学生時代最高の一期一会があった「ランプ(網走)」
次に紹介したいのは、網走の「ランプ」です。通常、ライダーハウスは風呂なしが多いのですが、このお宿は民宿も兼ねているおり、ぽっかぽかのお風呂を用意してくれました。
活舌が悪い?独特?なのか、ご主人の話が聞き取れないことありますが、底抜けに温かいお人柄が魅力です。
またここでも面白い出会いがありました。ライダー2人と青春18きっぷの鉄道旅1人、ドライブ旅1人、私たち自転車旅2人の計6人。奇跡的に全員が20~30代でした。夜遅くまで談笑し、翌日全員で網走監獄に行ったのは、良い思い出です。
私を入れて3人は当時、関西の大学4年生で、北海道で会った後も、何度か飲みに行っています。旅から繋がった縁ですね!
・名称:ランプ
・住所:北海道網走市新町3丁目3-9
・地図:
・アクセス:JR網走駅から徒歩15分
・営業期間:6月〜10月末
・電話番号:0152-43-3928
・料金:1人1泊800円(お風呂、布団付き)
・公式サイトURL:https://www.hatinosu.net/house/archives/1563/?mode=pc
今は無き道東の名物ライハ「レストランぽんと(屈斜路湖)」
2016年に初めて訪れた北海道ツーリングで、忘れられないライダーハウスが屈斜路湖畔にあった「ポント」です。
ライダーハウス情報を扱うサイト「HATINOSU」にて、営業しているか休まれているか、情報が定かでなかった時期があり、2020年に訪れたときには、完全に営業を辞められたと知りました。
ライダーハウスでありながらベッドで布団付き。そしてご飯までいただけて宿泊は2000円ほど。温かいオーナー夫妻が迎えてくれる素晴らしいお宿でした。強烈に思い出に残っているのは、ここで食べた郷土料理エスカロップ。
バターライスとポークカツが組み合わさった、あのおいしさが忘れられず、思わず再訪を試みたほど。閉鎖によりそれは叶わなくなってしまいましたが、思い出の中で、至高の味であり続けています。
いつまでも旅の原点「ライハのツボ(香川県)」
先ほどもご紹介した、私の旅の原点であるライダーハウスです。異国情緒ただよう香川県小豆島の内陸、標高600メートルの山中に位置しています。宿泊するには6キロメートル以上、凄まじい激坂をヒルクライムしなければならず、私たち自転車乗りは、半泣き状態で辿り着きます。
お宿は綺麗なヴィラ。宿泊というより、オーナーの自宅に招いてもらっている感覚です。宿泊は、まさかの1000円ポッキリ。快適なベッドや布団、洗濯までさせてもらえて正直、泊まるたびに良いのか?と思ってしまう料金です。
名物は、オーナー合わせて3人以上集まると、ほぼ確実に開催されるBBQもしくは鍋パーティー!このゲリラスタイルも、昔ながらのライダーハウスから継承している文化です。追加料金が1人1000円というあたり、オーナーのサービス精神が伝ってきます。
ひとたびライハのツボでの宿泊を満喫すれば、晴れてライツボファミリーへの仲間入りです。なおオーナーは生粋のマシンガントーカーなので、シャイな人はご注意を!
・名称:ライハのツボ
・住所:香川県小豆郡小豆島町池田5596-7
・地図:
・アクセス:池田港から車で約25分、坂手港から車で約40分
・営業期間:通年
・電話番号:090-5043-6189
・料金:1人1泊1000円(シャワー、布団付き)
・備考:朝食・夕食はオーナーの気まぐれで、リーズナブルに提供していただけることあり
・公式サイトURL:https://self-catering-accommodation-1063.business.site/
また帰ってきたい場所「ライダーハウスとまり木(屋久島)」
鹿児島県・屋久島の北東部に位置する老舗ライダーハウスです。お母さんのように優しく、気さくな「ねーさん」が名物で、しばらくすると何だか会いに帰りたくなる。オーナーの魅力が光るライダーハウスです。
今では時代に合わせて、ゲストハウスという扱いになっていますが、雰囲気は古き良き「とまり木」のまま。ライダーハウスの雰囲気を味わってみたい人には打ってつけでしょう。
私がとまり木を訪れたのは、屋久島滞在の4日目。初めての屋久島で連日雨の中、自転車に登山に体力をガッツリ消耗した私の、最高の拠りどころに。手作りのドミトリーベッドの寝心地は格別でした!
おじょうやちゃいろなど、愛らしい猫ちゃんたちにも久しぶりに会いに行ってみたいなぁ。
・名称:ライダーハウスとまり木
・住所:鹿児島県熊毛郡屋久島町小瀬田815-19
・地図:
・アクセス:屋久島空港から徒歩3分
・営業期間:通年
・電話番号:0997-43-5069
・料金:1人1泊2300円(お風呂、布団付き、漫画たくさん)
・公式サイトURL:https://www.yakushima-tomarigi.jp/
これからにつながる旅を!学生こそ「ライハ」を経験してほしい
北海道のツーリング文化から生まれ、広がっていったライダーハウス。現在でも日本全国で100近くの施設があり、多くの旅人の拠りどころとなっています。
時代は変化し、いつ前向きに旅行できるかわからない昨今。特に海外旅行については見通しも不透明で、卒業旅行で海外へ行くのも難しいかもしれません。
そんなとき、学生の方には、ぜひ北海道を巡ってライダーハウスに宿泊してほしいです。夏休みをまるまる1ヶ月つかって、節約しつつ、現地でのディープの出会いを楽しんでみてください。
きっと、社会人になった後も自分を支えてくれる、かけがえない経験ができると思います。
All photos by Yuhei Tonosho