突然ですが「冬のロシア」と聞いて何をイメージするでしょうか。多くの方が「とにかく寒い」と思うはず。確かにロシアは日本よりもかなり寒いです。
一方、-20度くらいまでなら、きちんと日本で準備をすれば何とかなります。今回は冬にロシアへ行く場合の対策をお伝えします。
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そもそも冬のロシアの気温は何度くらい?
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まずは冬のロシアの気温をチェックしましょう。ここでは首都モスクワと、極東のウラジオストクを取り上げます(※観測値は2017年)。
モスクワの気温
月平均最高気温(月平均最低気温)
11月:1.6度(-1.6度)
12月:1.4度(-1.5度)
1月:-4.9度(-10.6度)
2月:-1.6度(-7.7度)
3月:5.9度(-0.8度)
ウラジオストクの気温
月平均最高気温(月平均最低気温)
11月:3.1度(-3.8度)
12月:-5.2度(-11.9度)
1月:-8度(-15.3度)
2月:-4.1度(-11.6度)
3月:2.2度(-4.8度)
私は冬のロシアは2回、行ったことがあります。1回目は2月にモスクワ、サンクトペテルブルクと北極圏のムールマンスクを訪れました。2回目は11月下旬から12月上旬にかけてウラジオストクからモスクワまでシベリア鉄道に乗りました。
私の経験から言うと、年によって平均気温は大きく変更します。したがって、過去のデータの信用度は半分くらい。冬に限らずロシアに渡航する際は事前に天気、気温に関する最新情報をチェックすることをおすすめします。
表を見ればわかるとおり、最も寒い月は1月です。冬が始まるのは11月、終わるのは4月下旬くらいです。冬になると博物館などの文化施設の営業時間が短くなります。また夏に行われるクルージングツアーの類もおやすみ。一方、演劇やオペラは冬がシーズンとなります。
平均気温-10度の壁、-20度の壁、-30度の壁
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冬のロシア観光には「平均気温-10度の壁、-20度の壁、-30度の壁」があると思います。これはあくまでも私の体感なので、個人差があると思います。それではそれぞれの「壁」について解説します。
-10度の壁
-10度を下回ると、外を歩き回る観光スタイルはしたくないなあ、という気分になります。つまり「博物館やレストランの中で長くいよう」という感じですね。一方、しばらく歩くと体が温かくなるため、何とか一般的な観光が楽しめます。
-20度の壁
-20度を下回ると、外に出ること自体がかなりおっくうになります。-20度付近になると「寒い」から「痛い」に変化します。外出する際はそれなりの覚悟が必要になるでしょう。一方、晴れている日ですと空気が澄んでいます。
-30度の壁
-30度になると猛者ではない限り、一般的な観光は無理です。私なら-30度付近になると、外出は極力控えます。外出する際は凍傷にも気をつけたいですね。
一般的に晴れている日ほど寒く、曇っている日ほど寒くありません。また風が吹くと体感温度は一気に下がります。ロシアで氷点下の気温を経験すると、+5度や+10度がものすごく温かく感じられます。実際にキエフに住むウクライナ人の友人は「冬に+5度ならパラダイス!」と言ってました。