うっさん 世界を旅するノマド農民研修生

みなさんこんにちは!2014年1月から旅を始め、世界各国に住んだり旅をしたりと海外放浪中の旅人5年目です。学生時代に行ったタイでの孤児院でのボランティア活動がきっかけで、旅好きになり現在に至ります。学生時代には東南アジアを中心にインド、ネパール、トルコなどを個人旅行。大学卒業後は貿易商社に3年間勤務。良い経験でしたが、自分のしたい事と仕事内容やリズムが合わずに退社し、これからは自分の心からやりたい事を楽しみながら生きることを決意。「人生は実験だ」との覚悟のもと、現在は夢の一つであった世界旅行を楽しんでいます。現在はヒッチハイクで移動し、民家にタダで泊めてもらい、主には世界各国のオーガニックファームやホテルで住み込みで働きながら世界を旅してまわっています。将来的にはその経験をベースに、母の育った日本の里山での自給自足生活とゲストハウス経営を目指しています。これまでの旅の経験をもとに面白く役に立つ情報を発信していきます。

南部アフリカをしばらく旅していた私には、どうしても立ち寄りたい国がありました。その国の名はレソト。今回ご紹介する国です。

南アフリカ共和国にぐるっと周囲を囲まれた小さな国。レソトを知る人々の間では「天空の王国」と呼ばれ、一番低い地域の標高でも1400mもある山岳地帯なんです。

写真で見たレソトには美しい山々に、小さな円形の面白い形をした昔ながらのお家。民族衣装として特徴的な帽子と毛布を体に纏った人々が、かっこよく優しく写っています。ダメだ、気になる。これは行かないと、と思い訪れてみました。

 

聞いたことありませんが、レソトっていったいどこにある?

photo by Tomoya Yamauchi

さてみなさんはレソトという国名自体聞かれたことありますか?私自身南部アフリカに来るまで、その存在さえ知りませんでした。レソトは、その周囲を南アフリカに囲まれた小さな内陸国です。こんな場所にひっそりと存在しています。

国土の標高は一番低い場所でも1400m以上もあり、平地は南アフリカとの西側国境沿いに少しあるのみで、他のエリアには山岳地帯が広がっています。レソトに入国するには、南アフリカ共和国から国境を越えて入国するのが一般的です。首都のヨハネスブルグやブルームフォンティンからはバスが出ています。

アフリカで最も経済発展を遂げている南アフリカ共和国。そこからレソトに到着すると、経済発展とは無縁の平穏でのんびりとした空気が流れていました。入国審査もすごく簡単でした。

「どこから来たの?何日間滞在したいの?」

「3週間あれば十分です」

「じゃあ1ヵ月間の滞在許可にしとくわね。この日までに出国してね」

これだけのやり取りでスタンプが押されて終わり。こんなに簡単でいいの?

photo by commons.wikimedia.org

ちなみに、これがレソトの国旗。青色が空と雨、白が平和、緑は豊かな国土と繁栄を意味するそうです。真ん中のシンボルは、レソトの伝統的な帽子です。レソトに住む大多数の人々はソト族の人々。

レソト人のことを単数形でモソト、複数形でバソトと呼びます。だからレソト人達のかぶる帽子ということでバソトハットです。


photo by Tomoya Yamauchi

ちなみにバソトハットを被ると、こんな感じです。

レソトでは、ほとんどの人が英語を流暢に話すのでコミュニケーションには困りませんでした。イギリスの植民地でもあった歴史があるので、母国語であるソト語と英語の両方が公用語とされています。

さてそんなレソトには、どんな人々がどんな暮らしをしているのでしょうか?

 

シャイだけどフレンドリーなレソトの人々

photo by Tomoya Yamauchi

レソトの人々は最初は少しシャイに思えますが、実はとってもフレンドリーな人々です。でも押しが強すぎるということはなくて、心地よい距離感があります。

例えば、通りを歩いていると向こうから声をかけてくるということはあまりないのですが、思い切ってこちらから声をかけると彼らの好奇心が爆発します。

「どこから来たの?」「何をしにレソトに来たの?」「レソトは好きですか?」「レソトのご飯はおいしいですか?」「チャイナ!チャイナ!ジャッキーチェンだ!」

photo by Tomoya Yamauchi

ジャッキーチェンと私を勘違いする彼らですが、彼らに中国人と日本人の区別ができるはずもありません。そして後で気づいたのですが、レソトには意外と多くの中国人が住んでいるのです。彼らは主にレソトで卸売業をやっていて、そこそこ大きなショップのオーナーはほとんどが中国人の方々でした。

だからレソトの人はアジア系の人を見ると、とりあえず中国人だと思います。一部の人以外は日本がどこにあるかも知りませんし、中国と日本の違いも曖昧で、「日本って中国の一部じゃなかったの?」こんな感じです。

まあ、日本はアフリカから離れた遠い遠い国ですしね。そうですよね。日本人で、一体何人の人がレソトという国を知っているのか。


photo by Tomoya Yamauchi

ちなみにこちらがレソトの伝統衣装です。写真のように毛布をぐるっと体に巻き付けるのがレソト流。かっこよくて、滞在中思わず毛布を購入しそうになりました。

 

レソトの伝統的なお家と食事


photo by Tomoya Yamauchi

そんなレソトの人々が住む伝統的な家は、独特のかわいらしい形をしています。田舎の村々に住む人々は、円形に石やレンガを積み上げた萱葺き屋根の家に住んでいます。外壁の石と石の隙間を埋めるように泥を塗りつけて防寒対策している家もあります。

夏の暑い日でも家の中に入ると、ひんやりしていて快適。それにしても形がかわいらしくて好きなんです。


photo by Tomoya Yamauchi

そして、レソトの人々に欠かせない食べ物がパパ。パパはトウモロコシの粉を沸騰したお湯に入れて、モチモチになるまでかき混ぜながら煮て作ります。焦げやすいので、焦がさないように注意が必要です。

レソトでパパは、日本人にとってのお米のような存在です。味はあまりありませんが、ふわふわモチモチした食感がたまりません。

そしてこのパパとモロホと呼ばれるキャベツや青菜の千切りを調味料と油でふにゃっとするまで炒めたものを一緒に手づかみで食べます。これにお肉がつくとご馳走です。


photo by Tomoya Yamauchi

町では焼き鳥やソーセージなどを販売する屋台もあります。シンプルですが炭火焼でおいしかったです。

 

さて国土のほとんどが山岳地帯のレソトなので、数々の絶景スポットも存在します。今回はその中でもマレアレアとセモンコンを紹介します。

 

楽園へのゲート マレアレア

photo by Tomoya Yamauchi

マフェテンに滞在していたある日、滞在先NGOのメンバーで旅行をしよう!ということに。そこでスタッフおすすめの場所がマレアレア。首都マセルからマレアレアまでは80kmで車で2時間程の距離です。のーんびりアフリカの風を感じながら、車の荷台の後ろに乗って行ってきました。

レソトの田舎道の風景。美しい山々を背景にぽつぽつと円形の伝統家屋がならび、家畜を放牧したり農作業をする、伝統衣装の毛布を纏った人々が時々目に飛び込んできます。

マレアレア村の入り口まで来ると、「Gate of Paradaise」というサインを発見。楽園への門だって!?ちょっと大げさだけど楽しみです。そして、最後の急斜面を登り視界が広がります。


photo by Tomoya Yamauchi

青い空はどこまでも広く、のどかな風景と背景の山々は美しく、確かに楽園と呼べるかもしれないです。マレアレア村の入り口までは道路が舗装してありますが、そのあとは未舗装。道路もでこぼこなので2輪駆動でも大丈夫ですが、4輪駆動の車だとより安心だと思います。


photo by Tomoya Yamauchi

そしてさらに奥地に美しい滝もあります。訪れた時期は1月末。雨期の始まりでまだ少し水量が少ないですが、美しく神秘的な場所でした。時期が違うともっと水量があるのかもしれません。

photo by Tomoya Yamauchi

滝つぼで泳いだり水浴びした後は、日光浴でリラックス。子どもたちもおおはしゃぎでした。でも意外なことにレソトの人も子どもたちも泳ぎ方を知りません。私が泳いでいると、驚いていました。こんなに雄大な自然があるのになぜでしょう?

うっさん 世界を旅するノマド農民研修生

みなさんこんにちは!2014年1月から旅を始め、世界各国に住んだり旅をしたりと海外放浪中の旅人5年目です。学生時代に行ったタイでの孤児院でのボランティア活動がきっかけで、旅好きになり現在に至ります。学生時代には東南アジアを中心にインド、ネパール、トルコなどを個人旅行。大学卒業後は貿易商社に3年間勤務。良い経験でしたが、自分のしたい事と仕事内容やリズムが合わずに退社し、これからは自分の心からやりたい事を楽しみながら生きることを決意。「人生は実験だ」との覚悟のもと、現在は夢の一つであった世界旅行を楽しんでいます。現在はヒッチハイクで移動し、民家にタダで泊めてもらい、主には世界各国のオーガニックファームやホテルで住み込みで働きながら世界を旅してまわっています。将来的にはその経験をベースに、母の育った日本の里山での自給自足生活とゲストハウス経営を目指しています。これまでの旅の経験をもとに面白く役に立つ情報を発信していきます。

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