリュッセル(Brussels)

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ベルギーの首都ブリュッセルは、可愛い街並みやお店が軒を連ねています。中心部に観光スポットが集まっているため、主要な見どころは徒歩で見て回れる点も魅力的。

観光の中心となるグラン・プラスはブリュッセルにある大きな広場のことで「世界で最も美しい広場」と言われています。

金やレンガで緻密な装飾を施された建物が広場を囲み、その中心にはブリュッセル市庁舎が建設されています。イベントが開催されることもあり、観光客、現地の方ともに多くの人で賑わう場所です。

■詳細情報
・名称:グランプラス
・住所:1000 Brussels, Belgium
・地図:
・アクセス:アントワープより約45分
・料金:無料
・所要時間:約1時間
・公式サイトURL:http://www.brussels.info/grand-place/

 

有名スポットベルレモンビル(Le Berlaymont)を通りかかることも

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ドライブしている最中に、法案の提出や決定事項の実施、基本条約の支持など欧州連合の運営を担っている欧州委員会「ベルレモンビル」なども重要な建造物にふと巡り合えることなどもドライブ旅魅力のポイントです。

 

モン・デ・ザール(Mont des Arts)

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ブリュッセルの駅の北西方向には、モン・デ・ザールの庭という名前の、庭園を含む大きな敷地があります。フランス様式の庭園は手入れが施されており、綺麗に区画わけされているのが特徴的。

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モン・デ・ザールは、フランス語で「芸術の丘」という意味で、この場所には美術館や博物館が集まっています。実は、モン・デ・ザールだけでなく、首都ブリュッセルには100以上の美術館や博物館が存在しているんです。

■詳細情報
・名称:モン・デ・ザール
・住所:1000 Brussels, Belgium
・地図:
・アクセス:グランプラスより車で約5分

 

フォトジェニックな街パリ

最後に訪れるのがパリ。美術や音楽、演劇、バレエなど、さまざまな芸術の世界的な中心です。何度訪れても変わらない街並みと、素敵な外観にいつも夢中になります。美味しい食事やショッピング、街歩きを、いつでも楽しめます。

 

エッフェル塔(Eiffel Tower)

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パリのランドマークのような役割でもあるエッフェル塔。1889年のフランス革命100周年の万国博覧会に合わせて建設され、建設家がエッフェルさんというお名前だったことから名付けられています。

エッフェル塔は、いろいろな場所から見ることができますが、おすすめはセーヌ川のほとり。パリに流れるセーヌ川の反対側からみると、幻想的でかつ川を含めた塔の全体像が見られます。

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ホテルの窓からやレストランの屋上からも見えるので、夜の煌びやかなライトアップがおすすめ。

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毎日日没後から深夜1時まで毎時間、00分から05分まで、シャンパンフラッシュという、エッフェル塔にある電球の一つ一つがはげしくライトアップするショーが行われています。エッフェル塔のきらめきと輝きは、言葉で言い表せないほどの感動です。

■詳細情報
・名称:エッフェル搭
・住所:Champ de Mars, 5 Avenue Anatole France, 75007 Paris, France
・地図:
・アクセス:ブリュッセル モンテザールより車で約3時間30
・営業時間:09:00〜翌00:45
・定休日:なし
・電話番号:+33 892 70 12 39
・料金:大人25.90ユーロ
・所要時間:約1時間程度
・公式サイトURL:https://www.toureiffel.paris

 

凱旋門(Arc de Triomphe)

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シャルル・ド・ゴール広場にある凱旋門は、19世紀にナポレオンが戦いに勝利したことから建設を命じたとされるパリの観光スポット。ここから有名なショッピング街、シャンゼリゼ通りをふくめ多様な道へと通じていて、まさにパリの中心点であると言っても過言ではありません。

■詳細情報
・名称:凱旋門
・住所:Place Charles de Gaulle, 75008 Paris, France
・地図:
・アクセス:エッフェル塔より車で約8分
・営業時間:10:00〜22:00
・定休日:なし
・電話番号:+33 1 55 37 73 77
・料金:大人8ユーロ
・所要時間:約30分
・公式サイトURL:http://www.paris-arc-de-triomphe.fr

 

ルーブル美術館(Louvre Museum)

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幻想的な形をしているこのピラミッドのような建物は、世界一来場者数が多いとも言われるパリのルーブル美術館。一日では回り切れないほどたくさんの展示品があり、有名なモナリザや、ミロのヴィーナスなど、紀元前から中世までさまざまな作品の展示が見学できます。

■詳細情報
・名称:ルーブル美術館
・住所:Rue de Rivoli, 75001 Paris, France
・地図:
・アクセス:凱旋門より車で約15分
・営業時間:09:00〜18:00(水、金曜日は21:45まで)
・定休日:火曜日
・電話番号:+33 1 40 20 50 50
・料金:17 ユーロ
・所要時間:約4、5時間程度
・公式サイトURL:https://www.louvre.fr/jp

 

中世フランス「芸術と歴史の街」プロヴァン

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プロヴァン「Provins」は、パリの南東約90キロほどのところに位置しており、車で約1時間20分ほどでアクセスできます。中世の面影を今も色濃く残したまま存在する不思議な街です。

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プロヴァンの昔ながらの景観は、フランス国内では「芸術と歴史の街」として知られており、2001年には世界遺産に登録されました。

石を積み重ねてできたお城や建物を見て、フランスの歴史を感じることができます。半日ほどあれば街の中を歩ききることができるほどの小さな街なのでひとときのタイムスリップ体験をしにいってみてはいかがでしょうか。

■詳細情報
・名称:プロヴァン
・住所:77160 Provins, France
・地図:
・アクセス:パリgare de l’est駅より1時間半程度。最寄Provins駅から旧市街地までは徒歩約18分
・所要時間:1日程度
・オススメの時期:年中可能
・公式サイトURL:https://www.provins.net/

 

ヨーロッパでの運転の注意点について

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自動車でヨーロッパを走行するにあたって、まず左ハンドル、右車線であることは注意しましょう。

国によって高速道路の最高速度などが異なるので、標識を都度ご確認ください。特に、ヨーロッパ内では突然国境を跨ぐことが多いので、最高速度の標識は随時確認するように気をつけましょう。

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ヨーロッパの国の多くはストリートパーキングが主流です。白い線の内部がパーキング可能なエリア。周りに車がとまっていても、白い線がない場所には原則パーキング出来ないのでご注意ください!また、駐車不可の時間もあるため標識の駐車可能時刻についての数字版を確認しておきましょう。

 

完全オーダーメイドのドライブ旅で一生残る思い出に

人生で一度はしてみたい、車でヨーロッパの国々を巡る素敵な旅。日本ほど電車の交通網が拡充しておらず、1日に運行する電車の本数も少なく遅延も頻発するヨーロッパ。

「電車やバスの行き先や時間をひとつひとつ調べて動くのが面倒」「オーダーメイドの旅がしたい」「主要の観光地を限られた時間でたくさん見て回りたい」など、そんなときにはぜひヨーロッパを車で巡る、周遊旅をご検討ください。

優美な街の景色と大自然の調和を見ながら、行きたい観光スポットをピンポイントでおさえることができるドライブでの旅行。一生思い出に残る、あなただけの特別な旅となること間違いなしです。

ライター

海外旅行が大好き。12歳までドイツ、デュッセルドルフのインターナショナルスクールで過ごす。学生時代はオーストラリア・イギリス、ケンブリッジ大学での短期留学を経て現在は東京を拠点に年に数回旅行へ。両親がタイのバンコクに在住。 instagram: @moneikegami

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