ライター
中川 康雄 フリーライター

旅とWebとCultureと。世界一周の旅の途中。海外から日本にせっせと原稿を送る日々。

現在、まさに世界一周中のぼくですが、グルジアには、インド・ムンバイからイスタンブール経由で飛んできました。

なんとそのとき私は、イスタンブールの空港で人生初のロスバゲ(ロスト・バゲッジ)を体験してしまいました。

そこで今回は、過去の私と同じように、「自分はきっとロスバゲなんかしない!」と根拠のない自信に溢れた人びとに、この記事を贈りたいと思います。

 

ロスバゲしたときの哀しみ

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photo by shutterstock

私は、イスタンブール空港の荷物が出てくるところで一人、佇んでいました。待てども待てども、私の預けた緑色をしたモンベルの60リットルバックパックは、流れてきません。

また一人、また一人と、自分たちの預けた荷物を持って、イスタンブールの街へと旅立っていきます。

私は待ちました。ずっと。そして、レーンの周りに同じ便にのっていた人がいなくなった頃、私は気が付いたのです。

「私はロスバゲしたのだ」、と。

 

私は係員に声を掛け、自分の荷物が来ないことを伝えました。

そして、その係員の人と一緒にそのレーンの周りを流れてくる荷物を確認しながら、ぐるりと一周したのです。一通り周り終えたころ、係員と私は再度確認しあいました。

「ロスバゲしたのだ」、と。

 

私はオフィスに行き、係員に指示通りに紛失届けを書いて、宿泊先のホステルに連絡。

そして、空港から野に放たれたのです。空は灰色にくすぶっていて、風はまるで身を刺すような冷たさでした。

ついでに、そんな薄着の私への街行く人びとの目線も、悲哀に満ちたものだった気がしないでもありません。

 

「ロスバゲ」と略すと、昔ブームとなったトレンディドラマとかを思い出すような魅惑的な響きがありますが、決してそんなロマンティックなものではないのです。

 

誰も完全に防ぎきることなんてできない!

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photo by Loren Kerns

話には聞いたことはあるし、身近にもいたのですが、確率的に自分がそうなるということはないと、根拠のない自信に溢れていたんですよね。

けれども、考えてみれば当たり前のことですが、ロスバゲは誰にでも起こること。しかも、まったくその被害にあわないようすることはできません。

ライター
中川 康雄 フリーライター

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