デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国
photo by PIXTA
エルベ川の支流沿いに位置するヨーロッパ大陸で最初に造られた英国式庭園です。1765年頃にヨハン・フリードリヒ・アイザーベックによって造園が開始され、エルムノンヴィルの島を模して造られました。
およそ140平方キロメートルの敷地内には宮殿をはじめ、大小100以上の建築物が並んでいます。これらの建築物は後のヨーロッパ建築に大きな影響をもたらしました。
アーヘン大聖堂
photo by PIXTA
8世紀末、フランク王国のカール大帝によって築かれた宮殿と付属の大聖堂です。この大聖堂は中心に32メートルにもなる八角形のドームを持っています。
熱心なキリスト教信者であったカール大帝は、八という数字がキリスト教において復活を意味する重要な数字であったことを重視し、大聖堂に八角形のドームを造ったとされています。
アールフェルトのファグス靴工場
1925年に建てられたファグス靴工場は現在も靴型工場として稼動しています。オーナーのカール・ベンシャイトが過去にとらわれない形の企業であることを象徴するために一風変わった建築物を発注し、ヴァルター・グロピウスとアドルフ・マイヤーによって設計されました。初期モダニズム建築の重要な例の一つとして世界遺産に登録されています。
ヒルデスハイムの聖マリア大聖堂と聖ミカエル教会
photo by PIXTA
815年から続く長い歴史を持つヒルデスハイムの旧市街に建つ聖マリア大聖堂。11世紀から12世紀にかけての工芸品が多数保存されており、特に大聖堂の青銅製の扉は有名です。
同じく旧市街に建つ聖ミカエル教会は「エッサイの樹」と名づけられた天井画が有名で、どちらも一度は戦火に焼け落ちましたが、再建されて世界遺産に登録されました。
ランメルスベルク鉱山と古都ゴスラー
photo by PIXTA
1000年以上の歴史が残る古都ゴスラーは古くから鉱山で栄えてきました。繁栄期の建築物は豪華な装飾が施されており、旧市街には中世時代の職業組合であったギルド建築物や教会が並びます。
ランメルスベルク鉱山は元々は銀の採掘から始まり、銅や鉛も採掘されました。いくつかの見学コースがあり、観光客で賑わっています。
メッセル・ピットの化石地域
メッセル村にあるこの地域からは約4700万年前からの化石が多数発見されています。哺乳類や鳥類をはじめ、魚類の化石は一万点以上にのぼり、昆虫の化石には色が残っているものも含まれています。
恐竜が滅んでからの歴史を知るための化石が出土していることから、地質学的にも古生物学的にも重要とされ、1995年に世界自然遺産に登録されました。
ムスカウ公園/ムジャコフスキ公園
第二次世界大戦後の国境制定によりドイツとポーランドにまたがることになった一つの公園で、2004年に世界文化遺産に共同登録されました。
19世紀にムスカウ侯爵によって、イギリスの自然風景を取り入れた造園手法をヒントに造園され、周辺の農地景観と素晴らしい調和が見られます。イギリス式庭園を発展された見事な例だと高い評価を受けています。
ローマ帝国の国境線
1987年にイギリスのハドリアヌスの長城が登録され、2005年の拡張登録によってドイツのリーメスが含まれ、今の名称になりました。
アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群
アルプス山脈周辺の先史時代の杭上住居群は、2011年に登録されました。スイス、イタリア、ドイツ、フランス、オーストリア、スロベニアにまたがる世界遺産で、紀元前5000年頃から造られた杭上住居(高床式)です。
コルヴァイのカロリング朝期ウエスト・ワークとキウィタス
コルヴァイは旧ベネディクト会修道院の建物で、8世紀から10世紀にかけて栄えたカロリング朝の代表建築物の一つです。三十年戦争の際にほぼ完全に破壊されたものの、西構えの部分が残り、これは世界最古にして唯一オリジナルのまま保存されたものとされています。
都市を意味するキウィタスには住居跡などが残されています。2014年に世界文化遺産として登録されました。